紙の本
読みやすい
2018/07/31 17:11
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投稿者:wanko - この投稿者のレビュー一覧を見る
まだ、読み終わっていませんが、とても読みやすい訳だと聞き、購入しました。文庫本なので持ち歩きもしやすいです。この会社の文庫が読みやすく、購入のきっかけになりました。
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映画を観る前に読んでみた。映画はほとんど原作に忠実で、なおかつ要所要所にメリハリをつけた脚色があり、分かりやすかった。フィッツジェラルドは他に同文庫「若者はみな悲しい」しか読んでないが、やはり短編作家という印象がある。
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この物語を初めて読んでいた頃、巷では「シンデレラ・シンドローム(もしくはシンデレラ・コンプレックス)」な~んていう言葉が流行っており、ここに描かれている世界こそその心理の神髄だ!と思ったものでした。 と、同時に西部出身者であったニックやギャッツビーが東部の文明社会に強く憧れて出てきたのと同じように KiKi 自身も静岡県の田舎町から東京の文明社会に憧れて出てきたことに思い至り、「これは自分なりの明確な立ち位置というか、羅針盤のようなものをしっかりと持たないとギャッツビーの二の舞を踏むことになるかもしれない」という危機感を感じたりもしました。
そういう意味では「都会に出てきて浮かれ気分の KiKi に初めて冷や水を浴びせかけてくれた物語」と言っても過言ではありませんでした。 正直なところ、さほど面白いプロットのお話だとは思わないけれど、読むたびに「何か」を考えさせられる物語であることは事実です。 自分の手が届きそうにないものを目指し、精一杯手を伸ばし、何とか届かせる方策を必死で模索しあれこれ試してみる。 そうこうしているうちに、それが現実に手に入りそうに感じられるようになり、さらに頑張ってみる。 そんな努力の過程は本人にとっては充実感に満ちた時間であり、ある意味では幸せでもあるものです。 でも、実際にその「何か」を手に入れてみたらそれは己の憧憬の念が創作した「何物か」とは実は異なっていたりもする・・・・・。
初読の時からこの物語のタイトル「グレート・ギャッツビー」の「グレート」とは何なのか、ず~っと考え続けています。 昔はそれが「華麗なる」だっただけに絢爛豪華に見えた中身のないギャッツビーの暮らしぶりを皮肉的に指した言葉なのかとさえ思ったほどだったけれど、今の KiKi にはこの「グレート」はギャッツビーの上昇志向、楽観主義を貫いた生き様を形容する言葉だったのかなぁと感じられます。 言ってみれば「よくやった!」「あっぱれ!」ぐらいの意味合いで・・・・・。 葬儀には誰も来てくれなかったギャッツビーだったけれど・・・・・。
(全文はブログにて)
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すごく好み。今読んで良かったと思う。
ディカプリオ主演の映画を見て、小説も読んでみようと思った。
何社かから出版されていたので、本屋で迷った。私が外国の本を選ぶ際に重視していることは、日本の小説のように文脈に違和感を感じずに読むこと。外国語に忠実に訳されたところで、回りくどかったり日本語として成り立たず理解できなければ意味がなく、そんなに細かい言い回しが知りたいなら原文で読んだら良いと思うので。
まず村上春樹訳を手にとってみた。装丁の可愛さから初めに目を付けていたけれど、中を見てみるとザ・村上春樹という文体で、「オールドスポート」がそのまま書かれている。次に手に取った新潮文庫は日本語が古くて読み辛いと感じた。
この二冊から選ぶのは難しいと思っていたところ、光文社文庫からも出ていることが分かった。何となく思い込みで、堅苦しそうなイメージを持っていたけど、パッと見ただけでもとても読みやすそう。オールドスポートは訳されていなかったけれど、この本に決めた。
光文社のポリシーが「いま、息をしている言葉で、もういちど古典を」らしく、私が求めているものだったので納得。
機会があれば村上訳も見てみたいなぁ。
読んでみると、既に映画を見た後なので話が入ってきやすい。アメリカの恐慌前の様子を知らなかったしそもそも考えたこともなかったけど、まるでヨーロッパ貴族のようなオシャレな暮らしをしていたり、街全体が好景気で浮かれていたなんて。
客観的に見ると「結局まともだったのはギャッツビー」だと言うのが分かる。彼はデイジーしか見えていないようなロマンチストで現実的ではなかったが、それが彼の全てだった。他の生き方や、デイジー以外の原動力なんてなかった。
トムやデイジー等、現実を生きて幸せであるはずの人々がそれに満足できず、ふらりと逃避してしまう。子供も自分で育てず家政婦に任せっきり。そりゃあ退屈で遊ぶ余裕もあるだろう。
それで不器用で真っ直ぐなギャッツビーが振り回される。
ニックも語り手として隠れているけれど、巻き込まれた側だろう。
トムやデイジーはきっとこの先も周りを勝手に振り回して、その結果起こったことには責任を取らず逃げるだけ。
ギャッツビーにとって、緑の灯は遠いままの方が良かったのか……?
ギャッツビーが唯一得たものと言えば、ニックとの友情だろう。長い付き合いでもないニックが、葬儀に参列するように知り合いを訪ねて奔走してくれるほど、ギャッツビーには徳があった。本当はその他の薄情な人々に来てもらう必要などなかったのかもしれない。
個人的にはニックには全ての真実を関係者に明かしてほしかった。それが義務のような気がして。
読んでいると1920年代のアメリカの様子が分かる。エアコンがなくて夏は異常に暑かったこと、灰の谷と呼ばれる荒廃した地域とその周辺で住む人々、禁酒法と裏社会の稼業……作者がまさに生きていた時代だからリアルで興味深い。
T.J.エクルバーグ博士の目や、緑の灯火が何回も出てくる。視覚的にわかりやすく、はっきりした描写���楽しかった。
最後のシーンが特に美しくて大好き。
西部人が東部で暮らすのに違和感を感じるように、元々金持ちではないギャッツビーが生粋のお嬢様であるデイジーと一緒になるのは難しい。過去を取り戻すことも。
それでも夢を追うギャッツビーが素晴らしいということか。自分の意志を持って光に進んでいくことが。
20180909
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映画を見て原作が読みたくなった。
ニックの視点で描かれているので、直接見聞きしていないところはやや説明的だった。
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再読すると、更に深い意図が読めそう
家柄を始めとする古い権威を象徴する馬と、革新と新時代を象徴する車など、伏線の絡まり合いが物語の深みを増す
過去をなかったことにしようとしたギャッツビーは未来までも失ってしまうことになった
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なんかちょっと…よくわからないというか…。妙に文学チックで感傷を引き出そうとする気取った文章が気になるのと、話運びが悲劇というよりかは不運だったねっていう感じで、主人公ギャッツビーがとりあえずかわいそうな人っていう印象しかない。村上春樹がこの本好きらしいんだけど、村上春樹を読む気なくしてしまう感じだ。ただ、デイジーみたいな人っているよね!大事にされているからすごくキラキラしているんだけど、そういう人本気で好きになると相手から得られる愛と自分から捧げる愛とのバランスがおかしくなるし結局対等に見られていなかったりナチュラルに算段で値踏みされていていつ捨てられてもおかしくない事に気づく。でもそういうのって、悲劇っていうよりは相手にとっては傷つけたとも思っていないから、それくらいで取り乱すんだったら最初からそこに行くなって話なんです。
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金持ちのきらびやかかつ悲しい物語だと思い込んでいたら、ずいぶん印象が違った。
語り手含め、登場人物は皆心の内をさらけ出さないし、皆神話的でさえある。舞台や小道具、物語の構造もすべて何かしら象徴的である。
世紀末感ただよい、良いSFを読んだときのような切なさを覚えた。
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アメリカ西部に引っ越してきたニックは、隣に住むギャッツビーという謎めいた男からパーティに招待される。偶然出会ったギャッツビーと親しくなったニックだったが、彼には怪しい影もあって・・・。絢爛豪華な邸宅に贅沢な車を持ち、夜ごと盛大なパーティを開く男、ギャッツビーがここまで富を築き上げてきたのは、すべて、かつての恋人を取り戻すためだった。だが、異常なまでのその一途な愛は、やがて悲劇を招く。過去は取り返せる――そう信じて夢に砕けた男の物語。
ところどころいい加減な設定もあるし、勝手気ままな人間たちばかりの舞台にはウンザリしなくもないのですが、それでも後世まで評価されているのは、捨てがたい魅力が流れるような文章自体にあるからなのかなーと思います。特に綺麗なものを描写する表現が上手い。様々な比喩を駆使して読み手に想像力を働かせる感じはとても好きです。結果としてはバッド・エンドなんだけどあんまり深刻に感じないのは、ニックよりも私の目が冷めてるから・・・?どっちにしろ、結婚してから違う誰かを愛するような女にはなりたくないなぁ。お互いにとって不幸だとしか思えない。
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本の内容についての感想は他にもあるのでここでは割愛。
読みなれたせいかこの本はとてもわかりやすい感じでした。
大貫三郎さんの訳を一冊目に読んだときの印象とはやっぱりまた違う感じがします。表現はそれの方が好きかなとは思います。ただ、こっちの方がわかりやすいのでは、と思うので初めてだとこちらをおすすめします。人物関係がいきなり名前で読んだりするのでごちゃごちゃになってしまうので注意が必要です。
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読み終わったら映画も観ようと思ってたけど、今はそんな気になれない。そんな、そんな、という暗い気持ち。直感的にくそデイジーと思ったけど、誰も責めたくない。
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ギャッツビーは恋に恋したまま大人になったみたいな人だと思った。なんだか憎めない人。
人間の心ってほんとに頼りない。
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村上春樹がご執心の小説というぐらいのイメージしかなかったが、映画化されたので、読んでみた。
アメリカらしい大味な小説だと思うが、どこまでいっても交わらない人々のやるせなさがある。解説にも繰り返し出ているが、ギャツビー邸、ブキャナン邸、そして下町(というか下級階層の町)とのコントラストが鮮やかであり、それゆえ、ハイソサエティーな登場人物たちの気だるさがより引き立っているように感じる。
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ギャッツビー
アマレット 1/4 27.5 7.7 15.0
カカオ・リキュール・ホワイト 1/4 27.5 6.9 15.0
生クリーム 2/4
シェイク
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20091209
衝動的に借りて一気に読む。
村上春樹の訳が有名だが、こちらの方が新たしいので。
読むたびに変わる、そこはかとない味わい深さは、この文学が青い証拠なのだろう。
成り金男は、滑稽なまでに夢を追いかけ、それを叶えた。
それこそ悲劇だったのだ。
1920年代にアメリカで起きた悲劇は、2000年代最後のいたる国で起きているのだろう。
語り手のニックが、ギャッツの親父さんに「親友でした」というシーンが頭から離れない。
やはり買ってこなければ。だが、村上春樹訳を読んでからにしよう。