電子書籍
漢字は感字
2022/03/10 19:45
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
異形の物語である「皆勤の徒」はっきりしたストーリー構成はなく、漢字は感字 というわけではないが、奇怪な造語と粘つくようなイメージが全篇を覆っている。大変に読みにくい物語ではあるが、なにか心に引っかるものがある。
紙の本
国産SFにどっぷり浸かる。
2016/01/16 19:06
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投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的には「アリスマ王の愛した魔物」が一番よかった。
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面白かったのは「五色の舟」「光の栞」「ゼロ年代の臨界点」。
「allo,toi,toi」は、これは一例として読むべきで、全員ではないと自分に念押し。
「皆勤の徒」は、ミドリノオバにうけつつも、個人的には好きでないタイプ。あとイラスト蛇足じゃね?
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読み応えのある、濃ゆい作品ばかりだった!!
『光の栞』が一番、効いた。
本好きならドキドキするんじゃないのかしら。
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冲方丁目当てで購入。
冲方丁は短編駄目かもしんない。ホラー物も以前書いてたけど別段目立つ出来でもなかったし、今作も…うーん。
「ゼロ年代の臨界点」が面白。
嘘に情報を肉付けして説得力を出すのが上手い。思わず登場人物名ググったよ。
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http://twitter.com/#!/emopit/status/99045169130774528
http://twitter.com/#!/torgtaitai/status/99134533957468162
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2010年の日本SF傑作選。大半が既読作だったものの、それでも楽しめるのはさすがだね。何度目だよと思いつつも、津原泰水「五色の舟」にやられてしまう。未読作では、小川一水「アリスマ王の愛した魔物」、伴名練「ゼロ年代の臨界点」がお気に入り。
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編者も述べているようにど真中のSFてんこ盛り。「ゼロ年代の臨界点」「メデューサ複合体」がおすすめ(^-^)v
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アンソロジーの醍醐味をたっぷり堪能。
「完全なる脳髄」「光の栞」「メデューサ複合体」「allo,toi,toi」・・・気に入った作品を挙げるときりがないってくらい内容が濃い。
軽く読みはじめたので、ガツンと殴られた。
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真っ先に津原泰水「五色の舟」を読みましたが、噂に違わず良かった。異能・異形の者たちと時代背景は、恩田陸「光の帝国」とも雰囲気が似ている。しかし文章はこちらが断然好み。本当にうまいです。
広島出身の著者なので、やはり背景にあの戦争が色濃くあるのだろうか。多彩な作風の方だが、特にSF作品に昭和の空気がまとわりついているように思う。ノスタルジックという意味ではなく。
「11」が楽しみすぎてまだ手を出せていない。
冲方・小川・円城作品は本誌初出時に一読していた。山本作品はわかりやすい皮肉っぷりだが存外突飛でもない。長谷作品は初読だったけど、あの長さを読ませるなあ…。「ロリータ」をSFでやったような…。そして犯罪者とそうでないものを分ける境界の頼りなさはここでも提起されている。現実世界の不安を不安のまま、目に見えるかたちで差し出すとき、著者も言っているように適度な距離感を保てる形式として、SFは独特の地位を占めていると思う。
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今年はSFを読もうと思う。年齢が変わり、この歳では何を目標にしようかと考えていた矢先、ふと思いついた。
僕はSFのことをあまりにも知らない。ただゲーム好きな私が店頭に置かれていたメタルギア4の小説を読み、その著者であった伊藤計劃の虐殺器官というブームに乗っかる形でSFに興味が沸いただけである。
SFは非常に器の広いジャンルである。同じSFでも時間がテーマになったり宇宙がテーマになったりすると性格がまるで違うものになる。共通しているのは、「今おこっていない空想の世界に対して現実をどれだけ近づけるか」ということである。
時にそれはロマンになる。絶対叶わないけど、それでも一度は夢見た世界。そんな理想にどっぷり浸かることができる。
反面、それは哲学にもなる。たとえば寿命が300年になったとしたら、どのような問題が生まれるのか。人はどのように考え悩み、立ち向かうのか。それは同時に人はどこまで生きていいのかも示唆する。
そうした理想と現実が鬩ぎあうこのジャンルに強烈に惹かれはじめているのである。
さて、この結晶銀河は年間日本SF傑作選であり、14人の作家による短編が収録されている。このうち私が知っているのは「天地明察」の冲方丁だけで、他はほぼ知らない。
現代SF作家の有望株を一望できる点で、初心者の私にうってつけな本といえる。
冲方丁の作品はもちろん面白かったが、他にも注目したい作家が何人かみつけた。
小川一水の「アリスマ王の愛した魔物」は王道ファンタジー×SFというまさにドストライクな作品だった。上田早夕里と山本弘、円城塔は非常に気になるところだ。
どの作家から征服していこうか悩みどころである。
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最近のSFアンソロジーは当たり続きだ。これも。メモとしてお気に入りの題名列挙。
冲方丁「メトセラとプラスチックと太陽の臓器」自分の寿命は普通(80歳かそこら)のままなのに、我が子(とその世代)は300歳まで生きられるようになったら・・・? 妊娠中の妻とその夫の日常の呟き。子どもからしたら、人生の2/3、200年以上は親がいないんだな。これは忘れちゃうよな。そう思ったら親は悲しくなるわな。
小川一水「アリスマ王の愛した魔物」森羅万象を計算しつくす算廠と、それを手にした王子様(ただしブサメン)のお伽話。
上田早夕里「完全なる脳髄」フランケンシュタインハードボイルド
津原泰水「五色の舟」未来を予言するという半牛半人の"くだん"。これを迎えに行こうとする見世物一座。重なり合う並行世界。なんという贅沢な三本立て、幻想ホラーファンは必読。美しくせつない余韻を堪能
長谷敏司「allo, toi, toi」"お気に入り"とか"面白かった"などの言葉は全く当てはまらない。はっきり言えば不快感-または恐怖感-にのたうちまわるけれど、扱っているテーマから目が離せない。そんな作品。幼女への性的虐待・殺人を犯して刑務所入りした幼児性愛男へ、脳内の「好き嫌い」を整理するデータベース管理ソフトをインストール。感覚器から来た動物的好き嫌いと、文化と社会の上に築いた社会的な好き嫌いを整理することの意味とは。
伴名練「ゼロ年代の臨界点」ゼロ年代ってそっちかい!
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『皆勤の徒』を読んでいて、なぜか民明書房が頭に浮かんだ (。A。)
半分以上は読んでいた作品でしたが、SFSFしている谷甲州と、幻想と量子論が融合昇華された津原泰水が既読の中では双璧。
上田早夕里のハードボイルドな文体で描かれる世界、長谷敏司の意識と認識と脳と内心と表層に現れる行動・感情を真っ向から描く作品。
このふたりはやはり凄い。
もちろん傑作選だから、自分の好みの作品・作家を探す楽しみもある。
堪能しました。
冲方があんな話をかけるとは思わなかったのも拾いもの。
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長谷敏司「allo, toi, toi」と津原泰水「五色の舟」の2作が再読ながらやはり傑作かと。上田早夕里、山本弘作品は安定感抜群。月村了衛は全然マークしてなかったので拾いもの。眉村卓作品もこの中ではより質の高さを感じる。
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高級チョコレートの詰め合わせを開けたような気分。一粒一粒、じっくり堪能。大好きな小川一水、上野早夕里はもちろん面白かった。印象的だったのは酉島伝法の「皆勤の徒」。独特の表現が異様な世界観を演出。気持ちの悪い映像が頭に浮かんできて、それが癖になる感じだった。