紙の本
日々がひとすじの糸のよう 2010年に一年間の記録 午後三時に何してたっけ?
2019/08/11 13:40
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブックマーケットに出かけた友だちから赤いブックカバーをもらった。
かわいい!
おかっぱの女の子に、こけし…。
何か見た事ある!
あれ、これ読んだことがある!
はい、浅生ハルミンさんの三時のわたしのブックカバーでした。
わー懐かしい。
久しぶりに読みたくなって、手に取りました。
イラストレター、エッセイストの浅生ハルミンさんが
一年間ちょうど午後三時になにをしていたのか?
2010年の一年間の記録です。
私、そのころ何をしていたかなぁ、遠い目になりながら、久しぶりにハルミンさんの午後三時を読みました。
『彷書月刊』の話題がたくさん登場して(ハルミンさんはこの雑誌に連載を持たれていた)、懐かしかった。
私も一時期、この雑誌は定期購読をしたことがあったり、
第1回古本文学賞に応募してみたり、
いろんな思い出がある。
一箱古本市や、
大好きな本の話題も登場して、
読んでいてわくわくする。
「書き終えて、日々がひとすじの糸のようにつづいているのを眺めていると、
未来どころか、明日がどんなふうになるのかすら予測できないのが不思議に思えます」
あとがきでハルミンさんはこう言ってました。
日々がひとすじの糸のよう、
そう思って見ると、
たまには糸をたぐってみたくなりました。
紙の本
ホッとしたり、ハッとしたり。
2018/05/06 11:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アンパン - この投稿者のレビュー一覧を見る
日々の生活に追われて息苦しさを覚えた時、この本を開くとホッとする。
今日と同じ日付のところを読んだり、ぱっと開いたところを読んだり。何度読んでも、著者の視点にハッとさせられる。
投稿元:
レビューを見る
たちよみ。
一年間、毎日午後三時に何をしていたかの記録。
おもしろい試み。
「1月19日(火) とある小説を読んでいる。面白いよとすすめてくれたひとのことを知りたくて読んでいる。」
「8月7日(土) 猫の耳の中を覗いている。奥がややこしいことになっている。人生ゲームの車に挿す家族みたいな、先が丸くなっているぽつぽつは、何をするものだろうか。」
たいてい、ごはんかツイッターかイラストを描いている。Uコーヒーにいることも多い。
三月は欝っぽく、布団から抜け出せない日が多い。
おもしろいと思ったのは、短文のとき。三時のわたし、とはいえ日記みたくなっちゃうのはつまらない。
もっと三時に書くなら三時の私に凝縮して行動、精神状態、みえるもの感じるものを書いたらおもしろいなーと思った。
この本は試作ですね
私もやってみたい。
投稿元:
レビューを見る
一年間の午後三時日記。
こういうのはまったく興味ない人はないんだろうなー、と思うのですが、おもしろかったです。変に盛り上げようとせず、淡々とつづっていて、ちょっとおかしい部分が時々見えてくすっとする感じ。
「自分自身を標本箱に据えてピンでとめたような気がしています」とあとがきにありました。
投稿元:
レビューを見る
午後三時にあったことを綴った日記です。若くて自由で良いわねーなんて思って面白く読んでたけれど、結構お年がいってらっしゃる。ちょっと暗いことや毒のあることもオープンに書いてあってイラストがかわいくて面白いです。ちょっと自分に似てるところがあって、ほっとするのではないでしょうか。オススメの「中春こまわり君」読んでみようかしら。
投稿元:
レビューを見る
毎日の三時に自分が何をしていたか、を一年間、イラスト付きで記録しよう、という発想がハルミンさんらしいなぁ。(*^_^*)
自分の定点観測(ハルミンさんは、自分を標本箱に据えてピンで貼り付けた気がする、と言われていたけど)って私もやってみたい気がする。
日々、何をやっているわけでもなく流されている自分の方向性が見えるのでは??なんて、ちらっとそそられてもみたりするんだけど、いやいや、きっと、何も考えてない自分や、逆に結構ブラックだったりする自分が出てきて、少なくとも人様に見せられる記録にはならないだろうな、くわばら、くわばら・・・なんちってね。(*^_^*)
ハルミンさんの三時は、仕事(イラストレーター」をしてたり、出版社の人と打ち合わせをしてたり、趣味の“こけし”を見に行ったり作ってたり、鬱っぽくて布団から出れなかったり。
私は、「私は猫ストーカー」のハルミンさんしか知らないけど、うんうん、こういう人だったのね、ととてもしっくり読むことができた。
女ひとり、しっかり自分の力で生きていっているけど、小さいもの、可愛い物が好きで、子どものころの思いをあれこれ持っていて、人間関係では押しの弱さのせいでイヤな思いをすることもある…。
自由業という意味では特殊だけど、これって働く女性全般に通じる思いじゃないかしら。
引用します。
4月5日(月)
台所の床を拭いていたら冷蔵庫の下に、またたびの枝がころがっていた。猫がひと仕事しなさったんだな、と思った。そういえば前に住んでいた部屋を引っ越す時、猫のひと仕事が、冷蔵庫の下や茶箪笥の裏からごろごろ出てくると思っていたのに、なんにもなくて驚いたことがあった。髪どめ、ヘアピン、使いかけの消しゴム、マジックのキャップがなくなるのは猫のせい、と思っていたけれど、あれらはどこに消えたのだろう。
9月30日(木)
携帯電話でMさんと話しているところ。とぎれとぎれにしか聞こえない。どちらの電話の調子が悪いのかわからないけれど、そういうとき、つい私のが悪いと思って謝らずにいられない。取調室の刑事が最も御しやすいタイプであるだろう。
投稿元:
レビューを見る
2011年発表。
午後3時に毎日何をしていたかを
キュートなイラストとエッセイで365日綴った
午後3時日記。
いやぁ〜、なんと言っても
毎日の、午後3時だけのことを記録していくという
斬新な発想に惚れました(笑)
仕事のイラストについてや
趣味であるこけしや古本屋の話、
喫茶店でムカついた話など
ごくごくピンポイントな時間帯にあった出来事を
ただ書き記してるだけなのに、
なんでこんなに面白いんだろう(笑)(^O^)
イラストの下に
簡単な文章を書いた構成が
まるで絵日記みたいで、
これなら自分も書けるかもと
勘違いさせてくれるところが
またいいのです(笑)
(絵が描ける点はホンマうらやましい!)
お馴染みの脱力感たっぷりなイラストも和めるんだけど、
それだけで
終わらないところがこの本のミソ。
ハルミンさんの文章は
ハッとする印象的な言葉が
ちりばめられていて、
人間味に溢れている。
そんな何度も読み返したくなる
鋭い視点の文章こそが
自分にとってツボだったし、
その切り口こそが
他の脱力本や癒やし本とはひと味違う、
一線を画したところなんだと思います。
退屈で同じ繰り返しに思える毎日も
こうして365日書き記してみれば、
同じ1日なんてないのがよく分かる。
人間と違って
小さな金魚鉢ですれ違う金魚の脳は、
3秒前の出来事しか覚えてなくて、
1度すれ違って
3秒後にふたたびすれ違っても、
2匹にとっては、
すべてが新鮮なファースト・コンタクトらしいです(笑)
だけどそれって…
なんだかちょっと
悲しいって思いませんか(^_^;)
どんな平凡な一日であっても
毎日の積み重ねが
今の自分を作っているし、
やっぱ忘れたくない記憶があるからこそ、
人はその都度
思いを
書き記していくのかもしれないですよね。
エッセイとして素晴らしいのは勿論やけど、
去年1年の彼女の動向が手にとるように分かるので
ハルミンさんのファンであれば無条件に楽しめるし、
(まさに他人の生活を覗き見してる感覚)
猫ストーカーで有名なイラストレーターさんなので
猫に関する話題も多くて、
にゃんこ好きさんにもオススメの一冊です♪
投稿元:
レビューを見る
予備知識なく初めての作者。益田ミリさんとか大田垣晴子さんを思わせる。が、読んでいくうちになんとなく、もしやこの方は石田千さんとつながりがあるのでは...と感じ、そして実際に石田さんが登場したところで、なぜかしてやったりとほくそ笑んでいる自分。他人過ぎるほどの他人なのに(笑)ただ、作中のある一言が(何気ないものだとは思うものの)自分の中ではちょっと引っ掛かったな。これを文字にしてしまう人は私は苦手なので。
投稿元:
レビューを見る
この『三時のわたし』は2010年の1月1日から、12月31までの一年間、毎日午後三時に、私が何をしていたのかを絵と文で記録した本です。
投稿元:
レビューを見る
イラストレーター浅生ハルミンさんが毎日3時に何をしていたかを記録した日記本。淡々とした文章と可愛いけどちょっと変わった視点のイラストがとても面白くてスイスイ読めました。
投稿元:
レビューを見る
浅生ハルミンの、おかしくて、少しフシギな日常を描いた「午後3時日記」。2010年1月1日から12月31日までの1年間、毎日午後3時に何をしていたかを、絵と文で記録する。
10月18日(月)の日記が好きだ。
投稿元:
レビューを見る
さらさらと読めると思って読み始めましたが、なかなかこのぐらい正直な気持ちをすぱっと書けるものではないよなぁ…と思いつつ、イラストもしげしげと眺めてしまうので、思っていたより読むのに時間がかかりました。フツーの勤め人だと毎日が均一で、なかなかネタにならないよなぁ。
投稿元:
レビューを見る
2010蟷エ縺ョ豈取律3譎ゅ↓菴輔r縺励※縺?◆縺九?繧ィ繝?そ繧、縲ゅ⊇縺ョ縺シ縺ョ縺ィ縺励◆邨オ縺ョ荳九↓荳?隕九⊇縺ョ縺シ縺ョ縲√〒繧ら樟螳溽噪縺ァ蟆代@縺ョ豈偵→蟆代@縺ョ蠕後m蜷代″繧貞性繧薙□譁?ォ?縲ゅ☆縺斐>莠コ繧?b縺ョ縺ォ莨壹≧縺ィ縺吶$縺ォ蟶ー縺」縺ヲ驛ィ螻九?迚?サ倥¢繧偵@縺溘¥縺ェ繧九?√→縺?≧縺ョ縺御ス輔→辟。縺上o縺九k縺ェ縺ゅ?√→蜿ッ隨代@縺九▲縺
投稿元:
レビューを見る
2019/02/03読了
二月二十六日(金)ツイッターを見ている。すごい勢いで時間を盗まれていくみたい。ツイッターをしていなかったころ、わたしはその分の時間を何に充てていたかを、もう思う出せなくなっている。毎日のように歩いていた路地の一画が突如更地になっていたとき、その場所に何が建っていたのかを、思い出せないのと似ている。
(P65より引用)
はっとした。
自分の時間を持っていて自分で管理していても、思い出せないこと、忘れてしまったことはあるなと。毎日午後三時の日記とつけづ付け一年間。季節はめぐるし、その時の作者が何を考え何をしていたかもめぐり変容する。
イラストレーター、フリーライターとしての特有の悩み、苦しみがけっこうある。
生みの苦しみ、仕事の内容、自由であるからというのも大変なのだと。
イラストと描く日記と。思うことはあります。人生を振り返るのに一年を通して整理してみるのも良いかと思う、不思議な本でありました。