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紙の本
胃弱・癇癪・夏目漱石 持病で読み解く文士の生涯 (講談社選書メチエ)
著者 山崎光夫 (著)
心の暗部を描き続けた夏目漱石は、多病持ちだった。次々襲う病と彼はいかに闘ったのか、それは文学にどんな影響を与えたのか。作品、書簡、家族の証言、当時のカルテ等をもとに、病と...
胃弱・癇癪・夏目漱石 持病で読み解く文士の生涯 (講談社選書メチエ)
胃弱・癇癪・夏目漱石 持病で読み解く文士の生涯
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商品説明
心の暗部を描き続けた夏目漱石は、多病持ちだった。次々襲う病と彼はいかに闘ったのか、それは文学にどんな影響を与えたのか。作品、書簡、家族の証言、当時のカルテ等をもとに、病という切り口から夏目漱石の生涯を読み解く。【「TRC MARC」の商品解説】
人間嫌いの厭世病。人の心の深い闇を描いた夏目漱石は、多病持ちだった。疱瘡、眼病、強度の神経衰弱、糖尿病、結核への恐怖、胃潰瘍……。次々襲う病魔と、文豪はいかに闘ったのか。医師との付き合い方、その診療にミスはなかったのか。そして病は、彼の生み出した文学にどんな影響を与えたのかーー。ままならない人生に抗い、嫉妬し、怒り、書き続けた49年。その生涯を、「病」をキーワードに読み解く!
人間嫌いの厭世病。人の心の深い闇を描いた夏目漱石は、多病持ちだった。
疱瘡、眼病、強度の神経衰弱、糖尿病、結核への恐怖、胃潰瘍……。
次々襲う病魔と、文豪はいかに闘ったのか。
医師との付き合い方にミスはなかったのか。
診察の中身は、本当の死因は何だったのか。
そして病は、彼の生み出した文学にどんな影響を与えたのかーー。
ままならない人生に抗い、嫉妬し、怒り、書き続けた49年。
作品、書簡、家族、知人の証言や、当時のカルテを掘り起こし、
その生涯を、「病」という切り口から読み解く!
内容
はじめに ミザンスロピック病
第一章 変人医者が生きかたのお手本
第二章 円覚寺参禅をめぐって
第三章 左利きの文人
第四章 朝日入社前後
第五章 新聞文士
第六章 神経衰弱の実相
第七章 胃が悲鳴をあげている
第八章 森田療法と漱石
第九章 修善寺の大患
第十章 急逝の裏に
むすびに 原稿用紙上の死
本文より)
漱石は頭を掻きむしるようにして、「頭がどうかしている。水をかけてくれ、水をかけてくれ」と唸るようにせきたてた。/見ると、夫は白目を剥いて、尋常ではない。/夫人は、ともかく水をと思い、そばのヤカンから水を口に含んでは口移しに水を与え、そして、漱石の求めに応じて、「貴方、しっかりしなさいよ、しっかりしなさいよ」と言いながら、ヤカンの水を植木鉢に水をやるように、夫の頭に勢いよくかけたのだった。「ああ、いい気持だ。ほんとうにいい気持だ」(「第十章」より)【商品解説】
目次
- はじめに ミザンスロピック病
- 第一章 変人医者が生き方のお手本
- 第二章 円覚寺参禅をめぐって
- 第三章 左利きの文人
- 第四章 朝日入社前後
- 第五章 新聞文士
- 第六章 神経衰弱の実相
- 第七章 胃が悲鳴をあげている
- 第八章 森田療法と漱石
- 第九章 修善寺の大患
著者紹介
山崎光夫
- 略歴
- 〈山崎光夫〉1947年福井市生まれ。早稲田大学教育学部卒業。小説家。森鷗外記念会評議員。「安楽処方箋」で小説現代新人賞、「藪の中の家」で新田次郎文学賞を受賞。
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胃弱・癇癪・夏目漱石
2022/11/30 21:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説家である著者が、多病の人であった夏目漱石の人生と病気、そして当時の治療法や医療記録などを解説する。
文献などから歴史上の人物の病気を推定することがあるが、それよりは記録に当たっている分、信頼がおけそう。あとがきによると医者の協力も受けているそう。
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多病才人の「闇病(やみやみ)小説」
2018/11/17 21:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「持病で読み解く文士の生涯」というサブタイトルのとおり、文豪 夏目漱石の病歴や死に至る経緯を主軸とし、明治という時代の医療の事情や漱石の交遊関係等についても詳しくページをさいて解説しています。