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商品説明
挫折の果てに高原へとやってきた、元ロックバンドのギタリスト。音楽を捨て、ワインを造る−そう決意した孤独な青年の心を奈穂の料理はどう変えるのか? 高原カフェ日誌シリーズ第2弾。『別冊文藝春秋』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
東京の出版社をやめ、百合が原高原にカフェを開業した奈穂。
シンプルなベーコンサンド、百合根のポタージュ、チキンのコンフィ…
地域の女性の助けや励ましを得て、地元の食材を活かしたメニューを生み出す日々は、
モラハラ夫との離婚で疲弊した奈穂に生きる力を取り戻してくれた。
背水の陣で始めたカフェも二年目を迎え、地域の人々にも認められてきた。
村役場で働く涼介との出会いにも支えられ、穏やかな日々を過ごす奈穂の前に、
ワイン醸造の夢を抱く、元人気ミュージシャンの青年が現われる。
世間を騒がせた過去を持つ彼の出現は、静かな高原の町を揺さぶり、
この地で自立することを決意した奈穂にひとつの決断を迫る――。
名物のローストビーフ、林檎入りのカトルカール、ケータリングの洋風おせち、
そして優しい味わいのコック・オー・ヴァン(鶏の赤ワイン煮込み)。
読むだけで美味しく幸せになるご飯のパレード、人の機微を繊細にやさしく掬い取るドラマが静かな感動を呼ぶカフェ物語。
『風のベーコンサンド 高原カフェ日誌』(文春文庫)に続く、人気シリーズ第二弾。【商品解説】
収録作品一覧
荒野 | 5−47 | |
---|---|---|
宴 | 49−118 | |
東京 | 119−154 |
著者紹介
柴田よしき
- 略歴
- 〈柴田よしき〉「RIKO」で第15回横溝正史賞を受賞してデビュー。オリジナルアンソロジー短編集を編む作家集団「アミの会(仮)」の中心メンバー。他の著書に「激流」「聖なる黒夜」など。
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紙の本
料理よし、雰囲気よしの物語。
2018/11/10 20:27
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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
高原カフェの二冊目。魅力的なカフェや牧場、登場人物たちは変わらないまま、けれど時の流れを確かに感じられるところがこの物語のよさ。前巻で離婚が成立した奈穂は、涼介とのつき合いが順調に進んでいく。初々しいような気持ちで自分の中の愛情を確認していく奈穂の幸せが伝わってくる。
周りの変化だけでなく、主人公自身の境遇も変化していくところが読んでいてメリハリになっているのだと思う。そのいっぽうで、カフェの料理づくりや、牧場の奥さんとの気持ちいいつき合いなど、安定して楽しめる部分もしっかりあって、バランスがとれている。
今回は、ワイナリーをつくろうとする若者が引っ越してきて、それが話に大きく絡むことになる。料理やワインを介しての、奈穂とのやりとりが魅力的に描かれていた。彼の葡萄づくりの今後にも興味が湧く。
次を期待したくなる一冊だった。