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天狗芸術論・猫の妙術 全訳注 (講談社学術文庫)
江戸時代中期、滑稽さの中に教訓と風刺をまじえて流行した「談義本」の祖とされる佚斎樗山。剣術の秘伝書にして「人生の書」でもある「天狗芸術論」「猫の妙術」を訳文とともに併録。...
天狗芸術論・猫の妙術 全訳注 (講談社学術文庫)
天狗芸術論・猫の妙術 全訳注
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商品説明
江戸時代中期、滑稽さの中に教訓と風刺をまじえて流行した「談義本」の祖とされる佚斎樗山。剣術の秘伝書にして「人生の書」でもある「天狗芸術論」「猫の妙術」を訳文とともに併録。【「TRC MARC」の商品解説】
江戸時代の談義本2作を、読み易い訳文とともに文庫化。いずれも、宮本武蔵『五輪書』とならぶ「剣術の秘伝書」であり「人生の書」でもある。「天狗芸術論」は、剣術者が深山で天狗に出会い、老荘や孔子・孟子、仏教思想をまじえて「芸術」すなわち「武芸」と「心術」の核心に触れる。「猫の妙術」では、どんな猫も敵わなかった大鼠を、一見のろまな古猫が簡単にやっつけてしまう。若い猫たちと家主の剣術家は、古猫に教えを乞う。
滑稽さの中に教訓と風刺をまじえて江戸時代中期に流行した「談義本」の祖とされる佚斎樗山が著した2作を、読み易い訳文と注を併載して文庫化。
いずれも、学術文庫のロングセラーである宮本武蔵『五輪書』とならぶ「剣術の秘伝書」として知られるが、剣術のみならず「人生の書」でもある。
「人は動物なり。善に動かざる時は必ず不善に動く。・・・種々に変転して止まざるものは人の心なり。」と始まる「天狗芸術論」は、奥義を極めたいと深山に入った剣術者が天狗たちに出会い、老荘思想や孔子・孟子、仏教思想をまじえて「芸術」すなわち「武芸」と「心術」の核心に触れる話。「学問剣術ともにただ己を知るをもって専務とす。」と言い残して、大天狗は去る。
「猫の妙術」では、勝軒という剣術家の屋敷に住みつき、どんな猫も歯が立たなかった大鼠を、一見のろまな古猫がなんなく銜えてやっつけてしまう。そこで、若く元気な猫たちと勝軒は、この古猫に教えを乞う。修業とは、また、教えを授かるとはどういうことなのか――古猫は語る。
神戸女学院大学名誉教授で武道家の内田樹氏が巻末解説を執筆。【商品解説】
目次
- 天狗芸術論
- 大意
- 巻之一
- 巻之二
- 巻之三
- 巻之四
- 猫の妙術
- 訳者あとがき
- 解説 内田樹
著者紹介
佚斎樗山
- 略歴
- 万治2年(1659)~寛保元年(1741)。江戸時代の談義本作者。本名は丹羽十郎右衛門忠明。父定信の代より下総国関宿藩の久世家に仕える。享保12年刊の「田舎荘子」をはじめ、「河伯井蛙文談」、「再来田舎一休」など、いわゆる「樗山七部の書」を著す。
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紙の本
江戸時代に大流行した、滑稽さの中に風刺を入れた「談議本」の代表的な二作品が現代語訳で収められた書です!
2020/03/24 09:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、江戸時代の中期に流行した「談義本」の祖とも呼ばれる、武士であるながら戯作者としても活躍した佚斎樗山(いっさい ちょざん)の代表的な作品二作『天狗芸術論』と『猫の妙術』を現代語訳と解説を付けて全編に渡って収録した画期的な書です。「談義本」とは、滑稽さの中に教訓と風刺を交えて綴ったもので、同書に収められた二作品は双方共に剣術の秘伝書、あるいは人生の書として書かれたものです。『天狗芸術論』は、剣術者が深山で天狗に出会い、老荘や孔子、孟子、仏教思想をまじえて、芸術、すなわち武芸と心術の核心に触れるという内容であり、『猫の妙術』は、どんな猫も敵わなかった大鼠を、のろまな古猫が簡単にやっつけてしまうという話です。ぜひ、この機会に江戸時代に民衆に大流行した「談義本」を読まれては如何でしょうか?
紙の本
天狗芸術論・猫の妙術 全訳注
2020/12/31 08:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雨読 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一度は読んでみたい書籍でした。
大変勉強にもなりましたが、難解なところも多くありましたのでまた再読したいと思いました。
電子書籍
達人に憧れていたころ・・・。
2015/08/07 16:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:家トレーニー - この投稿者のレビュー一覧を見る
若かりし頃は武術の稽古に励み「いつかは達人と呼ばれるものに。」などと中二病を拗らせていましたが、本物といわれる人物たちと交流して現実を思い知りドロップアウトした者です。達人を目指す上で「こういう書物を読むのも必須。何か近道・ヒントになれば…。」と呼んだものです。しかし、今になって読み返せばサッパリ分かっていなかっんだなと思い知った限りです。
武芸論の話なので武術的な心構えについてに書かれていますが、それのみならずその裏には「人生という勝負ごと」に共通する心構えが説かれています。こういった部分に気が付けて喜ばしく、また読み直す機会に出会えたことを感謝しております。