十蘭錬金術
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「小説の魔術師」とも呼ばれた大正から昭和に抱えて活躍された久生十蘭氏の素敵な短編集です!
2020/06/24 10:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、大正から昭和にかけて作家、演出家として活躍され、その博識さと技巧な執筆で「多面体作家」や「小説の魔術師」と呼ばれた久夫十蘭(ひさおじゅうらん)氏の短編集です。同書は読んでいて、久生氏がもつ小説もドキュメントも冷静な視点で語っていく作風のため、どの作品からも言葉に表せない様々な感情を呼び起こされます。同書には、下山事件に酷似した「プランス事件」、幕末の侍たちの実直さと動物への優しさに心を震わせられる「公用方秘録二件」などが収録されており、非常に読み応えがあると同時に、久生氏の筆致の素晴らしさに驚かされます。
クールで格好のいい文章に
2015/08/23 09:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sin - この投稿者のレビュー一覧を見る
慣れては来たけどあいも変わらぬ唐突な幕引きです。けどそれは決してつっけんどんではなく語る所は終わったんだというクールな所作に感じられます。ともあれ今回は『公用方秘録二件』の中の『鷲(唐太モイガ御番屋一件)』に、ぐっと来てしまった。藩の用命で樺太の国境線に住み着いた二人の侍、いや侍などという大層なイメージではなく青年?闘って死守するのではなく実直に国境にしがみつくその姿と幕末の日本から忘れられてしまうその運命に本当にぐっと来てしまいました。