岳飛、再起への一歩
2020/09/06 21:42
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
南宋の追手を振り切り、南方の地で生きていくことを決意する。姚平が仲間たちを連れて岳飛と再会するシーンはグッときた。梁山泊も岳家軍の移動、輸送に協力しており、今後連携していくのか、先行きから目が離せない。
この巻では、韓成と郤妁・韓順、宣凱と朱杏、張朔と岳飛と様々な形で描かれた人の出会いと結び付きに感動した。
岳飛伝 7 懸軍の章
2018/05/02 15:48
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投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
岳飛は秦容のいる蒲甘の近くの大理で再起の展開となりました。これから南はどう展開していくのか、南の開拓地で銭の流通などすごく展開が早いですね。岳飛も病気から快復し独自の国を作るのでしょう。今後の再起と秦容との連携は即目の前ですね。
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梁山泊と菌、南宋が休戦をすることで、それぞれが力を付けていく話と、岳飛がしっかり逃げ延びて、再興する話。
まだ後が長いが、なぜか面白くも無いけど、なぜかほのぼのとする。
まあ こんな本も気晴らしには良い。
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岳飛は南方に逃げ、再起を図る。
秦容のいる南の開墾地は拡大が続き、町として機能しはじめる。
そして、西域では韓成が諸部族をまとめようとする。
金と南宋は講和し、国力の充実に力を入れ始める。
各地で新しい動きが明らかになり、次に向かって動き出した。
各地で根付こうとする梁山泊の志。中央では、梁山泊の排除に向かい出す。さてこれからどうなる?新しい形の国はできるのか?
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相変わらず、登場自分物の小粒化は感じてしまうし、水滸伝からのお馴染みさんが出てくると、嬉しくなってしまう。でも、現状なりの世界観が構築されてきて、人物の小粒化を、世界の拡大で補っているようなイメージ。中国だけでもとんでもない広さなのに、南へ西へ、果ては日本まで、かなり広がりまくってます。いわゆる戦争は減ってきているけど、自然との闘いみたいな部分が多く描かれていて、これはこれで魅力的。再生しつつある岳家軍の今後とか、梁山泊の行く末とか、見守るべき展開はまだ数多あり、今後ともやっぱり目を離せないです。凄いな、北方大水滸。
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いつもレビューは発行日の翌月の5日前後になっているので、読むのに2週間近くをかけているかのようではあるが、実際は違う。
たいていは発行日の5日以内に購入して、その5日以内には読み終わっている。いや、実際は2日で読み終える。読まないでは、いられなくなる。出来るだけ、ゆっくり読みたいと思う。読んでいる時だけ、現(うつつ)の憂さを忘れることの出来る本は少ないからだ。読み終わったら、何度か読み直す。そしてレビューを書き始める。そうやって、既に40巻以上の大水滸伝シリーズを読んで来た。
まだ10巻もあるのだけど、なんか既に終わるのが辛くなって来た。ここにいる登場人物たちとの別れが刻一刻と近づいている。
久しぶりに蔡豹が登場した。本人も本文の中でも「わたしは梁山泊ではない」と言っているが、なぜか王清と共に目次の登場人物欄に彼らは梁山泊として数えられている。実父を殺したのは、育ての親の蔡福だと信じてしまっている蔡豹の人生は、子午山でも真っ直ぐになる事はなかった。しかし浪子燕青が彼に仕事を与えた。そこから何かが変わらないか。期待したい。
宣凱さえも目に見えなかった史進の剣さばきに、日本の剣豪を当ててみたいなどの叶わぬ夢を持ってみる。長編ならではの超奥手・宣凱のエピソードが愛おしい。史進が言う。
「行け。行先は、おまえより、万里風が心得ているさ」(233p)
10万人の町は既に町ではない。国だ。南に行って、ただ営々と砂糖を作り、交易するという単純な仕事から、営みが大きくなっていって、生活だけではなく、幸福さえも求めてゆく。秦容が始めるその試みは、しかし梁山泊があるから出来たことではある。
「替天行道の志が、なぜ存在し続けていられたのか。その理由が、はじめてわかるような気がした」(119p)
理想を追い求めるとは、どういうことか。ひとつのかたちを見せつけてくれて、わたしには、とても興味深い話である。
2017年6月1日読了
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南宋を逃れた岳飛は、南で梁山泊との縁を深めていきます。一方、老将たちが消えていく中で、若い宣凱や王貴は恋にも一途に走り、世代の波を実感させます。
その陰では、水軍から次の戦の狼煙が上がりそうな予感を漂わせる巻でした。
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窮地を脱し大理で一人再起を誓う岳飛の元に集まる岳家軍の面々。甘薯糖作りも軌道に乗り十万人規模の集落建設を計画する秦容。
国力を上げるため南方に狙いをつける秦檜、再び動きを見せ始めた青蓮寺、水軍の衝突の気配が色濃くなっていく梁山泊と南宋。今後の伏線がいくつもみられる。
印象的だったのが岳飛と張朔の邂逅。父・張清を討った男と酒を酌み交わし語らう何とも粋な演出。
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さすが主人公だけあって、どん底から這い上がるのが早い。
南宋と秦容の土地の間に岳家軍が駐留するということは、岳飛は南宋と戦うことになるのだろうか。
大きくなりすぎた梁山泊の交易は、少しその形態を変える。
拠点を縮小し、常に物が動いているように。
南宋は日本との交易の道を探る。
そして南宋の水軍は徐々にその力を増していく。
今回は韓成の話が良かった。
死ぬことで幸せになるという方臘(ほうろう)軍の生き残りを調練して、童貫戦で梁山泊の切り札として人の盾を作った韓成。
それは、韓成としてもやりたくなかった作戦ではあったのだが、それでも大勢の人間をただ死ぬためだけに戦場に送り出したことの免罪符にはならない。
ずっと自分を許せなかった韓成は、梁山泊を出て、西域に赴く。
西遼に従わない部族を、武器を持たない韓成が命がけで説得する。
”「おまえ、戦がいやだと言い続ければ、ほんとうに戦がなくなると思っているのか?」
「なくなるものか」
(中略)
「たえず、血は流れ続ける。歴史が、それを証明している。しかし、戦をやめようと声を上げるのは必要だ、と俺は思っている。」”
北方謙三が書きたかったのは、これか、と思った。
好戦的な部族に、戦う武器を持たず、殴られ、蹴られても、話し合いを求める韓成。
何か月も何か月も。
やさぐれているように見えた韓成は、ずっと自分を許せず、認めることができなかったんだとわかる。
この先梁山泊は、今まで以上に貿易に傾いていくのだろう。
その時呼延凌(こえんりょう)率いる梁山泊軍はどうなるのだろう。
自然消滅?それとも玉砕?
どちらにしろ、歴史の表舞台から消える日は近づいてきている。
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岳飛の復活。
やはり戦いがあまりないと楽しさ半減という感じですが。
ここからの梁山泊・岳家軍。
どのような展開を起こしてくれるのかは期待大ですね。
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嵐の前の静けさが続いている感じ。
大きな戦いはなくて、これから起こる大きな戦いの下ごしらえが着々と進んでる感じ。
そんな中で、韓世忠と梁紅玉だったり、韓成と郤妁だったり、宣凱と朱杏だったりと、男と女の物語が展開していた印象。
そうそう、ようやく項充がちゃんと出てきた。史進や李俊、孫二娘、顧大嫂、李立なんかも、死に場所を探してる感じになってきてて、どういう幕引きをするのかも注目か。
あとは岳飛がこれからどうなるのかも、もちろん楽しみ。
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岳飛は南に逃れ拠点をつくる。その援助は呉用の遺言に従った梁山泊が行った。
金と南宋は自国の国力を増すために交易に目をつける。そして両国ともに梁山泊をいずれ潰そうと決めた。
ここまで読んでやっぱこいつ嫌いだわと感じたのが南宋の韓世忠。異母弟を犬呼ばわりして殺すわ、父娘と思っていた女を妻にするわ、勝てない戦はしないわで生理的に受け付けない。
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第7巻は、様々な人達(猿も!)の営みが描かれる。
ホッコリしたりジーンときたり。
これは嵐の前の静けさなのか?
次巻に進もう!
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前巻で何とか南宋の魔手から何とか逃げ切った岳飛!
本作では、新たな軍営を立ち上げる!
秦容の開拓地は何と街を作ることに!?
なんか、もうこれ一冊でやって欲しい感がメチャメチャあります。
一方で梁山泊では宣凱の恋の予感!!?
西では韓順が一仕事を付けるものの、夫婦関係と親子関係について・・・
張朔は日本に行ったり南に行ったり、動き回るものの、父を討った岳飛について考えることとなる・・・
そして、南宋の韓世忠の水軍が完成しました。
近々、梁山泊水軍と海戦の予感・・・
たくさん死んじゃうのかなぁと心配でしかたありません。
水滸伝から通算して、現在41巻目!!!
随分と遠い所まで来たなぁと感じてしまう岳飛伝7巻でした!