殺さずに済ませたい （徳間文庫）

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投稿者：テラちゃん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

大石氏は、独特の文学世界を持っていて、それは尊重すべきなのだが、今回のようなネクロフィリア―中年女性の死体愛好は、正直、ついていけないし、嫌悪感を覚える。ゆがんだ性欲としか思えず、一応、最後まで読んだものの、何度、途中で止めようと思ったことか。ラストに疑問を感じたのも、無理やり付き合った所為かも。

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投稿者：楽隠居　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

私の中では御馴染み猟奇系やおい（ヤマ無しオチ無し意味無しね^^;）作家・大石圭氏の新作。
最近、映画化か何かで変な感じにフューチャーされてたのとポルノ寄りになってたので敬遠していたのですが、久々に連続殺人鬼＋等身大ビスクドール作家という目新しい要素があったので、久々に購入してみたのですが、うーん……。


※以下ネタバレ有り※


結果、今までにないやおい（上記参照^^;）作品でしたねー。

どうやら殺さずには済まないようだし、主人公がそういう歪んだ性癖を持つに至った経緯も理由も、人形に似ていて、かつ、老いによってその完全さが損なわれ人間臭くなったが故に欲情でき、性交できるという理由で美しい中年女性を殺していたのが主人公の錯覚というか思い込みだったのは何故かという理由も全くわかりませんでしたし、その自分勝手な犯行の経緯や、生い立ちだの現在の人間関係だの環境だののその他部分の何だかなぁ…って感じ。

結局、長々と変態の性的妄想、もしくは変態向けポルノを読まされただけってことっすかね？？？

ちょっと性的描写が露骨なのに辟易した（本来エロはそんなに嫌いじゃないんだけど、この人のは何か生臭くて厭…）のと、被害者になる女性達に年齢が近いことから色々と複雑な気持ちになったりしたのはともかく、最初のころはなかなか面白く読んだんですよ。
やっぱり人形作家、それも等身大ビスクドールっていうのが非常に新しかったですし、複雑というか劇的というかな家族の事情とかも興味深く、その辺から主人公の歪んだ欲望が生まれてくるのかなというのもありましたし、何より、理想の（というとちょっと違うんだが…）人形ができたとき、彼の欲望が止まるのかという興味がやっぱり大きかったのです

でも、途中で、今まで殺してきた女と人形は実は全く似ていなかったっていうのが出てきて、ん？とすると、この理想の人形はもしかして無意味？って思わされちゃうんですよね。
まぁ、結論はちょっと違うんですけど、そこで、人形と現実の殺人は関連はあるかもしれないけど、別にリンクしているわけではないということが明らかになってるんです。

結局あれですかね、主人公はマザコンでネクロフィリア、しかも、自分に自身がないがために、実際の性行為はできないけど、真実の欲望の対象は美しい若い女っていう最低の変態野郎ってことでよろしいですかね？

後書きも何か物凄い意味不明で、何か凄い人生を損した気分になったけど、この人の作品は大体こんな感じなんだよなぁ…。
つーか、個人攻撃するつもりは全然ないんですが、こんな作品書いてる人がちゃんと結婚してるのが不思議。
奥様は作品をお読みになったことはおありなのでしょうか？？？

えーと、まぁ、そんな感じなので、連続殺人とか猟奇系を期待して読むとがっかりですが、エロ目的で読む人なら少しは使えるかもです。
ほんの少しだし、嗜好が一致してないといまいちだと思うけど。

あと、凄いどうでもいいんですが、ビスクドール相手にことに及ぶシーンが何回かあるんですけど、４２号の股間は擬似女性器を装着してるらしいから別としても、ビスクドールの股間はまさぐれんし、乳ももみしだけんよな。