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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2010.12
- 出版社: ワニ・プラス
- サイズ:18cm/268p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8470-6027-4
紙の本
「ゴジラ」とわが映画人生 (ワニブックス〈PLUS〉新書)
著者 本多 猪四郎 (著)
映画との出会い、戦争体験、撮影所の青春時代、東宝怪獣映画に託した想い、黒澤明との友情などを語る。映画を愛し、映画と共に生きた、「ゴジラの父」本多猪四郎が遺した唯一の本格イ...
「ゴジラ」とわが映画人生 (ワニブックス〈PLUS〉新書)
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商品説明
映画との出会い、戦争体験、撮影所の青春時代、東宝怪獣映画に託した想い、黒澤明との友情などを語る。映画を愛し、映画と共に生きた、「ゴジラの父」本多猪四郎が遺した唯一の本格インタビュー集。〔「本多猪四郎「ゴジラ」とわが映画人生」(実業之日本社 1994年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
「ゴジラ」という奇跡
2011/03/04 08:09
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦後の日本にはいくつかの、奇跡と呼んでいいようなことがある。
夢の超特急とよばれた新幹線、日本中を釘付けにした東京オリンピック、万国博覧会・・・。
それらの奇跡は高度成長が生み出したものともいえるし、それらの奇跡が成長をもたらしたともいえる。そんな時代であった。
そして、そんな奇跡のなかに怪獣映画「ゴジラ」の誕生をいれてもいいのではないかと思うことがある。昭和29年(1954年)というCGもない時代にあって、世界中を驚愕させた映画を作ったことこそ奇跡である。
まるで本当に生きているように暴れ東京を恐怖のどん底に陥れ、火の海にしたゴジラ。その後量産されたゴジラの末裔たちよりもこの初代ゴジラはどんなに怖ろしい怪獣であったことか。同時に怪獣映画の面白さを多くの人々に知らしめた作品となった。いや、怪獣映画という枠にとどまらない、本来の映画の面白さといっていい。
その「ゴジラ」を撮ったのが本多猪四郎である。本書は「わが映画人生」「映画への思い」と題された本多へのインタビュー二本で構成されている。しかし、本多自身は「此の本は決して猪四郎個人の本ではない」と「まえがき」に記している。
では、この本はなんだといえば「本多猪四郎監督と云う作品の成り立ちの歴史」である。本多猪四郎という監督を作った時代の検証であり、映画人たちと彼らが作り出してきた夢の映画の追憶である。
「ゴジラ」誕生の思いやその後の数多く作られた怪獣映画の撮影エピソードなど本多の話は面白い。また、「ゴジラ」の監督までした本多が晩年黒澤明の製作スタッフとして加わった心境も「決して主役の花ではない」を心情にしていた彼らしい思いであった。
衒いも気負いもなく、本多猪四郎という男は映画を愛してやまない映画人であったということの証である。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。