「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
関ケ原の戦いなどで敗れ去り、敗軍の将となった武将たち。だが、彼らにもまた名将があり、名城を築いた。石田三成の佐和山城から、加藤清正の鷹ノ原城まで、12将13城を歩き、その魅力をいまに蘇らせる歴史探索紀行。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
澤宮 優
- 略歴
- 〈澤宮優〉1964年熊本県生まれ。ノンフィクション作家。「巨人軍最強の捕手」で第14回ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。他の著書に「打撃投手」「炭鉱町に咲いた原貢野球」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
面白い城紀行
2021/03/27 20:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひでくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦国時代、いくさとなれば、勝者と敗者が存在する。
その敗者の城の旅紀行である。
当然、敗者となれば「死」を意味する。
敗者は、勝者によって悪者扱いとなる。
その敗者の城は、勝者によって徹底的に「破城」される。
紙の本
想像力を刺激する「何もなさ」
2010/02/16 22:08
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:拾得 - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版不況にもかかわらず、城関連企画の書籍・シリーズは切れ目なく刊行されているようだ。それだけ裾野の広いファン層がいるのだろう。一方で、数年前から「廃墟ブーム」だという。両者の接点に位置するような企画が本書といえよう。着眼は秀逸だ。「荒城の月」という名曲に見られるように、近代以降の日本人にとって、城は荒れてこそ詩情が出てくるのであるのだから。
本書でとりあげたのは、副題の「敗者の城」とあるように、なんらかのかたちで「負け」を喫した武将と、それと命運をともにした城である。石田三成と佐和山城、大谷吉継と敦賀城、小西行長と宇土城、などなど。大いに歴史ファンの琴線に触れる面々である。しかし、なかなか手強いテーマのようだ。実は「廃城」は敗戦に限らないし、城主が負けたからといって廃城になるとも限らない。実際の廃城の契機の多くは、江戸初期の一国一城令や明治維新だ。著者も選択には苦労したのだろう。浅井長政や石田三成など、できるだけ「華々しく負けた」武将と城を選んでいるようだ。ただ、その中でも、今まであまり脚光を浴びてこなかった小西行長を取り上げ、地元でもやっと再評価が進んでいることをレポートしているのは興味深い。
さて廃城だけに、残っている資料が少ないようだ。そのため「紀行」だけで済ますわけにもいかないと思ったか、各種資料や発掘レポート等で積極的にその空白を補おうと苦心はしている。ただ、そのあたりの読み応えが今ひとつであった。「歴史もの」としてはやや物足りない。また、紀行とするには、もう少し写真や資料を大きく掲載してもよかったのではないか。
「廃城」は何も残っていないだけに、余計に人の想像力を刺激する。城ブームの中でも、まだまだ豊かな可能性をもった領域だろう。