極悪人のバラード （幻冬舎ルチル文庫）

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

極悪人を辞書で引くと「この上なく悪いこと」です。
高野は酷いことはしたけれど「この上なく悪いか？」ぐらいな・・・
最初に30万要求されて、お支払いはきちんとしているし。
まあ、肉体的に酷いことはしたので非道な感じですが
どれほど酷いことをしたかは不明

で・・・その極悪人たる高野ですが
かなりヘタレくんで予想とおり、渉に落ちてしまいます。
しかも物語そうそうに・・・・ええっまだ残りこれだけあるのにってページなので
この後どうなるの・・・とむしろ不穏
相手の渉が自己肯定感が低い上に幸薄い・・・
しかもラインがしっかり引かれて寄せ付けない感が半端ない。
（寄せ付けないのではなくて、寄れないというのが正解なのでしょうけれど）
高野の恋は坂道を転がるようです。
切望と執着・・・ほぼストーカーです・・・いや完全にストーカーです。
犯罪案件です。
そしてそれこそ非道な真似をしてしまいます。
（明らかに説教案件）
でも嫉妬はしても香代子と渉を別れさせようとはしないところが
わたし的には良かったなぁと。
（そもそも、最初に出産費用と言っているのだから
そこを引き裂いたらそれこそ極悪人です）
ただ最終的にはとんでもないことを起こすのだ。
（信田のおかげで犯罪者にはなりませんでしたが）

高野の暴走気味な行動と
渉の頑ななそれでいて硬くて脆い殻のせいで
二人は「幸せ」になるまで時間がかかります。
それでも、二人でいて二人でそこにたどりついて
二人でこれから居場所を作っていくんだろなぁってところまでいきついたので
気持ちほっとしました。
高野の行動はまあ説教案件なので時間がかかるのも仕方なしだけど
渉の頑なさと臆病さはもう折り紙つきなので、
大事に大事にしてあげてくださいって思わず口走りそうな感じです。
（幸せに対する渉の猜疑心と臆病さはもう折り紙つきなので）

信田はちょっとずるいなぁって思ったり。
高野を気持ちを知りつつ、高野の望むようには受け入れはしない。
でも、決して手放しはしない。
（高野のためではなく自分のために）
智美さんが高野を牽制する気持ちもわからないでもない
いや、それすら信田は知っているのになので
こいつが元凶かと思ってしまったり。

それと、福島さんが別れた家族がちょっと気になる。
「壊れていた」って言うけれど「壊した」のかもしれない。
福島さんと香代子さんは幸せかもしれないけれど
不幸を踏み台にしてきたのではないことをちょっと願ったりします。

☆4.5

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投稿者：かすみ草　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

叶わない想いを長年抱えながら、親友のそばで過ごしている高野。

ある日、「買って欲しい」と言う渉と出会い、惹かれていきます。その気持ちの変化にきゅんとしたし、切なくなりました。幸せや居場所を求める二人の想いが通じあって良かったな。

極悪人、ではなかったように思います。

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投稿者：スレ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

極悪人が心根の清い少年を弄ぶが、やがてその心情は変化して…的な、いわゆるありがちなストーリーかと思いきや、泣いてしまった。ストーリー上、主人公のカップルは何度も体の関係を重ねているのだが、驚くほど濡れ場が少ない。しかも、そこがいいと思わせてしまう作品。

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投稿者：M　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

いっぱい泣いちゃった。
善人ではない攻めだけど、受けを失って暴走して最後は彼に縋る姿が哀れで二人は一緒にいないとダメになっちゃうなと感じた。
二人を取り巻くキャラクター達も含めていろんな形の愛憎が詰まった一冊でした。

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投稿者：tix　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

人でなしな攻めが気晴らしに買った受けに酷いことするけれど、
そのうち本気で惚れて、受けにも受け入れてもらってくっつく話。

おおよそ粗筋から予想される通りの展開なのですが、
全体で380ページもあるので、話が収束に向かうのが遅く、
なかなか二人が纏まる雰囲気にならなくて、ちょっと焦りました。

攻めは結構酷いです。
最初のうちは本当に痛いプレイをしてたらしく、
初回で内股に血が出てました…。
受けは不遇な身の上なのに透明感のある健気なタイプ。
最後は不憫な受けがバッチリ幸せになるので、
ろくでなしの攻めを許容できる方は読んでみてもいいかも。