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読割 50
紙の本
嫁の遺言 (講談社文庫)
著者 加藤 元 (著)
満員電車でふと自分の手に触れた冷たい手。間違いなく、それは38歳で死んだ嫁の手だった。生前からちょっと変わったところのある女だった嫁が、どうしても伝えたかったこととは。表...
嫁の遺言 (講談社文庫)
嫁の遺言
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商品説明
満員電車でふと自分の手に触れた冷たい手。間違いなく、それは38歳で死んだ嫁の手だった。生前からちょっと変わったところのある女だった嫁が、どうしても伝えたかったこととは。表題作「嫁の遺言」の他、不器用だけれどあたたかい人情に溢れ、人間がいっそう愛おしく思えてくる注目女流作家の珠玉短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】
満員電車でふと自分の手に触れた冷たい手。間違いなく、それは、38歳で死んだ嫁の手だった。生前からちょっと変わったところのある女だった嫁が、どうしても伝えたかったこととは−。人間が愛おしくなる珠玉の短編集。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
嫁の遺言 | 7−29 | |
---|---|---|
いちばんめ | 31−75 | |
あの人への年賀状 | 77−114 |
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紙の本
語りのうまい作品。
2015/09/29 12:10
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
話自体はどれも何ということもないのだが、底辺に生きる人たちといっていいのか、豊かさや上品さとは程遠い人たちの猥雑さやエネルギーが伝わってくるような書き方がうまい。語り手自身というより、語り手の周りの環境がまざまざと伝わってくる。「あんた」での下町の中の薄汚いおでん屋、「おかえり、ボギー」のラーメン屋、「窓の中の日曜日」の酒場…、どれも小さいし立派ではないのだけれども、確かに生きている。
話としては、美容室を営む年老いた母親の秘密を息子が知り、美容室を続けたいという母親の意志を受け容れる話がよかった。表題作や「不覚悟な父より」は語り口がうまい。直截語りかけたり、つぶやいたり、そういうスタイルをとっている話は、噛み合うとおもしろい。