紙の本
拝み屋怪談
2018/08/15 20:17
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投稿者:海南浪士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一つ一つの話はちょっと怖いなあくらいなんですけど、読み続けていくと確実に理性が壊れていきます。こんな話あり得ねえだろって普通は思うんですけど文章がうまくて説得力があり全部信じ込まされてしまう。こどものころからヤバい体験しすぎでしょ。
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異なる場所への階梯
2017/05/07 20:14
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
拝み屋を営む郷内氏の今までの体験を語った一冊です。この方はなるべくして拝み屋になったのだなと納得させられました。
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期待とは・・・
2018/09/26 18:39
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投稿者:ナナカマド - この投稿者のレビュー一覧を見る
現役の拝み屋さんによる実話怪談ということで、
怖いだろうと期待して購入しました。
シリーズ化されていますが、
この本に関しては、
著者が拝み屋になる前の話が中心で、
だからなのか、
期待していたほど怖くなかったのが残念です。
特に表題作は「すごく怖そう」と期待したのですが、
想像していた感じとは真逆なものでした。
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すっかりファンになってしまった拝み屋シリーズ。
『逆さ稲荷』っていうからどんだけ怖いのかと思ったけど、意外とほっこり系???
・・・と思わせておいて、最後にキタ。
この人の曾祖母って一体何歳よ!!と思ってたらやはりソッチか。
やはりこの人最強だな。絵も上手でうらやましい。
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拝み屋を営む著者が、物心ついてから拝み屋稼業を始めるまでに体験した様々な怪奇譚を、家族や友人知人などから頂いた話も交えて著した怪談集。
過去作と同じような構成かと思いながら読んでいくと、終盤で意外な展開が待ち受けていて「えーっ!?」と目を丸くしてしまった。伏線らしきものもあり、確かに幽かに違和感は感じていたが、それでもまさかの展開で、怪談というよりも『シックス・センス』のようなサスペンスホラーを読んでいるようだった。
興味深かったのは、拝み屋を始める前の著者が、テレビや本によってステレオタイプな幽霊像・妖怪像を刷り込まれたことで、直に目撃した幽霊や妖怪をそうと捉えなかったことだ。成長してからも幻覚や錯覚と判断して安心しようと努めていた。
別の本のレビューでも書いたが、実は誰もが多かれ少なかれ似たような体験をしているのかもしれない。だが「足がない」「半透明」など、テレビや本によって刷り込まれた幽霊像・妖怪像と大きくかけ離れているから、逆にそれを怪異と認識できなかった可能性がある。または目の錯覚や思い込みと判断して記憶の棚の奥に放り込んだかもしれない。
一度脳内の倉庫に眠ったままになっている記憶を棚卸ししてみてください。「厭なもの」「見てはいけないモノ」「変な人」「怖い人」といった、ちょっとした非日常な思い出があったら、今の視点から見つめ直してみてはいかがでしょうか。「アレは本当にこの世のモノだったのだろうか」、と……。
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http://takotakora.at.webry.info/201507/article_6.html
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郷内さんが拝み屋になるきっかけの事件を書いた「逆さ稲荷」。
合間合間に拝み屋として、経験・収集した怪談が挟まれています。箸休め。
その中では、狸に化かされる話が好きですね。やりこめるオチが民話のようで。
曾祖母の霊が起こした怪異の数々。幻視で経験した惨劇。
郷内さんの先祖の行状と思われていたことが、そうではなかったというのであれば、なぜその怪異が起こることになってしまったのか、なんだよなぁ。
先祖の悪行の報いを受けている、という祟りではないらしい。
因果は解明できないまま、怪異が起きなくなり日常が戻ってきた。そして、自分と向き合うために、拝み屋を始めることにした。
雑にまとめると、そういうことか。
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拝み屋である作者自身の体験を語るという実話(風?)怪談第三弾。今回は主人公の子供時代から拝み屋となるまでの体験談を中心に構成。どことなく懐かしい雰囲気のほのぼの路線の怪談多めでいくのかと思ってら、最後は怒涛の展開で背筋凍った。
一個一個の怪談が質が高い上に、全体構造も工夫されており、後半でいくつもの怪談が繋がってきて新しいことが見えてくるのはぞくぞくする。情報の出し方が本当にうまい。
今回は子供時代からの作者の見えるものに対する捉え方の変遷が書いてあるのが面白かった。だれでも変なものを見ていたのかもしれない、そしてこれから見ることがあるのかもしれないと思うと怖いですね。
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先に、同著者の名作と名高い『花嫁の家』を読んでしまっていたので、どこか小品ぽい印象のあるこの作品は、もともとたいした期待はせずに読み始めた。悪い意味ではないが、まぁよくある『百物語』系の、日常的な感じが怖面白い短編集だろうな、と考えていたのだ。そして、まぁ、基本的にはその通りに物語は進んだ。ハナからそうだと思っていたのでガッカリはしないし、そういうレベルの怖さを想定していたので安心して読み進められる。…が、ところどころで、妙だな、と思う点はあった。そういう書き方をするだろうか、こういう設定のなかで、というような、変に不穏な感覚というか、そこまで思いっきり変な印象は受けないものの、なんだかしっくりこない、そんな妙な読後感だった。
結論から言うと、その妙な感じ、は、やはり、ある種の伏線だった。どこかほんわかした百物語に混ざって、したたかに凶悪に、その正体を現す時を狙っていたのだ。(そして、それはたぶん、実際の著者の経験の中においてもそうだったのだろう。)後半、ある瞬間を境に、すべての点が線になって、そしてそれはとてつもなく恐ろしい線で、「えぇー!?」と思わず叫んでしまった。鳥肌が一気に立つ。ページをめくって読み返す。
『花嫁の家』よりは穏やかな、のんきな話だろうと思って先入観で読み始めてしまった私が馬鹿だった。あんな作品を書ける人が、そんな平和な作品を出していたわけがないのだ。(でも、内容やレビューを読んでから手に取ったのではなくて本当に良かった。ネタバレしちゃってから読んでいたら、おそらくこんなに感動していないはず。)良い意味で私の最初の期待を裏切ってくれた。きちんとエンターテイメントだし、構成も工夫されているし、内容がどこまで創作なのかは別として、上質の怪談に仕上がっている。
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作者は本当に拝み屋をしているのだろうかそれともそれ自体が作り話か、この本の中で判断が付きかねぬ。
いや本当だった。
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ノンフィクションかフィクションか分からず読み進める。ホラーというより、どこかほのぼのとした、子供の頃には誰もが感じてた感覚を描いた小品が多く懐かしく読んでいた。
後半は一転して筆者が拝み屋となった経緯が描かれているが、イマイチ、パンチにも説得力にも欠けており残念であった。ただ、またまだ続いていく感じなので期待したい。
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拝み屋になるまでの話を主としている。
なりたくてなるものでも無いのか……ということと、沖縄のユタが、ユタになるための試練のカミダーリを思い出す。才があるだけではなくて、何かを乗り越えないと成れないのかもしれない。
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ラストヘ向かうにつれて怖さがジワジワと増してくる。
曽祖母、超怖い。一体何なのだろう。
拝み屋になるきっかけが語られている。
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郷里の地で拝み屋を営む私は昔から奇妙な物が見える質の人間だった。普通の人には見えない彼らは、様々な姿で私の眼前に現れる。時々怖い目に合うこともあったが、うまくやっていけていた。あの日、あの夜、あの恐ろしい夢を見るまでは。
長い間本棚で積読の憂き目にあっていた一冊。どの巻のコミカライズかはわからないが、漫画でちらりと読み、面白そうだったのでシリーズの三冊ほどを購入し今更読み始めてみた。この話は一番初めだからなのか、あまり作者の生業である「拝み屋」の仔細は分からず。多くは、作者が幼少期から現代にいたるまでに体験した、あるいは人から聞いた、家族が実際に体験した怪談話だった。しかし、そのどれもが読んでみて不可思議で、どこか懐かしく、ふと自分の子どものころを懐かしむような気分にしてくれる話ばかりだった。もちろん、怖い話もたくさんあったが、作者がそれが怖いもの、幽霊であると解釈しておらず、何でもないことのようにさらっと書かれているので恐怖度はやや薄かった。中盤ぐらいでちょっと物足りなさを感じたというのが正直なところだった。しかし、作者とそして弟が雪の降りしきる巨大な屋敷の悪夢を見たあたりから不穏な気配が漂い始める。その前からじわじわと来てはいたのだが、決定打となったのはその話だった。この話以降、加速度的に不気味で実害を伴う話が増え、作者とその家族を苦しめ始める。その辺りから、もうとにかく先が気になって仕方がなかった。そして、最終的に何が災厄をもたらしていたのかというのを知ったとき、はっとし、ああ、やはり読んでいて時々感じる違和感は間違いじゃなかったのだと思い知った。感じていた違和感の裏打ちをされた瞬間に鳥肌が立った。気味が悪い、何の目的で、そんなことをしたんだと作者の想いと同調し落ち着かない気持ちになってしまい、何度も本を開いては数行読んで、閉じて、開いて、数行読んでを繰り返した。読み終わった後、この本すごい!!すごい面白い!と興奮し、残された謎が知りたくてすぐさま次の本を読み始めてしまった。
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夏の暑さが終わり秋の涼しさを感じる季節に読みました。なんとも良いタイミングで、風の涼しさや、季節の変わり目に敏感になる感度が、物語に没頭させてくれました。
本書は、一つ一つのエピソードは短編になっているのですが、著者の幼い頃から拝み屋になろうと決心するまで年を追って書かれているため、続けて読むと1人の青年の物語になっている。
ホラー小説としても、私の求めていた世界観だった。
子供の頃のあやふやだけどずっと覚えている不可思議な体験、ただ怖くて泣いた思い出、山などの自然が身近で、読んでいると土から立ち昇る湿気が感じられるような、身近なようで遠い世界。ホラー小説というより、怪異譚、でも良いけどもしれない。
印象に残った情景
初めて恐ろしいものを見た幼い頃の著者が曽祖母に大泣きする。曽祖母は吐き捨てるように「なんとも勘の鋭い子だ」とつぶやいた。 初めから始まりまで
コンビニのアルバイトに転職し、そこで出会った女性に心を開いたころ、2人で異形のものを見る。
自分が見るものは幻覚だと自身を追い詰めていた著者だったが、彼女も同じものを見たことを知り、彼女はお化けだと言った。怖いものは素直に怖いと思えば良いと、著者の心が軽くなった話。 おばけなんかないさ
今までの話に出てくる曽祖母というのは、どの人なんだ? ぞっとするシーン。ここで、著者の幼少期に曽祖母がお前は何を拝んでいるのかわかっているのかと曽祖母が言っていたことを思い出す。 暴かれた影
姓も変わり、名も変わり、進む道も大きく変わった。まるで生きながらの転生だな。 この後、著者はもう今までのようには戻れない、もう普通には暮らせない。と書いているが、著者がはっきりと意思を決めた印象的なシーンで、心が澄み渡っていくような静謐な雰囲気を感じた。 虚しき流れ