しましまさんのレビュー一覧
投稿者:しましま
八甲田山死の彷徨 改版
2015/08/20 13:49
事前学習に
10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
八甲田へ旅行へ行く前に、事前学習に読みました。史実をベースにしているとはいえこの作品はフィクションですが、読んで行って良かったです。八甲田をうろうろしていると雪中行軍事件について案内板が出ていたり銅像があったりなので、「あの場面はここか」と、イメージがふくらみます。
遭難した部隊がパニックに陥り崩壊していく様は圧巻です。さすが新田次郎。行軍を成功させた隊と遭難した隊を対比させる書き方になっていますが、単にリーダーの善し悪しですませてはいない。生還した方の隊長は、指揮系統をがっちり押さえ、入念な準備,目的意識のはっきりした少数精鋭の選抜など組織のリーダーとして優れたところがあった。しかし、軍人以外には人を人とも思わぬ態度で人間としてどうなの?という一面も見せて、単にすばらしい人が指揮官だったから生還できた、とはしていない。もう一方の死んだ隊長も、死を前にして行軍が失敗した要因を冷静かつ正しく分析しており、暗愚な指揮官ではなかった。そういう人が陸軍という組織の悪弊によって力を発揮できず死に追い込まれていく。結局この壮大な人体実験に勝者はいない。
万葉集
2017/04/18 23:21
入門編
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
このシリーズ、日本の古典と中国の古典はほぼ揃えてます。部分抜粋ですが、読み下し文と訳文と解説と原文が並んでいて、入門編にはよいと思います。
膨大な歌の中から140首について詳解しています。一歩進めてさらに詳しく知りたい人はもっと詳しい本を読めばいいんだしね。
南総里見八犬伝
2017/04/19 17:25
入門編
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
このシリーズ、日本の古典と中国の古典はほぼ揃えてます。部分抜粋ですが、読み下し文と訳文と解説と原文が並んでいて、入門編にはよいと思います。
日本の古典文学で最長じゃないか、という物語なので、あらすじで流れを補っていて抜粋だけど全体をつかむことができます。
太平記
2017/04/19 01:25
入門編
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
このシリーズ、日本の古典と中国の古典はほぼ揃えてます。部分抜粋ですが、読み下し文と訳文と解説と原文が並んでいて、入門編にはよいと思います。全40巻の原典は長すぎて、後醍醐帝が崩じた辺り(21巻)でまだ半分かと愕然とするんですが、先にダイジェストでおさえておくといいと思う。原典はカタカナだけどひらがなに直してあって、その点も初心者には読みやすい。
夢の雫、黄金の鳥籠 7 (プチコミックフラワーコミックスα)
2015/08/18 18:07
ヒュッレム無事出産
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
連続暗殺犯は予想通りっていうか、この著者のミステリーはあんまり……。
歴史物としては面白いです。あまり他の人が扱ってくれないところだけに、興味深い。歴史物だけど希少なジャンルだけに先が解らなくて楽しめるし。
ヴァムピール 5
2015/07/31 20:48
求む続き
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
続きが気になるところですがなかなか続きは出ません。これで終わり?ここで?まさかそれは勘弁してほしいなぁ。
土佐日記
2017/04/19 18:03
ホントに日記
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
このシリーズ、日本の古典と中国の古典はほぼ揃えてます。多くは原典を抜粋したダイジェスト版だが、この作品は小品であるおかげで、全文の訳文と本文が掲載されている。
平安日記文学の多くが年を経てからの回顧録的な内容だが、これは、女の振りして描いていても、日々の記録であり、ブログ的である。高知県から、2ヶ月もかけての船旅はさぞ大変だろうと思いきや、酒を飲みたらたら過ごし、なんだか楽しそう。
徒然草
2017/04/18 22:26
入門編
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
このシリーズ、日本の古典と中国の古典はほぼ揃えてます。部分抜粋ですが、読み下し文と訳文と解説と原文が並んでいて、入門編にはよいと思います。さらに巻末に「もっとくわしく勉強したい方に」という案内がついている。親切!
日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典
2016/10/22 13:43
NHKで紹介されたときは吃驚した
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「日本人の知らない日本語」のコンビが古典文学を紹介。ダイジェストだけど、導入には良いと思う。
江河の如く 孫子物語 (KITORA)
2015/09/14 21:23
文章も読みやすい
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
孫子物語とあるように、4コマ漫画で孫武の半生を描いていて、『孫子の兵法』の解説は圧縮版の名の通り、少ない。しかしながら短い文章で解りやすくまとまっている。『三国志魂』の時にも思ったが、杜康氏の文章って読みやすいな。
アルスラーン戦記 1 (講談社コミックスマガジン)
2015/08/31 23:29
再びのコミカライズ
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
田中芳樹の小説の漫画化。ずいぶん以前にも少女漫画家の手で漫画化されたが、動きは止まってるし表情は乏しいしで、この作家じゃこの作品のおもしろさを表現するのは無理だなと感じたので、続きを読むのをやめてしまった。
今回は、続きが楽しみだなと思える。全くの原作通りというわけではないが、作品の世界観を壊さずうまく広げていると思う。
空の名前 改訂版
2015/08/20 14:50
何気ない気象現象にも名前が付いている
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
気象現象の写真と解説が載っています。名前が付いているという事は、多くの人間に共通の概念して共有されていたという事で、日本人が感受性豊だったんだなぁと感じます。「だった」てのが悲しいけど…。今じゃNHKの放送表現では二十四節気ですら一般的でないので説明を要する規定になっているらしい。
とりかえ・ばや 1 (flowersフラワーコミックスα)
2015/07/17 07:16
古典文学の漫画化
7人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
『とりかえばや』は氷室冴子がやって山内直実が漫画化しているし、木原敏江も『とりかえばや異聞』(時代も戦国時代にしているし『有明の別れ』を+したような感じだが。宝塚で舞台化もした)さいとうちほが手を出すとは思わなかった。
平安文学の男はよく泣くので、今の感覚ではうざい。宰相中将とかどうやって人付きする憎めない男にするのか、何もかも原作のままでは無理がある。まだ第1巻が出たところだし、今後に期待というところかな。
軍服の衝動
2017/04/27 23:50
実は生きていた次男
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
『軍服の渇愛』のスピンオフです。個人的な好みの問題府ですが、こっちの方が好きだなぁ。凜とした勝ち気で賢いヒロインが好きなので。前作とのつながりもよく両方読んだ方が楽しめます。実は主人公二人とも重いものを背負っているんですが、テンポよく時にはコミカルに進んでいくのですいすい読めました。