1970年、まだ「未来」という言葉が素直に信じられた若かりし素敵なあの頃を生き生きと描いた作品です!
2020/06/25 09:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『空を見上げる古い歌を口ずさむ』(メフィスト賞)、『東京バンドワゴン』シリーズ、『花咲小路四丁目の聖人』など興味深い作品を次々に発表されている小路幸也氏の作品です。同書では、1970年代後半の頃、狭くて小さな喫茶店「ぶろっく」に人々が集まり、そこでコーヒーをすすりながら、煙草をゆっくりとくゆらし、スピーカーから流れてくるシュガー・ベイブの「DOWN TOWN」をそれとなく聞くという青春時代の原風景が見事に描かれています。著者はその頃、まだ高校生で、著者とはかなり年上の女性ばかりが集うこの場所で繰り広げられた「未来」という言葉が素直に信じられたあの頃の物語を美しく描いた作品です。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
小説全体が「説明的すぎる」ところが嫌だったけども、舞台設定などは良かったし、思春期特有の微妙な気持ちの揺れようもそれなりに共感できる。それに70年代のどこかもの暗さもサッキを媒介にして描かれている。ここはすごく良いと思った。
大人になるということは、自分がまだまだ子どもであるということを否応が応もなく認識させられるその瞬間であるというのは、もはや当たり前のことだろうけども、それもうまく表現されている。しかし、あのカーチェイスのシーンは、少し過剰過ぎるw
でも、まあ、シュガー・ベイブ『DOWN TOWN』が好きになるよねー笑
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
単行本時レビュー
http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-583.html
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
主人公の周りではいくらか事件は起こるけど、主人公そのものにはたいした事件は起こらない。
喫茶店のメンバーはどこかしら寂しさを持っていて、でもそんな女性達の集まる喫茶店に主人公は入り浸ることになる。
作品内で書かれる喫茶店の雰囲気は嫌いじやないけど、話の半分以上を喫茶店のメンバーの紹介が占めてるせいか物足りなさを感じた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
個人的な事情で買い替えて読了。70年代の日本を舞台にした物語で、主人公は高校生という設定だ。自分は平成生まれだからこの当時は生まれていないため、全くと言っていいほど知らない。しかし、この当時の人たちは今と比べて不便な時代でもそれなりに楽しんで生きてきたんだなっていうことを感じた。時代がいくら変わっても人間の考えは根本的なものは変わらないってことを知ることができてよかった。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
周りにいる人たちに見守られていることに気づいて、じゃあ自分は家族をどう思っているんだろう、と想うようになる作品。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
ノスタルジックな世界には、妙に素直な心を引きだす何かがあるように思います。
加えて、珈琲、ジャズ、レコード、路地裏なんかが好きなアナログな人間なので、その世界に浸ることができました。
書き方や作風がどうのこうのというよりも、世界観が肌に合うんだと思います。
ただ、アクションの描写だけはちょっと違和感が…(^^;。
子供の頃からずっとこういう場所を求めてたのかもしれません。
今は、形はありませんが、そういう場があり、友が居ます。
この場を、絆を、これからも大事にしていきたいと思います。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
文庫本で読みました。この小説の主人公の森省吾は高校3年生。卒業するまでの文字通り青春まっただ中の1年間の出来事を回想する書き出しで始まります。時は1970年代後半、小説の舞台となる喫茶店とフォークソングやロック・ジャズなどの音楽は対になる風景、ギターなどの楽器の小道具も欠かせないアイテム”あの頃”と懐かしがる年代の方々にはそんな思い出深いキーワードが物語の進行と同時に登場します。
主人公の省吾は親友ともいうべき友人、孝生と出会います。友人の家庭には複雑な事情がありました。高校生の省吾が少し背伸びして通う喫茶店”ぶろっく”の店主、カオリさんには明かされない秘密があります・・・そこに集う大人に見える女性たちもそれぞれの事情を垣間見せます。省吾は平凡で平和な自分や家庭環境に息がつまりそうだと毛嫌いする思春期らしい反抗心を抱きながらも、両親も含めて様々な周りの大人がいざという時に発揮する真摯な姿勢に触れて、悩みながらも成長していきます。
おそらくこの小説は作者の青春の一部を切り取ったシーンを描いたものなのでしょう。
些細なことに悩む主人公をはぐくみ、見守る大人たちの態度が頼もしく安心して読める設定になっています。やっぱり時代の背景もどこか長閑なのかもしれません。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
小路幸也のダウンタウンを読みました。
高校生の僕は中学の時の先輩ユーミさんに誘われて、「ぶろっく」という喫茶店に行きます。
店長のカオリさんや常連さんたちに温かく迎えられ、僕はその喫茶店の常連になります。
音楽仲間の孝生や「ぶろっく」の店長、そして常連さんたちの抱えるものを知って僕は大人になっていくのでした。
昭和を舞台にした物語なのですが、konnok的にはピンと来なかったのが残念です。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
仲間がいる、ホッとできる、coffeeの良い香りがする、そんな居場所がある。
そんな事に羨ましさや、居心地よさを感じながら読んだ。
そこを心の拠点として頑張ってほしい、大きく羽ばたいてほしいという皆の思いが伝わってきた。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
読み始めてすぐに主人公は旅立つ。いたって普通に旅立つ。けど、何故旅立つのか主人公はどうして旅立たざるを得なかったのか…
ブロックという名の喫茶店を舞台にそこを読み解いていく小説。
そして最後主人公の旅立ちのシーンに戻るのだけど、そこまで読むとは主人公に降りかかった出来事が最初に予想していた諸々と違っていて、何故か安堵を感じ爽やかさを覚えてしまう。このあたりが小路作品らしくて好き
1970年代を舞台にしている、携帯もPCもない時代。シュガーベイブや吉田卓郎、荒井由美、ジャズや軽ポップスなんかが小道具の音楽として用いられてるが勿論LPでかかっているわけである。LPでかけてる音楽って今よりもっと大切に聴いてたよなぁとノスタルジィできてそれも良い
ところで主人公の父親、ムッサかっちょ良いぞ。多分今の俺と同世代のはずだけど、俺この半分もカッチョ良くない・・・とほほ
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
舞台背景に共感を持ったため読んでみた。
人とのつながりが暖かく描かれている。
優しさがサラ~と通りすぎてしまう感じ。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
旭川に住む高校生が喫茶店の店員や常連さんとの交流を通して大人への階段を少しずつ登っていく話。
感受性が高い主人公の少年と、いろいろ訳ありながらも魅力的なお姉さんたち、ここぞという時に格好いいおじさんたち、青い真っ直ぐな生き方を貫く友人や伸びやかな恋人と、登場人物それぞれがいきいきしています。
舞台となっている時代は自分より少し上なので臨場感を感じられないのが残念だけど、いつか書きたかったという小路氏の気持ちが表れている作品だと思います。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
喫茶店に集う人たちの話。
同じ空間と時間を共有することで
親しくなっていける場所があるっていいな。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
喫茶店ぶっろくに通う高校生のショーゴがそこで集まる人達に触れて成長していく。
そしてなんとなく懐かしい落ち着く雰囲気の話。
そこに行けば誰かが居るみたいなのって10代で終わったなぁって
私の10代・・・・長野駅の裏口にモスバーガーがあって、そこに行けばいつも誰か居たな♪
もう今は無いけど・・・懐かしい
今まで読んだ小路さんの本とは少し違う感じがしたけどこれはこれで凄く良かった