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  • みんなの評価 5つ星のうち 4 20件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2011.6
  • 出版社: 夏葉社
  • サイズ:20cm/232p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-904816-03-5

紙の本

星を撒いた街 上林曉傑作小説集

著者 上林 曉 (著),山本 善行 (撰)

心を病んだ妻を看取り、脳溢血によって半身不随となってからも、優れた短編小説を書き続けた文豪・上林曉。表題作ほか、「花の精」「和日庵」など全7編の美しい私小説を収録。【「T...

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星を撒いた街 上林曉傑作小説集

税込 2,420 22pt

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商品説明

心を病んだ妻を看取り、脳溢血によって半身不随となってからも、優れた短編小説を書き続けた文豪・上林曉。表題作ほか、「花の精」「和日庵」など全7編の美しい私小説を収録。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

花の精 7−40
和日庵 41−87
青春自画像 89−114

著者紹介

上林 曉

略歴
〈上林曉〉1902〜80年。高知県生まれ。東京大学英文科卒。改造社の編集者を経て作家の道に進み、長きに渡って優れた短編小説を書き続けた。著書に「明月記」「聖ヨハネ病院にて」「白い屋形舟」等。

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書店員レビュー

ジュンク堂書店吉祥寺店

吉祥寺にある小さな出...

ジュンク堂書店吉祥寺店さん

吉祥寺にある小さな出版社、夏葉社さんの
『レンブラントの帽子』『昔日の客』につづく三冊目。
手にとってまずはその装丁に魅了されました。
橙色の布の継ぎ表紙に、銀の箔押しでタイトルと名前が。
光によって星のようにきらめき、とても素敵です。
著者の上林暁(1902~80年)は、昭和を代表する私小説作家。
本書は、その作品の数々の中から七編を選び、あつめたものです。
精神を病んだ妻を想いながら、川べりに月見草を摘みに行く「花の精」。
乞食のようななりをした、謎めいた詩人に思いをはせる「諷詠詩人」。
そしてなんといっても表題作の「星を撒いた街」。
読んでいると、その叙情的で温かな筆致に、なんて美しいんだろう、と涙が出てきます。
撰者の山本善行氏は、京都にある古書店「善行堂」の店主。
長い間上林暁を愛し、読み続けてきたところ、ついには彼の文章が身体の中に入ってしまったという。
思いをこめて作られたものは、大切に読まれるのがふさわしいのです。
帯の言葉通り”30年後も読み返したい”一冊となるのは間違いありません。

文芸担当 西村

MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店

二度の脳溢血と闘いな...

MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店さん

二度の脳溢血と闘いながらも生涯、短編しか書かなかった上林暁の短編集。
冒頭の「花の精」がのっけから秀逸。
ある日、植木屋に雑草と間違われて根こそぎ引き抜かれた月見草。
心密かにその花を愛でていた私の心持とその後にとった行動とは?
終章、月見草を見て娘がつぶやく一言が何とも微笑ましく、
可憐なこの花を愛でたのは、太宰ばかりではなかったと目からウロコ。
七つの短編どれから読んでも、繰り返す毎日がふと愛しく思えてくる。そんな珠玉の作品集。

文芸書担当:菊地

ジュンク堂

みんなのレビュー20件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (4件)
  • 星 4 (9件)
  • 星 3 (5件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

イメージがふわっと広がる上林暁の傑作小説集「星を撒いた街」。

2011/08/29 18:14

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オクー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私小説作家である上林暁の作品集が「昔日の客」の夏葉社から出た。
上林は名前は知っていたが読んだことはない作家。こういう形で傑作集
が出るのはとてもうれしい。編者は古書店店主であり希代の本読みでも
ある山本善行氏、期待も高まる。

 まずこの本、装幀がいい。昔、父親の書架の中にこういう装幀の本を
見かけたことがあった。色のトーンも何ともいえずいい。側に置いてお
くだけで幸せな気分になる。「30年後も読み返したい」という帯のコピ
ーに心ひかれる人も多いことだろう。

 上林には病妻物と呼ばれる作品群があり傑作が多いらしいのだが違っ
た魅力も感じて欲しいという編者の思いから、病妻物は全7作のうち2
作。さすがにこの2作は良くて、何度も読み返したくなる。個人的に好
きなのは巻頭を飾る「花の精」と表題作「星を撒いた街」だ。「花の精」
はイメージがふわっと広がるラストの描写が素晴らしい。駅の近くにあ
るサナトリウム、ガソリン・カアのヘッドライトに映し出される月見草
の原。そこに入院中の妻のはかない姿がオーバーラップする。忘れがた
いラストだ。表題作「星を撒いた街」は旧知の友の家を訪れる男(作者)
の話。友の内縁の妻は昔カフェで働いていた知っている女だった。坂の
上にあるその貧しく小さな家は、すぐ下が崖になっていて満天に星が乱
れ咲いたような夜景が素晴らしいのだ。それを見ながら交わす三人の会
話がいい。そして、ラストの別れの美しいこと!

 帯のことを書いたが、上林の私小説は30年後はもちろんだが、明日に
でも読み返したくなる。読めば読むほど味わい深く、読めば読むほどイ
メージが広がる。彼の他の小説も読んでみたくなった。

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紙の本

初めての。

2018/07/15 12:48

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:こつ - この投稿者のレビュー一覧を見る

20代最後、女です。

上林暁さんを知ったのは、夏葉社さんの存在を知ってからです。
本に対しての愛情がコップから溢れんばかりに伝わってくる島田さんの紹介文を読み、昔の作家さんの本は今まで難しそうで読んだ事はありませんでしたが
レビューも読み、買わずにいられない気持ちになり購入。

帯通り、30年後にも読みたい本、正しく、です。

装丁も素晴らしく、内容もたっぷりで、大切に読み進めていきたい本との出逢いに感謝です。

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紙の本

素朴で繊細な作品集。

2016/11/08 00:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

「昔日の客」で上林暁さんを知りました。

まず、最初に「花の精」を読み、病床の妻と自然の描写が素朴なのに繊細で引き込まれました。そのほかの作品は作家同士の交流や、病床の妻を描いた作品が多いです。全体的に「昔日の客」を思わせる作風でした。

また、装丁もシブくて丈夫でずっと持っていたくなります。

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2011/09/10 15:01

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2011/07/11 04:13

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2011/07/13 14:59

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2011/09/05 01:05

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2011/09/16 18:54

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2013/04/09 10:29

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2012/01/03 23:52

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2012/01/30 08:01

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2012/07/03 20:40

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2014/12/21 23:07

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2015/02/11 00:57

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2015/05/12 22:18

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