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商品説明
アリの体内距離計、悲劇の女性数学者ヒュパティア、騎士巡回問題、クラインのつぼ、フィールズ賞、公開鍵暗号…。数学と人間の織りなす壮大な250の物語を、美しい写真と図版で語る。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- はじめに
- 訳者まえがき
- 紀元前1億5000万年ころ アリの体内距離計
- 紀元前3000万年ころ 数をかぞえる霊長類
- 紀元前100万年ころ セミと素数
- 紀元前10万年ころ 結び目
- 紀元前1万8000年ころ イシャンゴ獣骨
- 紀元前3000年ころ キープ
- 紀元前3000年ころ サイコロ
著者紹介
クリフォード・ピックオーバー
- 略歴
- 〈クリフォード・ピックオーバー〉IBMワトソン研究所で研究開発に従事。
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紙の本
数学史、それは人間のたゆまぬ好奇心の貪欲な発露たる歴史
2020/02/20 16:13
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:永遠のチャレンジャー - この投稿者のレビュー一覧を見る
A4判上質紙にカラー図版が印刷された本書は、紀元前1億5000万年頃の「アリの体内距離計」から2007年の「数学的宇宙仮説」までを各1頁に纏めて解説する「数学の通史」である。
目次裏に科学の一分野たる「数学」の至高美や創造性を讃えたラッセルやワインバーグらの著作からの引用句が載る。通読すれば、読者は皆な彼らの賛辞に納得することだろう。
人間とは何か?本書2頁が紀元前3000万年頃に顕われた「数をかぞえる霊長類」の子孫だと解答を与えてくれる。
一般向けの概説書ゆえに難解な用語や数式はなく、あるのは公式か三次方程式程度である。そして、「虚数とは、2乗すると負の値となる数」だとか、「1,1,2,3,5,8,13…の最初の2つの数を除いて、それ以降の数はすべてその前の2つの数の和に等しい」フィボナッチ数列などが登場してくる。
「そろばん」「チェス盤上の麦粒」「黄金比」「メルカトール図法」「ケーニヒスベルクの橋渡り」「メビウスの帯」などの一度は耳にしたことがある話には成程と相槌を打ちつつ解説文に目を通し、「ボロミアン環」「カージオイド」「トリチェリのトランペット」「星芒形」「ベッセル関数」「超越数」「イコシアン・ゲーム」「ハノイの塔」「ピックの定理」「ボーイ曲面」などは初めて聞くから、一体全体何のこっちゃと図解や写真を眺めても意味が呑み込めない事項も少なくない。
発見・発明者など人物名を冠するものは公式や定理に多いが、「アントワーヌのネックレス」「ヒルベルトのグランドホテル」「秘密結社ブルバキ」「スーパーエッグ」「スプラウト・ゲーム」などは項目名からして判じ物めいている。耳にすればまるで週刊誌ネタのような「ベッドシーツ問題」や日本語の音に似た「オワリ・ゲームの解決」は想像力を刺激する。
19世紀末に漸く発見された「モーリーの三等分線定理」や20世紀初頭のラッセルの「床屋のパラドックス」にはビックリだ。各項目の最後尾には「参照」として関連項目名(年号)が載るが、項目索引が無いので、併記の年号で検索するほかない。
人間のたゆまぬ好奇心の貪欲な発露たる歴史に、つくづく圧倒される。
紙の本
数学の歴史が興味深いイラストや写真で理解できます!
2019/02/18 12:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、数学の歴史を興味深いイラストや写真をふんだんに使い解説した一冊です。どのようにして数学が生まれたのか、その後、どのように発展していったのか、高度な数学となったはいつ頃からかなど、非常に面白い内容となっています。見ているだけでも楽しい類書にない作品です。書棚にぜひ、一冊置いておきたいものです。それほど価値があります。