紙の本
偏愛と偏見
2017/07/30 09:35
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投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
角田さんのさまざまな食べ物との付き合いが面白おかしく綴られたエッセイです。角田作品には、結構な割合で具体的な料理名が出てくるので、「実は料理好きなのでは?」と思っていましたが、その通りでした。作中でアスパラガスにアボカド、栗、南瓜なんかが出てきたときはこのエッセイを思い出して、角田さんが食材にこめた意味を深読みしてみようと思っています。
紙の本
肉派最右翼の旬のごちそうさま
2012/01/30 16:37
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
肉派最右翼を名乗る角田光代の食べものエッセイ。
毎日三食きちんと食べる彼女だからこそ書ける、
普通のごはんのこと。
春は筍、山菜、新玉ねぎ、アスパラ、新じゃが。
夏はとうもろこし、ナス、ゴーヤ、枝豆、オクラ。
秋はサンマ、栗、里芋、マツタケ、きのこ、鮭。
冬はさつま芋、白菜、れんこん、蟹、ふぐ。
肉の話題が多いのですが、
季節ごとに編集されているのがいい。
それも彼女が旬のものをスーパーではなく
肉屋や魚屋、八百屋で買っていて、
その季節にしか食べられないものに目がないから。
食って季節と結びついているな~と
改めて感じる。
自分の食生活ともリンクするので
エッセイの中の角田光代に、頭の中で語りかけてしまう。
素麺に薬味はつけるが、その他に合うおかずは?
と問われれば、「茄子味噌!」と間髪いれず答える。
角田さんも「茄子と挽き肉のピリ辛炒め」と答える。
わたしはマクロビアンなので
肉を自分で調理することはほとんどないから
このメニュウはないけど
茄子を炒めたものという点ではいっしょ。
素麺のさっぱりさに、茄子炒めは合う合う。
そんな感じに一つひとつのうちごはんを紹介し
自分の食遍歴について語る。
子どもの頃の偏食を30歳くらいから徐々に克服してきた
という角田さんは、実は料理上手。
巻末に「私のごちそうさまレシピ」として
れんこんだんご、かぼちゃグラタン、洋風鰹、
ねばねば五色丼、鳥チャーシュー、茄子入りギョーザのレシピ付き。
餃子に茄子。作ってみたい。
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角田さん初の食べ物エッセイ集。
文句なしに面白い!!
肉々しいお肉大好きっ子なので、肉派の角田さんの書かれるお肉エッセイに胸をぐっとわしづかみされました。
鶏肉は魚類である。
名言です!!
(穂村弘さんの『君がいない夜のごはん』に出てきた、「チキンは魚です」とコメントした肉好き女流作家さんって角田さんの事かしら?)
各種の豚肉が味わえる豚バーも、実現すると良いですね。
サイボクハムのゴールデンポーク(埼玉県西部が誇る豚肉)はメインで入荷してほしいものです(いや、このお肉はホントにうまいから!!)。
あとお肉話ではないですが、玉ねぎが冷蔵庫にないと、「なんだよ、留守かよ」って気持ちになるのは共感することしきり、でございました。
わかるわかる、わかりますー。
いつもいると思ってるのに、いざというときにいなかったりしますよね、あいつ(玉ねぎ)。
アボカドのジャスト熟がわかりずらいってのもわかります!
罪悪感を感じながら、そ、と握るのは私もです。
いやー、世の中におんなじことしてる人がいるとは、心強い限りでございます。
アボカド用の感度、ホントに欲しいですよねぇ。
あ、でも私は栗大好きなので、ガーリー度は高いってことですかね、30代ですけど。
たけのこを椿の葉っぱでアク抜きするってのは初めて知ったので、次の春にはやってみたいなぁ。
あとコシアブラは義父が山に登って取って来てくれるので、来年もおねだりしようっと。
他にも「あぁこれすてきー」「これおいしそうー」と感激する食材&料理が目白押しだったので、ひとつひとつ試してみようと思います~♪
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角田光代さんの食べ物エッセイ。ほんと食べ物についての描写がうまい。ピカイチ。きらきらとみずみずしいエッセイです。
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角田光代の食べ物エッセイ。
「おいしい!」と思ったものの描写がすごく自然で好き。
酒飲みでなおかつおいしいもの好きな人にオススメ。
登場するレシピを順番に作ってみたくなる1冊だった。
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すごく読みやすいエッセイ。
肉好きで、野菜嫌いだった著者のエピソードには「あるある」と頷くこともあれば、「え~おいしいのに…」と真逆ことを思ったりもする。
巻末のレシピに限らず、本文中でも簡単な調理説明があったりと、何だかお得感覚。
エッセイ本、レシピ本とは少し違った楽しみ方ができるかも。
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角田さんは、肉好きww 美味しいものを、ちょっとづつ。旬を味わう。自分だけのこだわり。作るのも、食べるのも、もう少しだけでも、丁寧にしたいなぁ、と思わせてくれる、愛の詰まった、そして何より、角田さんらしい、美味しい1冊♪
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たべものが大好きな角田光代さんの”たべもの”エッセイ。
前回に読了した「彼女のこんだて帖」にも記しましたが
彼女の「たべもの」に関するストーリーは本当に楽しくて、美味しくて!
読んでいるこちらがハッピーになるような、
彼女の「たべもの」や「料理」への愛が溢れている1冊です。
彼女の小説からは伺うことの出来ない彼女のパーソナリティや、
彼女らしい食べ物への心持ちがリズミカルに書かれているので
読んでいてとても楽しくなるし、その「食材」を食べたい!…という衝動に駆られます。
季節のものを旬な時期に食べるのが
やっぱり一番美味しいんだな!…と改めて感じてしまいます。
食に対する好みやこだわりはひとそれぞれなのですが、
「ひとそれぞれ」が大前提として書かれている彼女の文章が
私はすっかり嵌ってしまいました。
この秋は何から食そうか…と食べることへの楽しさが増える1冊です。
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食いしん坊にとっては極みの書。
好き嫌いがないということは、角田さんように食べられないものが食べられる、美味しいと気付く至福を知らずに生きて損してきたのかもしれない。と思うと口惜しい。
もしや偏食して育つ方がよかったのかとさえ思う。
角田さんは違うと言うが、同じ食いしん坊である向田邦子さんのエッセイと同じ位食欲をそそられる素晴らしい文章。
これはわかる!これそんなに美味しいの?私のも激同!私にとっての不味いと思っていたのに実は美味しいと知った食べ物ってなんだろう?と一つ一つ合いの手入れ、読めて楽しかった♪
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読むのがもったいなくて珍しく時間をかけて読んだ。
どれもおいしそう。
なんでも作れてしまう角田さん素敵。
食べ物エッセイが書きたくなるような1冊。
食って誰しもこだわりあるよね。
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角田光代による食材エッセイ。
思い入れのある食材とか、季節別に食材を分けているので
季節に応じて読むことができる。
そしてこれを読んでいるとお腹が空くのである。
そうだ!と納得する部分もあれば、
そうなの?と疑問に思うこともある。
それでも自分の好みの食材なんかはうれしくなってしまう。
そして美味しそうな料理の例示もいいんだよね・・・。
是非これを片手に食材を買いに行こう。
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食に関するエッセイで、文句なしに面白くて読んでるとお腹が空きます。
「本命塩」に出てくる天草の塩を試してみたくて思わず調べてしまいましたが、ネット販売もされていて角田さんお気に入りってサイトに書いてありました。
ジャンクなものも好きな角田さんの食べ物関係で譲れないことはごはんの時間にごはんを食べないこと。わー、一緒一緒、ごはんの時間が2時間ずれると絶望するってすごくわかりますーっとつい親しみを覚えてしまう気どらない文体が共感を呼ぶので心地よい読書時間を過ごせます。
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極端な偏食を30才で克服したという著者が、さまざまな食材にまつわる思いを、調理法も含めて語った1冊。
50品目以上にわたるエッセーのタイトルがどれも上手い。
最上さちこのイラストがいい。
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角田さんは、30代まで偏食であって、子供の頃より偏食をなおそうとせず好きな物だけ食べたら良いという料理好きのおかあさんもとで育ったようです。私も子供時代は極度の偏食だったので、食べられないものが食べられる瞬間のことが良く分かります。好きだからとか貧血に良いからと食べつづけ、あるときからふと口にしなくなる食べ物もあります。欠食はありえない!毎日同じ時間に3食食べたい角田さんの食べ物ばなしはオモシロいです。
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食にまつわるエッセイ集。
子供の頃好き嫌いが多かった人って、大人になってそれがなおると、異常に食べ物にこだわるようになるよね。
いくらの醤油漬けが好きな角田光代さんに、柚子胡椒をあわせると絶妙ですよと教えてあげたい。