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昆虫4億年の旅
【土門拳賞(第28回)】身近で不思議で美しい生命、昆虫たちの驚きの世界へ! 代表作である「世界昆虫記」「昆虫記」からフィールドワークによる新作まで、昆虫の生態を中心に約2...
昆虫4億年の旅
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商品説明
【土門拳賞(第28回)】身近で不思議で美しい生命、昆虫たちの驚きの世界へ! 代表作である「世界昆虫記」「昆虫記」からフィールドワークによる新作まで、昆虫の生態を中心に約200点を収録した写真集。写真展「昆虫4億年の旅」の図録を再編集。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
今森 光彦
- 略歴
- 〈今森光彦〉1954年滋賀県生まれ。世界各国を訪ね、熱帯雨林から砂漠まで自然を広く取材。木村伊兵衛写真賞、毎日出版文化賞、産経児童出版文化賞・大賞などを受賞。著書に「里山物語」など。
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代表作を含んで200点、充実の昆虫写真集。華麗なウミウシそのままの昆虫は、海好きにも是非見て欲しい。
2008/09/07 09:35
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「四億年の旅」とあるが、別に進化の小難しい話はない。美しい写真集である。
「砂漠をまん丸な固まりにしがみついて転がっていく甲虫」「広がる水面、トンボのアップ」など、印象に残る昆虫の写真は、どこかでみた記憶があるのではないだろうか。著者は1954生まれ。「月刊アニマ」に載せられた写真などを覚えている生き物好きの方もあること、と思う。本書は2008.7.5-8.17まで開かれた写真展「昆虫四億年の旅」の図録を再編集したもの。著者の何十年かの仕事の集大成のようである。
代表作から新作まで200点。大判でぎっしりつまった内容は、この値段なら好きな人にはお買い得、といえるだろう。
解説をよせている日高敏隆さんらの文章にも「美しすぎる」という表現があるが、いわゆる「里山」を美しいもの、という印象を確立したのが著者といわれているのだから、それもそうだろう。しかし、「すぎる」とまでは行かなくても「愛情はあふれるほど」であることは確か。
熱帯の昆虫たちは不思議な色や形、笑ってしまうような姿もある。もちろん、貴重な種類の写真も載っている。
小さなヨコバイの水色と赤の縞模様は、サンゴ礁のウミウシそのままである。海好き(ウミウシ好き?)の人に是非見て欲しい。並行して「サンゴとサンゴ礁のはなし」を読んでいたのだけれど、南の海サンゴ礁だけではなく、昆虫の世界にも多様性の美しさがあるのだ、と共通性を感じさせる写真である。
身近な「虫のいる情景」はどこかほっとする懐かしい風景だったりして、物語を感じさせる。
(そういえば、そろそろトンボの巡回飛行が見られる時期かな。)一番のお気に入りは、最後の方に載っている「雪山を遠景に、簾にぶら下がっているアゲハの越冬蛹」の写真である。ここで春を待っているのだろうが、大掃除ではずされてかもしれない、などアゲハは考えもしていないに違いない。情景としても、時間を感じさせてそれだけでも素晴らしいのだが、自然と人間の世界の危うい接点も見える気がして好きである。
こういう写真はあちこちでもう見たよ、とおっしゃる方、自分でも写真を撮ったり観察をする方、には最後の資料編、著者のフィールドノートが面白いし、参考になるのでは。しっかりしたスケッチ、大きさや観察の状況などの丁寧な記述。個人的には勉強させてもらったところ、である。