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商品説明
なぜ父は幼い息子と母を捨てて失踪し、この街で溺死したのか。母の四十九日を終えた岩崎俊也は、父の死の真相を知るために、北海道の運河町へと旅立った。【「BOOK」データベースの商品解説】
なぜ父は幼い息子と母を捨てて失踪し、この街で溺死したのか。母の四十九日を終えた岩崎俊也は、父の死の真相を知るために、北海道の運河町へと旅立つ…。『本の窓』掲載を加筆・修正。見返しに地図あり。【「TRC MARC」の商品解説】
まったく新しい「家族ミステリー」が誕生!
知られたくない、でも忘れられない過去がある――。
直木賞作家・佐々木譲が放つ会心の野心作にして、まったく新しい「家族ミステリー」が誕生しました。
なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか――。母の四十九日を終えた岩崎俊也は、両親が青春時代を過ごした北海道の運河町へと旅立つ。
二十年前、父はこの運河町で溺死してしまった。遺品となった1枚の古いモノクロ写真には、家族に決して見せたことのない笑顔が写っていた。
事故の直前まで飲んでいた硝子町酒房の店主によれば、同じ法科大学漕艇部員だった彼の妻の密葬に参加するために滞在していたという。
さらに父の後輩からは、昭和44年に漕艇部内で起きたある事件を機に、陽気だった父の人柄が激変してしまったことを知る。
父は事件に関係していたのだろうか?
家族にさえ隠し続けていた苦悩とは?
「知らないほうがいいこともある」・・・・・・死の真相に近づくにつれ、胸の内に膨らむ想い。
果たして、父の過去を暴く権利が、ぼくにあるのだろうか……。
ぬぐいきれない恥辱と罪悪感。
嘘よりも哀しい、沈黙の真相とは!?
――家族は、ミステリーに満ちている。
【編集担当からのおすすめ情報】
本作品は、佐々木譲氏が新たな表現スタイルに挑んだ会心の野心作。北海道の架空の町を舞台に、失踪した父の死の謎を追う物語です。「運河町ホテル」「給水塔通り」など、地名や建物などに象徴された謎のピースを解きながら、「父の過去」に迫っていきます。
親と子のあり方を見つめ直す、まったく新しい「家族ミステリー」が誕生しました!!【商品解説】
著者紹介
佐々木 譲
- 略歴
- 〈佐々木譲〉1950年札幌生まれ。「エトロフ発緊急電」で日本推理作家協会賞、山本周五郎賞、日本冒険小説協会大賞、「廃墟に乞う」で直木賞を受賞。ほかの著書に「警官の血」など。
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紙の本
北海道の街の雰囲気を味わう
2021/04/04 18:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は佐々木譲の小説であるが、一風変わった趣向である。架空の街である郡府(ぐんぶ)での出来事である。書籍の最初にこの郡府の地図が掲載されている。どうやら、これから展開される小説には地図があった方がわかりが早いということだと見当をつける。
父親がこの郡府出身で、地元の大学の卒業生でもあった。しかし、随分前にこの郡府を訪れたのち、自殺してしまう。その頃は主人公はまだ幼く、なぜ、父親が亡くなったのか、なぜ郡府なのかは今でもよくわからなかった。それためにわざわざ訪れたわけである。
そんなに長逗留はできなかったので、2,3日のうちに調べたかった。小説の中でもこの郡府という架空の街は、小樽、札幌などにほど近い街のようだ。ない手がかりを探して、その短期間の滞在を有効に利用する。大した時間もないのに父親が経験した昔の出来事を、知り合いを訪ねながら聞き出していく。まさに刑事のような行動だ。刑事のように警察権力があるわけでもないので、見込みは薄い。
ここが小説なのだが、うまい具合に、しかも無駄なく父親の知り合いを訪ね出して、必要な情報を収集することができた。街の様子や風景などを的確に描写してあるが、読者は冒頭の地図を見ながら主人公の足跡をたどる。
狭い街だからか、主人公の目論見がズバリとあたり、謎を解いていく。この辺りの描き方は読者を魅了する。小説の中に引き込まれてしまう。北海道出身の著者の北海道の街らしい雰囲気を味わうことができる。様々な小説の構成を試しているような気がする。楽しめた一冊であった。
紙の本
新境地
2015/10/05 06:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察小説の騎手ともてはやされてきたが、本作は、そのカテゴリながら新境地だろう。直木賞以来、グングン力量を付け、頼もしい限り。楽しませていただいた。