紙の本
古典的ミステリー
2017/11/15 20:12
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
やっぱり少し古い海外の本格ミステリーもの、ええですねー!この雰囲気、この古典的な設定!大好きです。本当は、誰かが、最後は犯人暴きをしてほしかったのですが、後半はややサスペンスチックになり、個人的には残念。犯人の意外性やトリックとは、ちょっといえへんかなぁと思うトリックはともかく、雰囲気は十分にある古典ミステリーでした。
紙の本
素人の作品
2018/03/05 02:23
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
本格ミステリとしたらこれは簡単すぎるでしょう。伏線があからさまで、犯人はおろか殺害の動機も序盤でわかってしまう。これで予想していた人物が犯人じゃないってパターンなら見事ですが、その通りの人物が犯人だからねえ。
紙の本
面白かった。修道士カドフェル・シリーズも読んでみたい。
2019/05/31 07:18
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投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
懐かしいというのか、落ち着いて読めるというのか、出だしから設定から昔から読み慣れたようなミステリーで楽しくよめた。映像化出来る小説。満足。
著者の作品を色々と読んでみたいと感じた。代表作らしい修道士カドフェル・シリーズを読んでみたい。光文社で発刊されていたみたいだけど、今は絶版。東京創元社かどこかで出版されないかなぁ
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『修道士カドフェル』シリーズで有名な著者の初期長編。
テンポの良い、『古き良き探偵小説』といった趣。雪山という古典的な舞台設定も好み。今思えば、『カドフェル』を結局、ちゃんと読まなかったのが悔やまれる……。
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オペラ歌手というものに、かつて憧れていた。
椿姫として歌って死に、
カルメンとして歌って死に、
トスカとして「死ねー!!」と歌って死に、
燦然と輝く舞台の上で、
時に切々と、時に高らかにアリアを歌い、
数多の観客から喝采をあびる・・・・・・
さぞかし気持ちよかろうと、少女の私は思いこがれたのである。
歌に生き、愛に生き、
歌姫の人生には伝説がつきものだ。
世界を飛び回り、王公貴族や億万長者などと派手やかに交際し、名誉とシャンペンと宝飾品の数々をほしいままにする。
「なりたい」という夢はいつしか他の夢にとって変わられたが、歌姫の生き方は劇的、伝説的であってほしいとの夢は、まだ持っている。
しかし、悲しいかな。
花の盛りに惜しまれて、
歌劇の主人公は早死にもできようが、
ディーヴァ、女神と呼ばれようとも、
歌姫も人間、
神ならぬ身には色々あるのである。
老化による容色の衰えがある。
声の質はどうしても落ちていく。
そこを技量、表現力、円熟味などで補っていっても、いずれ限界はある。
ピークは過ぎてしまうのだ。
誰より自分自身が身に染みてそれを知っているだろう。
粋な姿はそのまま去ることだ。
もう歌わない、姿を見せない。
絶頂期の"歌姫"だけ人の記憶にあればいい。
惜しまれつつ去る"伝説"・・・・・・
しかしそれはとてつもなく難しい。
舞台、光、喝采、
その欲望はそうそう捨てられない。
"歌姫"とて人間。
皆が皆、"粋"になれるものではない。
そんなこんなを踏まえた上で、歌姫の生き方はかくあれかし
と、著者エリス・ピーターズは思ったのかもしれない。
読後、強く鮮やかな印象となったのは、歌姫アントニア・バーンの存在である。
少女の私が読んだなら、そう、こんな歌姫になりたいのと、きっぱりうなずいたことだろう。
今の私がさらに言うとすれば、ミステリーとして、アガサ・クリスティーと印象が重なるということだ。
鍵となるのは女性たち。
揺るぎない存在感で他を圧する往年の歌姫。
若く生き生きと困難に立ち向かう女性。
鞄を持って駆けつける老医師。
育ちのよい、今は少し問題を抱えた若者。
というような登場人物群である。
品がよく、すれっからしておらず、やわらかな皮肉とユーモアのある物語だ。
近年の、物騒すぎる推理小説に疲れた人に、特におすすめする。
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大雪で外部と遮断されたホテル。遺産相続に纏わる殺人。・・・この本格ミステリの定番の様な2事項を組み合わせた作品なので、想像通りの展開になっていったがそれなりに面白かった。
ただ、解説にあるような「フェアプレイに徹したフーダニット」とまでは思えなかった。言ってしまえば、「この人物が犯人なら辻褄が合う」程度だろう。期待していただけに、ちょっと肩透かしを喰らった気分。
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エリス・ピータースといえば、何を隠そう、私がこよなく愛する『修道士カドフェル』シリーズの作者で、英国の歴史ミステリを一時のブームとした女流作家である。
そのピータースの手になる本格ミステリ、シリーズではない単発ものが、ようやく創元推理文庫から発刊された。めでたい。
どのような物語なのか?
老いたる往年の名プリマドンナがウィーンで客死した。
その死に立ち会った者は、
秘書のスザンナ、
主治医のランドール、
伴奏者にして甥のローレンス、
その支配的な母親ミランダ、
資産を管理していたトレヴァー、
永年の友にしてかつての名歌手リチャード、
弁護士のニール。
ニールは遺言状を預かっていて、それを執行する立場。
ところが、英国に帰るために彼らがチャーターした飛行機は、不意の悪天候により、チロルの山中に不時着してしまう!
幸い山上の村の灯とたちによって救援されるが、山から下の村におりる道はすっかり雪でふさがれ……。
その夜、遺族らにせっつかれてニールは遺言状を読み上げる羽目になるが、
なんとその夜のうちに、一人目の男が毒殺される!
よくよく読むと、読者にもぴんとくる手がかりはたくさん鏤められているけれど、それ以上に偽の手がかりもたくさんちりばめられ、惑乱させられる。
素人短艇役は弁護士のニールと秘書のスザンナなのだが、ここもホームズとワトスンみたいながっちりタッグではなくて、コンビとすら言えない。
最後に向かってスリリングでどんどん盛り上がるあたりはさすがピータース。
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〈本邦初公開の英国ミステリ〉
ノンシリーズな上、登場人物みんなが怪しいので、いったい誰が犯人なんだより、誰が探偵何だとドキドキ。
自分は正直ラブストーリーはいらない思ったけれど、ある人物のある行動、それに伴う物語の劇的な動きには不可欠だったんだなと、今思う。
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遺産相続人達が集う吹雪の山荘で殺人事件が発生する、というベッタベタな設定も宜しい。
テンプレ過ぎるキャラの濃い登場人物達も覚えやすくて大変宜しい。
探偵役のヒロインと、試練多すぎな相手役(ワトソンではない)のちょっと過剰なロマンスターンもまあ及第点としましょう。
でも、なんか、地味なんだよね〜(・_・;
ストーリーテリングは悪くないから、肝であるトリックとか犯人指摘の決め手になった判断材料があまりに取って付けた感があったのが少し残念。
面白くないことはないんだけど、吹雪の山荘モノでレコメンする時には出てこないかな〜(°_°)
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修道士カドフェルシリーズで有名な著者のノンシリーズミステリ。
ウイーンでオペラ界の歌姫を看取った関係者たちがロンドンに帰るチャーター機が、悪天候で雪山の村に不時着。そこで読み上げられた遺言状に一同は騒然となる。そしてその夜に事件が起こるのだが…
カドフェルは時代背景の面白さで読んでいたが、これは思ったよりしっかりと黄金期のミステリだった。嵐の山荘、不穏当な遺言状、怪しげな登場人物…というありがちな設定ながら、キャラがテンプレとはいえしっかりしているし、ストーリーも起伏があって大変読みやすく面白かった。
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雪に閉ざされた寒村での遺産相続をめぐる殺人。まさに王道のミステリ。
飛行機の不時着で雪深い寒村に避難することになった男女。亡くなったオペラ歌手の関係者が遺言を聞きに集まっていて…。当然ここで殺人が起きるわけだが…。
クローズドサークル物の王道で、語り口もスムーズ。1人称で視点を変えながら描かれるが、しっかり伏線も張られているし犯人の設定もフェアだし、動機も納得できる。
犯人が分かってからの蛇足の部分が長いのは残念だけど、これが数十年前に書かれた小説とは思えない。今読んでも全く色あせていない。
全く知らない作家だったが、他の作品も読んでみたい。
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ヨーロッパのオペラ界の歌姫であるアントニア・バーンの最期を看取った関係者はチャーター機でロンドンを目指していたが、天候の悪化でオーストリアの山岳地帯に不時着をした。ようやく山村からの救助隊とともに村のホテルに着いた一行は、アントニアの遺言を開くように同行の事務弁護士を説得した。そしてその遺言は彼らの予想もしないものだった。修道士カドフェル・シリーズの作者のミステリー。
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公演先で亡くなったオペラ歌手の葬儀のため、ロンドンに帰国しようとしていた故人の親戚、友人、秘書などの関係者は、飛行機の不時着により、オーストリアの山村に。吹雪のため、村から出る道は閉ざされ、電話も通じなくなっているということで、クローズドサークル。そこで故人の遺言状を巡って争いが起こる。本格の王道。安心して楽しめる。
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まあまあ面白かったが、やや長かった。殺人事件と呼べるものは1件(殺人未遂を加えると2件)で、前半に起こるので後半が退屈。しかし翻訳者が上手いせいか読みやすかった。
クローズド・サークルでの遺言状発表という設定は個人的には100点。
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カドフェルシリーズにも愛し合う男女が困難(殺人事件含む)を乗り越えるというパターンが割と多かったがそういう感じのエリス・ピーターズお得意の筋立て、という感じ。
綺麗にまとまっていてちょっと教訓的ですらあるところもそれらしいか。安心して読める、といった趣。