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シベリア抑留 日本人はどんな目に遭ったのか (新潮選書)
著者 長勢 了治 (著)
抑留者70万人、死亡者10万人。シベリア抑留とは何だったのか−。飢餓・重労働・酷寒の“シベリア三重苦”、ソ連の暴虐、そして冷戦の東西対立の中で「人質」となった歴史の真相を...
シベリア抑留 日本人はどんな目に遭ったのか (新潮選書)
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商品説明
抑留者70万人、死亡者10万人。シベリア抑留とは何だったのか−。飢餓・重労働・酷寒の“シベリア三重苦”、ソ連の暴虐、そして冷戦の東西対立の中で「人質」となった歴史の真相を徹底検証する。【「TRC MARC」の商品解説】
拉致抑留者70万人。死亡者10万人。「シベリア抑留」とは何だったのか。8月15日の終戦後、極東地域をはじめ、ウクライナや北極圏、中央アジアやモンゴルに至るまで、散り散りに移送された日本人たち。なぜ日本人は抑留され、数年から十一年も帰国できなかったのか。飢餓・重労働・酷寒の〝シベリア三重苦〞とソ連の暴虐、そして冷戦下の東西対立の中で「人質」となった歴史の真相を徹底検証する。【商品解説】
著者紹介
長勢 了治
- 略歴
- 〈長勢了治〉1949年北海道生まれ。北海道大学法学部卒業。ロシア極東国立大学函館校でロシア語を学ぶ。シベリア抑留研究者、翻訳家。著書に「シベリア抑留全史」がある。
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2022/07/07 12:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ著者が同じ事を書くから、「シベリア抑留全史」と被るのは仕方がないだろう。同題の中公新書の著者とはイデオロギーが正反対だが、みすず書房の史料集の編者だ。年齢が同じくらいにしろ、よく仕事が出来たものだ。
前史として、赤軍の捕虜になったドイツ兵について書かれているが、ヴァルター・フォン・ザイドリッツ-クルツバッハ砲兵大将を「少将」と誤記している。また昭和20年以降に再建された日本共産党がソ連共産党に追随していたのは事実だが、「コミンテルン(ソ連共産党国際部)」はないだろう。とっくにコミンテルンは解散しているし、コミンテルン解散時の議長だったディミトロフがソ連共産党国際部長に横滑りしたにしろ、形式上、ソ連共産党(正確には1952年までは全連邦共産党・ボリシェヴィキ)はコミンテルンに加盟していた一党だ。最近、よくいる「コミンテルン陰謀説」みたい。
中公新書の著者はシベリア抑留の経験があるおじさんがいるからか、日本軍人を「神々は真っ先に逃げ出した」(元山空の青木大佐のように「内地」に逃げ出したとでも思っているのか?)と見做しているらしいが、こうなると末端の一兵卒や満蒙開拓団が侵略性があるのを見落としてしまう。陸士27期の朝鮮人将校でソ連に連行されて、それっきりの人がいるが、こういう人は唾棄すべき「親日派」なのか?軍隊経験で昭和天皇や軍を憎悪に満ちた記述をして、「侵略」を批判しているのに王昭君まがいの記述で暗に英王李垠と愛新覚羅溥傑を「野蛮人」の頭目のように書いてしまった若槻泰雄みたい。この本の著者は「保守」性のおかげで?、個々の日本軍人の振る舞いをキチンと評価している。