「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
日本の鉄道140年の大雑学 あなたも知らない秘話が満載! (KAWADE夢文庫)
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
関連キーワード
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
どこのページから読んでもおもしろいが、考えさせられる一冊。
2010/03/04 21:37
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:浦辺 登 - この投稿者のレビュー一覧を見る
よくもこれだけ、鉄道に関するうんちく話を集めたものと感心するばかり。それもコンパクトに要点をまとめているので、どこのページから読み進んでもおもしろい。
いまや、成田空港と都心とのアクセスが問題になっているが、当初は成田空港まで新幹線が通る予定だったのが東京都内の住民の反対で通せなかったという秘話には、羽田の活性化、ハブ化のために都民が新幹線に反対したのではと訝ってしまう。都心と成田とのアクセスの悪さは都民が自分で首を絞めた結果だったのかと分かる。
さらに、リニアモーターカーの路線についても大きくV字するルートを地元が求めているとニュースになっていたが、同じことが中央本線で起きていたことに驚く。地元への利益の誘導と言いながら、長い年月を経ると結局、無駄遣いだったということが分かるのだが。
この一冊は、鉄道についての博識を広げるためのものだが、明治5年からの営業開始の流れをみていくと、そこここに社会問題が偏在している。現在、日本全国でのインフラ整備での資金の用途が問題になっているが、この鉄道ひとつをとってみても、国家的な戦略不足を感じる。長期的な視点というものが欠如し、対処で乗り切ってきたことがわかる。
次回、世界中の国々がどんな鉄道計画を立てて敷設してきたのかの博学を披露してもらいたい。