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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2011.1
- 出版社: 週刊住宅新聞社
- サイズ:19cm/284p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7848-2679-7
紙の本
不動産投資プロの流儀 気鋭のコンサルタント3名が市況・融資・物件を徹底検証!
著者 倉橋 隆行 (監修),中元 崇 (共著),山内 真也 (共著),井上 隆司 (共著)
利回りの数字だけにだまされてはいけません。成功の必須条件は、投資指標とファイナンス・物件選定の知識です! 不動産投資のノウハウを3人のプロが大公開。【「TRC MARC」...
不動産投資プロの流儀 気鋭のコンサルタント3名が市況・融資・物件を徹底検証!
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商品説明
利回りの数字だけにだまされてはいけません。成功の必須条件は、投資指標とファイナンス・物件選定の知識です! 不動産投資のノウハウを3人のプロが大公開。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
不動産投資は金融
2018/11/06 16:05
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投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
不動産投資は区分所有と1棟所有の2種類ある。前者は後者ほどの資金を必要としないことからも、より立地の良いところを選ぶ必要がある。東京23区、それも都心部のエリアを優先し、そうでなくても川崎・横浜といったエリアだけを対象とするべきのようだ。一方で後者は東京23区や川崎・横浜といったエリアは価格が高くて手が出ないため、東京都下や川崎・横浜以外の神奈川県エリア、埼玉エリアや千葉エリアも視野に入れる必要があるようだ。
不動産は区分所有であっても自己資金で全て賄うのは難しい。そこで銀行からの融資を受けてのビジネスとなる。つまり金融的な戦略が必要だということだ。金利が低いのが望ましいのは当然だが、それだけではなく、融資期間が長い方が圧倒的に有利である。
そして金融的な指標を理解する必要がある。まずはCCR(Cash on Cash Return 自己資本配当比率)である。「CCR=CF/自己資金」であり、株式でいうROEに似た指標だろうか。銀行預金では預金金利、株式投資では配当利回りを気にするが、同様に不動産投資でもこれが気になるところだろう。しかしそれだけではなく、DCR(Debt Coverage Ratio 負債支払安全率)によって安全性を気にする必要がある。「DCR=NOI(Net Operating Income ネット収入すなわち営業純利益)/ADS(Annual Debt Service 年間返済額)」と計算される。つまり収入を返済額で除した値なので、この数値が1をどれだけ上回っているかが、どれだけ余裕のある投資になっているかを表すこととなる(1を下回っている場合は収入より返済が多いという非常に危険な状態である)。1.3が基準のようである。また収益の指標ではCCRのみならずFCR(Free and Clear Return 総収益率)で実質利回りを考える必要もある。「FCR=NOI/購入総コスト」で計算される。CCRが自己資本と収益の比較であるのに対し、FCRは借り入れた分も含めたその物件に対する全ての費用と収益の比較である。ここで大切なのは実質利回りという点であり、表面上の利回りではないということである。空室リスクや家賃の値下げなどを考慮に入れる必要がある。また融資を受けていることからその指標も考える必要がある。K%(loan constant 調達コスト)という指標で、「K%=ADS/ローン残高」で計算される。「K%<FCR<CCR」という関係が成り立つ必要がある。
不動産投資で失敗するのは、家賃が下がることをしっかり考慮していないケースが多いのではないか。今いくらで貸せているといっても、その人が退去した後、別の人に貸すときには同額では難しいだろう。それを考慮して利回り計算しなければならず、この点が難しい。周囲の相場が大事である。また1棟ものではメンテナンスを考える必要もある。
本書は2011年のもので、スルガ銀行(本書でS銀行とあるのはおそらくスルガ銀のことだろう。なお本書でO信託銀行とあるのはどこの銀行のことなのだろうか。なぜ明示できないのか不思議だ。)がかぼちゃの馬車問題を起こした2018年では事情がかなり異なるだろう。金融の関係は最新情報が必須である。どうやら新版もあるようである。