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- カテゴリ:一般
- 発売日:2018/04/26
- 出版社: 新潮社
- レーベル: CREST BOOKS
- サイズ:20cm/543p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-590146-2
- 国内送料無料
紙の本
知の果てへの旅 (CREST BOOKS)
宇宙に果てはあるのか? 時間とは、意識とは何か? はたして、科学はすべてを知りえるのか? 「サイコロの目を当てる手はあるか」という問いをてがかりに、科学の粋を尽くして、知...
知の果てへの旅 (CREST BOOKS)
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商品説明
宇宙に果てはあるのか? 時間とは、意識とは何か? はたして、科学はすべてを知りえるのか? 「サイコロの目を当てる手はあるか」という問いをてがかりに、科学の粋を尽くして、知の探究の最先端に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
宇宙に果てはあるのか。時間とは何か。意識はどこから生まれるのか。科学はすべてを知りうるのか。科学はかつて不可能だと思われたことを可能にし、多くの謎を解明してきた。知の探究の最先端で今、何が問われているのか。ビッグバンの前に何があったのか。コンピューターは意識を持ちえるか。未来は予測可能か。科学の力をもってしても知りえないことは、はたして存在するのか。『素数の音楽』の著者による人間の知の限界への挑戦。【商品解説】
宇宙に果てはあるのか。時間とは、意識とは何か。科学はすべてを知りうるのか。『素数の音楽』の著者による人間の知の限界への挑戦。【本の内容】
著者紹介
マーカス・デュ・ソートイ
- 略歴
- 〈マーカス・デュ・ソートイ〉1965年生まれ。オックスフォード大学数学研究所教授。王立協会リサーチャー。科学啓蒙のためのシモニー教授職。2010年、大英帝国勲章を授かる。著書に「素数の音楽」等。
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紙の本
知の果てノセンスオブワンダー
2023/06/06 10:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:天使のくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
デュ・ソートイといえば、これまで「素数の音楽」「シンメトリーの地図帳」といった数学ノンフィクションを書いてきた数学者だ。「素数の音楽」では、素数における規則性に関するリーマン予想をめぐる内容だし、シンメトリーの地図帳は対称群の分類をめぐる内容だった。とはいえ、数学の専門書などではなく、また一方的に解説していくというわけでもない。素数や群論をめぐる旅をしているような、そんな本だ。外国文学のブランドである新潮社のクレストブックスから刊行されているというのも、そうした文学性を持った本だからというのがある。
一点して、本書では、数学以外の世界にも足を踏み込む。無限に小さい世界、無限に大きい世界、宇宙の果て、時間の始まり、意識とは何か、カオス、量子物理・・・・・。
こうした分野にまで足をつっこむことになったきっかけは、デュ・ソートイがオックスフォード大学の数学の教授に加えて「一般の科学へのためのシモニー教授職」というポストを得た。どういうポストなのかよくわからないけれど、どうやら一般の人に対して科学を伝えるという立場らしい。前任者は「利己的遺伝子」のリチャード・ドーキンスだという。
ということで、生物学や物理学や化学のこともちょっとは知らなきゃいけなくなった。そこで、それぞれの分野の知の果てはどうなっているのか、ということを書いたのが、本書である。
例えば、この世界を構成する物質をどんどん小さくしていくとどうなるのか。原子、それを構成する電子と陽子と中性子、そして陽子や中性子を構成するクォーク。さらにその先、大きさの限界は、プランク長という長さにたどりつく。
こうしたことが、専門的な知識がなくても読める、というかデュ・ソートイによって無限に小さくなっていく世界への旅に連れていかれ、まさにその風景としてこれらを見ているからだ。そして、文学的なことを言えば、本書はある種の世界の真実に入っていくことで、読者自身のあり方にも何かしらの本質を伝えているからだ、ということになる。
そうそう、コインを投げて表が出る確率と裏が出る確率は同じではないらしい。表と裏は同じではないから。そんなエピソードも紹介される。
本当に、現在における知の果てのセンス・オブ・ワンダーを感じさせてくれる以上の本だと思う。