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商品説明
昭和の戯作者、京極夏彦による全篇絵入り滑稽本。赤塚不二夫、秋本治とのコラボレーションも実現。【「BOOK」データベースの商品解説】
最底辺のカス作家・南極夏彦とは…? 昭和の戯作者・京極夏彦によるギャグ小説集。「海で乾いていろ!」「宍道湖鮫」「夜尿中」「ぬらりひょんの褌」「ガスノート」などを収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
海で乾いていろ! | 消極的彦 著 | 7−65 |
---|---|---|
宍道湖鮫 | 京極メキシコ 著 | 67−107 |
夜尿中 | ナッチー京極 著 | 109−145 |
著者紹介
京極 夏彦
- 略歴
- 〈京極夏彦〉1963年生まれ。小説家、意匠家。世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員。関東水木会会員など。「後巷説百物語」で直木賞受賞。著書に「鉄鼠の檻」「妖怪の理妖怪の檻」など。
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紙の本
どすこい(仮)よりは薄い
2015/08/19 18:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しましま - この投稿者のレビュー一覧を見る
どすこいテイストのギャグ短編8本が入っている。好き嫌いが別れるかもしれないが、私は良いと思う。
ハードカバーでこれだけ厚いと結構手が疲れる。どすこいはもっと厚かったからまだマシか…。
紙の本
なんていうか、思わずモデルになっているのは誰だ、って思っちゃうんです。それにしても、一名をセクハラする生ける屍、史上最低の助平爺ィ、セクシャルゾンビナンバーワンとの誉も高い、とは・・・
2009/06/15 20:13
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最底辺のカス作家・南極夏彦とは?
1冊で2冊分。『どすこい』に続く新たなる挑戦! 赤塚不二夫、秋本治、しりあがり寿、古屋兎丸による豪華イラスト入り。昭和の戯作者・京極夏彦による全篇絵入り滑稽本。ドタバタギャグ小説。
というのが出版社のHPの言葉なんですが、もうこれだけで充分ではないか、そう思います。それにしてもド迫力の姿、まさに弁当箱、いや広辞苑級といったボリュームは、いつの日か「光悦本」ならぬ「京極本」として語り継がれるのではないか、そう思ってしまいます。そういえばカバーの紙質は、前作『どすこい』に及ばないかも。
ちなみに今度のブックデザイン仲間は
本文イラスト 山極なつひこ(「海で乾いていろ!」)
古屋兎丸(「宍道湖鮫」「夜尿中」「ガスノート」「探偵がリレーを・・・・・・」「毒マッスル海胆ばーさん用米糠盗る」
秋本治(「ぬらりひょんの褌」)
赤塚不二夫(「巷説ギャグ物語」)
カバー、扉イラスト しりあがり寿
ブックデザイン 祖父江慎
フォントディレクター 紺野慎一
※「ぬらりひょんの褌」は秋本治氏「こちら葛飾区亀有公園前派出所」30周年を記念したコラボレーション企画「小説こちら葛飾区亀有公園前派出所」(原作:秋本治 集英社刊)の一篇として書かれた作品です。
※「巷説ギャグ物語」は赤塚不二夫氏の作品全般から構築された世界観に基づき、キャラクター、設定などを素材として書かれた作品です。
※「ぬらりひょん」(鳥山石燕「画図百鬼夜行」川崎市市民ミュージアム所蔵)
と注まで豪華。ちなみに前作『どすこい(仮)』が出たのが2000年で、それが2002年に『どすこい(安)』と改名して新装版で出直しています。で、私は『どすこい(仮)』を読んでいるのですが、何故か読書メモが見つかりません。書評活動を始める前後の時期なので、間違って捨ててしまったのかも。うう、簡単な比較が出来ない・・・
とはいえ、今回の本に関しては、「帰ってきた南極探検隊」の前にある二枚の薄小豆色の紙がいいです。一枚ではなく二枚、というのが何とも不思議ナンですが、無用の用というか、面白い。その意図するところを装幀担当の祖父江慎に聞いてみたいところです。イラストも多くて読むのが楽しい本ですが、問題は誰が見てもわかるボリューム。持ち運びに向かないだけでなく、自宅で読むにもどこかに置いて読まないと手首を痛める。
「南極探検隊」と「帰ってきた南極探検隊」が一冊になってお求め安い価格というのは、不況のこの時期、大変有難いことナンですが、単純に喜べない。複雑な心境です。もし、この合本スタイルのまま老人向けに活字が大型化されたら・・・思うだけでゾクゾクしてきてしまいました。
さて。もくじに従って各話の詳細に入りましょう。詳細、といっても京極が各篇につけたコメントをコピーしただけのものです。詳細は読んでもらうのが一番。
(南極探検隊)
・海で乾いていろ! 消極的彦 著(白川道『海は渇いていた』1996年/新潮社刊)「小説すばる」1997年5月増刊号:白川道先生の名著とは全く何の関係もございません。ございませんが、(怖いので)一応、陳謝させて頂きます。白川先生ごめんなさい。ゆるしてください。
・宍道湖鮫 京極メキシコ 著(大沢在昌『新宿鮫』1990年/光文社刊)「小説すばる」1997年11月号:大沢在昌先生の大人気シリーズに似ている? 全然違いますよね。無関係ですが痛いッごめんなさッ。特殊警棒構えたりしないでください。これ、シリーズ6作目の〈氷舞〉完成記念で書いたんですよ、たしか痛たたたた。許してえ。もうしませんから。事務所の便所掃除しますから。
・夜尿中 ナッチー京極 著(馳星周『夜光虫』1998年/角川書店)「小説すばる」1998年9月号:馳星周先生、万歳。怒らないでね、題名だけだから似てるのは。え? 題名だって似てねえよ? そうですよね。はははは。それにしてももう少しマシな題名なかったのか? いやーそれを言われるとなあ。あ、ごめんなさい。ぶたないで。
秋本治×京極夏彦
・ぬらりひょんの褌(秋本治『こちら葛飾区亀有公園前派出所』1977年/集英社刊)「週刊プレイボーイ」20077年1月8・22・29日号:秋本治先生の偉大なる業績を讃え、『こち亀』の30周年を記念いたしまして、若輩ながらコラボ企画にまぜていただきました。え? あれは『こち亀』を小説にするという企画なんであって、お前のキャラなど出すことない? いやそれはその、はいごめんなさい。全巻買ってますから勘弁してください。
(帰ってきた南極探検隊)
・ガスノート(大場つぐみ・原作、小畑健・漫画『DEATH NOTE』2004年/集英社刊)「小説すばる」2007年7月号:いまさらコレをやるかー感はあるでしょうが、もちろんあの超人気漫画とは一切関わりがありませんよ。パロディとかパスティーシュとかオマージュちか、そういう立派なものでもないです。まあ、平たくいえばマネです。なので、大場先生も小畑先生も、うっかり見逃してください。本家のノートに名前書かないで下さい。
・探偵がリレーを・・・・・・(東野圭吾『探偵ガリレオ』1998年/文藝春秋刊)「小説すばる」20087年4月号:本作は雑誌に掲載された「ファイナル」だったんですねえ。でも最終回はその前に掲載されてたんですよややこしい。そのうえ、もう一本書き下しがあるんだよなあいやだなあ。え? 東野圭吾先生の名作に題が似てる? 似てない似てない。微塵も似てない。あ、スノボでぶつなんてヒドイ東野さん。
・毒マッスル海胆ばーさん用米糠盗る(平山夢明『独白するユニバーサル横メルカトル』2006年/光文社刊)書き下ろし:だいたい元の題名がながいでしょうよ平山さん。それを変にいじったら妙な題になるに決まってるじゃないですか。そんな妙なタイトルに合わせた話なんか考えつきませんよ。まったくもう。あれ? 平山さん、祟ってる? 呪ってる? きゃあチョー怖いからやめてえ。え? ヤバそうだねえって、そんな、他人事みたいに言わないでえ。
赤塚不二夫÷京極夏彦
・巷説ギャグ物語(赤塚不二夫『赤塚不二夫漫画大全集』2002年/小学館刊)「小説すばる」2008年1月号:お、畏れ多いことです。あ。アカツカ先生とジョイントできるなんて思ってもいませんでした。夢のようです。泣きながら書きました。赤塚ファンのみなさん、どうか平に、平にご勘弁を。赤塚先生にお許しをいただいて、南極まで描いていただいて、もう僕は果報者でございます。そして心からご冥福をお祈りしております。
以上です、というか異常です。それと「毒マッスル海胆ばーさん用米糠盗る」ですね。何がってタイトルのもじり方。元ネタは「独白するユニバーサル横メルカトル」でしょ。この強引さは笑えます。馳星周『夜光虫』→「夜尿中」のシンプルな逸脱も好きですが、下ネタよりは、長い原題に四苦八苦して諦め気味の「毒マッスル」は立派です。