紙の本
『江ノ島西浦写真館』
2018/06/22 19:32
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台は江ノ島で100年つづいた写真館
さいごの館主だった祖母がなくなり遺品整理に来た桂木繭
かつてはめざしたプロカメラマンの道も、大学時代のあるできごとがきっかけでいまはカメラから距離をおいている
なつかしい写真館に足を踏み入れて、かつて写真館にかかわった人たちや祖母の残したふしぎな写真に出会ううちに...
《お前の写真に人生を狂わされた》
からみあった謎が一つひとつ解けてゆき、人生の真実があきらかになってゆく
『ビブリア古書堂』の三上延がおくるハートフルミステリー
2015年刊の単行本、待望の文庫化
紙の本
写真が紡ぐ世界
2024/02/29 10:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
写真が原因で、トラウマのように過去の友人とのトラブルを悩み続ける主人公・繭。写真に関わることを避けてきたのにやむを得ない理由で、再び写真(館)の整理に駆り出される。そこから、いろいろな人の人生のしこりがあらわになりほぐれていく。彼女も知らず知らずのうちに成長していくようだ。
紙の本
わるくはないけど
2018/08/31 00:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栞ちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでみて、物足りなさが残る感じ・・・。
謎解き自体は丁寧につくられていて良いのですが、あのビブリアの作者ということで期待値が高すぎたのでしょうか。
登場人物に、いまいち魅力がないのも残念でした。
投稿元:
レビューを見る
2019/2/7 Amazonより届く。
2022/5/11〜5/13
ビブリア古書堂シリーズ以外の初三上作品。本作の舞台は江ノ島の古い写真館。無くなった祖母の遺品を整理しにきた孫娘が江ノ島に住む人々、昔の友人と残された写真にまつわる謎に巻き込まれていく。人物の造形も丁寧で、古本と写真という素材は違うが、同じような雰囲気の作品。シリーズ化しないのかなぁ。
投稿元:
レビューを見る
それぞれが抱える小さな謎とその解決。謎の答えに至る材料はちゃんと提示されていて、解決されている様子は気持ちよくさえ感じました。
あと、ラストが秀逸です。余韻を残しつつ、希望を頂かせる終わり方。さすがですね。
投稿元:
レビューを見る
過去を想うこと。
過ぎた日を振り返ること。
そして、
今を見つめること。
自分自身を
見つめ直すこと。
投稿元:
レビューを見る
写真にまつわるエトセトラ。
ミステリチックでちょっぴりダークネス。
面白かった。
投稿元:
レビューを見る
ビブリア古書堂シリーズに続き、地元感満載の一作ですね
北鎌倉と江ノ島という馴染みのある土地で展開していくストーリーに心躍らせながら読み切ってしまいました
今作は事件と言って良いかもわかりませんが祖母の写真館の遺品整理にまつわる写真から紐解いていくお話しです
誰にでもある心の疼きをスッキリさせてもらいました
投稿元:
レビューを見る
とても静謐な、という印象の読後感。
実際には結構怒鳴ったり騒いだりはしているが、
「ワケありの」人たちがひっそり紡ぐ日常が、
とても静かでゆったりとした時間に満ちている。
例によってミステリなので、細かいことは...(^ ^;
ただ、全体を通してとても緻密に気配りがなされていて、
意外な伏線と細かな回収が心地よい(^ ^
最後の最後、まさかのそう来るか...という
心地よい裏切られ感(^ ^
とても「続き」が気になるエンディングである(^ ^
また、文庫版の解説(瀧井朝世さん)が秀逸。
一部引用させていただくと、
「著者の構成やミステリ構築の巧みさだけでなく、
人の揺れる心を掬い取る繊細な一面が色濃く表れた」
という一文に全てが凝縮されている。
俯瞰で眺めているのではなく、
しゃがみ込んで「掬い取って」暖かい目で見つめる、
その距離感が、この作品の温かみになっている。
...のではないか、と思っている(^ ^
投稿元:
レビューを見る
観光地である江ノ島の写真館に残された写真から、今生きている人々の、今の秘密が暴かれていく。その秘密は、当事者には暴かれたく無い内容であったとしても、明らかになったことで結果的に全ての関わった人々が救われていく。
投稿元:
レビューを見る
面白そうだったので文庫になるのを待っていた1冊。
ビブリアシリーズでも思いましたが、この作者の文章は特に意識しなくてもスッと目の前に情景が浮かび上がってくる。人物の描写も丁寧で、登場人物への愛情を感じられるよう。
この物語は、写真館というタイトルからもわかるように、テーマは写真。
亡くなった祖母がやっていた写真館へ遺品整理に訪れた繭。そこで見つかった未渡しの写真から謎を解き、自分の過去と向き合うお話です。
小さなミステリーがそこかしこに散りばめられていて、大好きな絵本をめくるみたいにワクワクしながらページをめくりました。
後半で急展開する分、少し無理やりな気もしたのですが、面白く読めました。
少し疲れている時などでも、気分転換にあっという間に読めるところも高評価。
最後は余韻たっぷりで、続編を匂わせる終わり方でした。
投稿元:
レビューを見る
ビブリア古書堂の事件手帖ファンなので、購入。
ん〜残念な仕上がり。
間に合わせに書いた感が否めない。
無理のあるストーリー。
ビブリア古書堂の事件手帖、完了にしないで
続編を書くべきだったのでは?
古書店勤務の実績があるのだから、ネタは、まだまだあるでしょ…って、思ってしまった。
'18.09.01読書完了
投稿元:
レビューを見る
『ビブリア古書堂』の作者による、今度は古本ではなく写真をめぐる軽ミステリー。
4つのエピソードが入っているのだけど、それぞれの伏線だけでなく全体を通した伏線もさりげなく仕込まれていて、ラストまで読んで、さすがだなあと思った。
主人公であるヒロインの性格もあってビブリアよりもさらに固い雰囲気。
そう言う意味ではよりミステリー的ではある。
でも逆にキャラ的な魅力は減ったかな。
まあ、そういう所で読ませるお話ではないだろうけど。
それにしても、こう言う些細な所に魅力的な謎を仕込むのが作者はうまい。
ちょっと見習いたかったりして(笑)
投稿元:
レビューを見る
広角レンズで撮った江ノ島のような情景から始まり、
次第に人の心の内までも写し出していく
読み進むにつれ物語に引き込まれた。
江ノ島、鎌倉、湘南、城ヶ島辺りが好きな自分としては
ビブリア古書堂の事件手帖と同様
好きな物語だ
投稿元:
レビューを見る
亡き祖母の写真館に関わる人たちや写真に隠された謎を解いていくミステリ。
主人公が写真を撮れなくなったトラウマの件が2話目にすぐ登場したのにはびっくりしましたけど、後の展開を考えるとこのタイミングになるよなと。
それよりももっと大掛かりな謎が最後に残されていたので。
写真一つで人生が狂わされることもあれば、救われることもある。
いい面も悪い面も見せてくれつつ、謎解きも楽しめる、贅沢な物語で、粗筋にもあった人間の過ちと再生を描いた物語でした。
ようやく実現した幼馴染みとの再会、この後どんな言葉を交わしたのか、写真館で出会った男性とのこれからの縁、この辺りは匂わすだけではっきりした答えは出されないまま終わりますが、これはこれで色々想像できてよかったなと。
未来は読者が想像した数だけあるのだから。