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紙の本
日本の歴史 20 維新の構想と展開 (講談社学術文庫)
著者 網野 善彦 (編集委員),大津 透 (編集委員),鬼頭 宏 (編集委員),桜井 英治 (編集委員),山本 幸司 (編集委員),鈴木 淳 (著)
五箇条の御誓文から帝国憲法発布へ――「明治」はいかにして達成されたか 官と民が織りなす近代の黎明短期間で近代国家を作り上げた新政府。それは何をめざし、どのような手法で、誰...
日本の歴史 20 維新の構想と展開 (講談社学術文庫)
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商品説明
五箇条の御誓文から帝国憲法発布へ――「明治」はいかにして達成されたか
官と民が織りなす近代の黎明短期間で近代国家を作り上げた新政府。
それは何をめざし、どのような手法で、誰の手によってなされたのか。
また、前時代の遺産の清算や、新たな政策・制度の伝達・徹底はどのように行われたのか。
地方官や戸長の役割と活動に注目し、「上からの変革」と人々の自前の対応により形作られてゆく「明治」を、五箇条の御誓文から帝国憲法発布までを舞台に活写。【商品解説】
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紙の本
明治政府がどのように形成されたのか、を詳細に解説してくれる興味深い一冊です!
2020/03/11 13:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、講談社学術文庫の中でも特に好評な「日本の歴史」シリーズの第20巻で、江戸幕府から明治政府への大転換期の日本の様子が生き生きと臨場感あふれる筆致で描かれた読み応えある一冊です。同書では、五箇条の御誓文から帝国憲法発布までの内容を詳細に描き、江戸時代の遺産がどのように清算されたのか、新たな政策や制度の伝達と徹底がどのように行われたのか、といったを丁寧に解説されています。内容構成も、「第1章 明治の<藩>」、「第2章 戸長たちの維新」、「第3章 士族の役割」、「第4章 官と民の出会い」、「第5章 内治を整え民産を殖す」、「第6章 憲法発布」と興味深いテーマとなっています。
紙の本
明治最初期の制度変化をダイナミックに再現
2011/04/08 21:42
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:拾得 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「幕末」「維新」、今なお、人々の関心を呼んでやまない時代である。さまざまな個性の人が出現し、さまざまな事がめまぐるしく起こった。その一方で、戦国時代に次ぐくらいに、混乱の時代でもあった。いや、「混乱」というのは婉曲的にすぎるかもしれない。内戦・内乱、略奪、暗殺、襲撃、殺人、・・・と、ダークサイドの面も見せた。幕末〜維新とは、短い間に、とてもさまざまなことが押し込められた時代であった。負の側面を含めて、物語に紡いだのはなんといっても山田風太郎だろう。
本書は、五箇条の御誓文が示された慶應4年(明治元年)から、明治憲法が発布された明治22年までの時期を扱っている。ごく短い期間だが「教科書で覚えるべき」ようなさまざまな事が起こった時期でもあり、それらを追う(おぼえる?)だけでも大変だ。しかし、本書は出来事や有名人物中心の記述をとらない。おおざっぱに言えば、幕藩体制から明治政府とへ体制が変わる中で、どのような制度の変化が、どのようになされていったのか、に記述を絞っている。「新政府ができた」からといって、一朝一夕で制度が変わったわけではない。また、制度を変えたからといって、人々にスムーズかつ十分に受け入れられる訳でもない。考えてみれば当たり前の事だが、こうした制度の変化を、体制の側と受け入れる側の双方の視点から、愚直なまでに描くことを試みている。
この変化を描くにあたって、「五箇条の御誓文」と「明治憲法」が、重要な区切りとなっている。明治憲法以前の「制度模索」の時期であったことを示す象徴的な目印なのである。たとえば現代から見ると、御誓文の「万機公論に決すべし」と「帝国議会」の間には、つながる「線」を見てしまう。自由民権運動も「万機公論」に依拠していた。しかし一方で、この2つの間には、制度的にも公議所や集議院、左院など、今では見えづらい「線」もあったわけである。「教科書で見た気はするが中身はよくわからない」これらの制度について、実際に参加した藩士の一人の日記も参照するなど、具体的にどのようなことが行なわれたのかを丁寧に記述し、どのような限界があったのかを解説していく。納得しきりである。
こうした丁寧かつ手堅い記述で、社会体制の変革=版籍奉還から廃藩置県まで、身分制度=士族における秩禄処分、地方自治の仕組み=戸長の役割から府県会の体制まで、また企業勃興の経済メカニズムなどまで、政治経済社会にまたがる制度変化を丁寧に解説してくれる。英雄史観を期待する人には物足りないだろうが、今まで気になっていた教科書の「すきま」を知るには得難い1冊である。
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個々の事件よりも社会全体の変化に多くの筆を割いている
2016/02/25 22:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Shigenobu Fujioka - この投稿者のレビュー一覧を見る
講談社の日本の歴史シリーズの一冊。
この巻では、明治元年から、帝国憲法が発布された、明治22年までをカバーしている。
西南戦争や明治14年の政変など、いわゆる事件については、さっらと流し、あまり語らずに、明治の新しい政治制度や経済政策が、日本の各地に定着していく様子に、筆を多く割いている。
これまでは、士族が日本の資本主義の発展に大きな貢献をしたと考えられていたが、実は、平民の方が、より多く貢献したことを述べている部分が、特に興味深かった。