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紙の本
黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件の真実 上 (ハヤカワ文庫 NF)
著者 リチャード・ロイド・パリー (著),濱野 大道 (訳)
2000年7月、六本木でホステスとして働いていたルーシー・ブラックマンが突然消息を絶った。警察の初動が遅く捜査は進展せず、ルーシーへの誹謗中傷が飛び交う。彼女はどこへ消え...
黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件の真実 上 (ハヤカワ文庫 NF)
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黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件の真実(ハヤカワ文庫 NF)セット
- 税込価格:1,628円(14pt)
- 発送可能日:1~3日
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商品説明
2000年7月、六本木でホステスとして働いていたルーシー・ブラックマンが突然消息を絶った。警察の初動が遅く捜査は進展せず、ルーシーへの誹謗中傷が飛び交う。彼女はどこへ消えたのか。事件の知られざる真相に迫るルポ。【「TRC MARC」の商品解説】
2000年、六本木で働いていた英国人女性が突然消息を絶った。《ザ・タイムズ》東京支局長が丹念な取材をもとに事件の真相に迫る。【商品解説】
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東京に潜む闇
2017/08/27 07:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
<ルーシー・ブラックマン事件>について、報道されていた記憶はある。
イギリス在住のご家族が来日して記者会見したり、Missingの貼り紙がされたことも、遺体が海のそばの洞窟で見つかったことも、犯人が捕まったことも覚えている。でもそれはすべて断片的なもので、それらの情報が私の中でひとつながりになっていないことに気づいた。凶悪犯罪には興味あるのに、何故。
それが、この本を手に取らせたいちばんの理由だった。事件発生当時の私は北東北に住んでおり、それ故にまったく想像の付かないこと(日常生活において気にかけたことが一度もないこと)が要因の一つとして大きく取り上げられていることに驚いた。現在は関西に住んでいるのでそういう発想(?)があることには気づかされたが・・・でも当時はそういう報道に触れた記憶はなかった。すべて追いかけていたわけではないけど・・・日本のマスコミに自主規制があったのだろうと今では推測できる。
でもねー、北東北の片田舎に住んでいると、近くにいる人たちに対して「この人は本当に日本人だろうか、日本国籍を持っているのだろうか」なんて考えることもない、そもそも、思いつきもしない。
本書はきちんと裏取りをしたルポルタージュだが、まるで小説のように感じることもある。多分それは、筆者がこの事件に入り込んでしまったからだろう。
冒頭に川端康成の『眠れる美女』が引用されているのだが、事件の内容を表面的に見たら共通項がないわけではないが、本質は違うわけで・・・川端康成への冒涜とも取れてしまうのだが、イギリス人である筆者にはその違いは分からないのだろうか。残念だ。
どちらにせよ、筆者は被害者遺族やその関係者とも信頼関係を結び、被告側にも同じように接触を試みる。
事件が起こったのは2000年の7月。
あの頃の私は何をしていたか・・・地元で働き始めていて、あまりテレビを見ていなかった(新聞は隅から隅まで目を通し、興味ある項目だけ読んでいた)。当時個人のパソコンは持っていなかったので、インターネットはしていなかった。でも今はなき『今日の出来事』ぐらいは見ていたような気がするし・・・多分映像として記憶に残っているものの元ネタはそのあたりだろう。あとはもっぱら活字で事件の経過を追うことになる。
実は今回、容疑者となった織原城二という名前の読み方が「おはら・じょうじ」であることを初めて知ったというか・・・ずっと「おりはら」だと思っていたのだ。それもまた、音で聞かず文字で認識していた証拠かな。そもそもこの名前の字面が一昔前のマンガの登場人物のようで、「なんか偽名っぽい」と当時私は感じていた。単に自分の身元を明かしたくなくて、とりあえず名乗った仮称ではないか、と。
が、当時感じた胡散臭さの正体がこのようなものだとは思いもよらなかった。あとあと自分でつけた名前だったのだ、どことなく自己愛が漂うのも当たり前である。
(レビューは下巻に続く)