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紙の本
日本の無思想 増補改訂 (平凡社ライブラリー)
著者 加藤 典洋 (著)
どうすればこの国で思想は可能か? 繰り返される政治家の失言と前言撤回問題から日本人の「タテマエとホンネ」思考の起源を辿り、戦後の欺瞞を問う日本論。付論「16年目の「一歩」...
日本の無思想 増補改訂 (平凡社ライブラリー)
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商品説明
どうすればこの国で思想は可能か? 繰り返される政治家の失言と前言撤回問題から日本人の「タテマエとホンネ」思考の起源を辿り、戦後の欺瞞を問う日本論。付論「16年目の「一歩」」を増補し、全体にわたって改訂。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
加藤 典洋
- 略歴
- 〈加藤典洋〉1948年山形県生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。批評家、評論家。早稲田大学名誉教授。著書に「3.11死に神に突き飛ばされる」「戦後入門」など。
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紙の本
日本独特の本音と建前論を西洋思想などから分析した興味深い書です!
2020/05/12 10:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、日本独特の「本音と建前」論を西洋思想と日本思想との比較をすることで分析、考察した画期的な一冊です。同書では、西洋思想として、古代ギリシャ思想、アーレント、ルソー、マルクス、カントなどが登場し、また我が国の伝統思想としては、古代から近代までの思想を網羅しています。同書の中で著者は、個人の私利私欲に立件し、そこから公共性を築いていくことで、本音と建前の二重論から開放される社会へのヒントを説いており、なかなか興味深いです。同書の構成は、「第1部 戦後の嘘―タテマエとホンネとは何か」、「第2部 近代日本の嘘―内と外の分断」、「第3部 近代の嘘―公的世界と私的なもの」、「第4部 日本の嘘―日本の思想のために」となっています。
紙の本
『日本の無思想』
2016/03/08 05:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:シエル - この投稿者のレビュー一覧を見る
「タテマエ」と「ホンネ」と言う対立する言葉が戦後日本の発明品であることから始まる。
未だに政治の世界では閣僚の失言・暴言・放言が見られる。
これは戦前にはなかったと著者は説く。
これらの発言、言ってはならないことを言ってしまう発言で多くの閣僚が辞任したり、罷免されたりしてきたのは数えるのも大変なほどである。
ここに発言者本人の“内心(ホンネ)”と公の立場での発言=タテマエの使い分けが生じ、我々国民も“気持ちは分かるんだが言っちゃマズいだろう”と言うことをイケシャーシャーと言ってしまう人が実際に多い。
これは近隣諸国への配慮から出たものだと思うが当たり前だが天皇陛下はそんな言動は絶対にされない。
本文にも出てくるが終戦時、つまりは日本が全面降伏を受け入れた時点でかなりの国民は陛下は責任を取って腹を切るのが筋だろう、と言った風潮があったらしい。
が、陛下は腹を切るどころか見事に今度は戦後憲法下で“象徴”に祭上げられ、戦後70年である。
これら発言の裏に潜む心情を国民も理解しているから辞任を要求したりして政治の道具となっているのが実際だ。
そのタテマエとホンネの裏に潜む日本の構造変換とも言うべき現象を深く掘り下げて、問題を重層化していくことを細かく書かれている。
16年前の本の再版だが古びれることなく、今でも十分思い当たることの多い、身につまされるような本だと思う。
表面的に失言だ!暴言だ!と言って与党批判の対象になり易い言葉の裏に潜む問題をつまびらかに解説していると思う。