紙の本
なんという哀しみ
2021/08/03 17:25
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投稿者:dsukesan - この投稿者のレビュー一覧を見る
回想の描写と現在進行形の火付けの事件が、交互に進むスリル。回想の主体の秀助の心の哀しみが、切々と謳いあげられる。大事なものを人に奪われるから狂うし、でも、それで他人を傷つけることは、自分が大切にしているものを人から奪うことであって、それでもそんな自分に大切なものを思い出させてくれるのも他人であって。。。。
傷つくことを恐れて、人と上っ面で付き合ってないで、こんな風に人を想うということを、自分も経験してみたい。
久々に心のヒダを揺さぶられた。
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華やかな火消しシーン
2023/06/23 22:33
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かったのは火消しの入札制度。まるで今のドラフト会議のよう。また、合同の新人教育なども、今の時代っぽくて、へえーと思いました。本当にそんなことを江戸時代にしていたのでしょうか?そして、今作ではいろいろな火消しの組が登場し、いつもより火消しシーンも賑やかでした。また、ストーリーは、過去の因縁の解決編と後日譚という感じでした。新之助の見合いの行く末、彦弥の恋路など、これからどうなるのか、そのあたりがむしろ楽しみ!
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謎だらけ
2019/01/05 09:04
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投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
謎が謎を呼び謎のままで終わり、とにかくいろいろな謎が多すぎて、モヤモヤ!しかし次作への序章なのかもしれないという期待する今作でもありました。モヤモヤしたんだけど、二つ名を持つ火消しがわんさか登場して、江戸の火消しのオールスターそろい踏み!次世代の火消しも成長しそうで、まるで北方水滸伝を彷彿させてくれる!今作でモヤモヤした分を次作でスカッとしてほしいですね。
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死んでもなお利用されようとしてるなんて悔し過ぎる。秀助をこれ以上踏みにじらないでほしい。火消し連合、めっちゃ豪華な面々。かっこよすぎる。でも、登場人物が多くなってきすぎて、ぼろ鳶自身にスポットが当たることが少なくなってきてるような…。要人さんの過去、気になりますね。あと新之助のお見合い。裏がありそうで気になります。気をつけてほしい!今回は遖晴太郎にめっちゃ笑わせていただきました。
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江戸の火消したちが結集し、猛り狂う炎に挑む「羽州ぼろ鳶組」シリーズ第7弾。
続編7弾となってもこの物語の勢いは止まらず、この巻も一気に読ませて頂きました。
今回もぼろ鳶組の火消したち一人一人の活躍はもちろん、他の組の火消したちの活躍も楽しめました。
この巻では、物語の発端に関わる重要なエピソードになっており、今までの物語の世界にまた新たな深みが出た感じがしました。
おまけに個性豊かな江戸の火消したちが団結して火と戦う展開に夢中になりました。
ますますこれからの物語が気になってしかたありません。
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番付に載ったり、主要な役を担ってきた人達が勢揃い。まとまって火消しに向かうあたり鳥肌モノでした。黒幕もしっかり出てきたし、源吾も一度は死を覚悟し、そこに現れる新之助。育ってますね。全く終わりじゃない終わり方なので、次のステージに入るのかな…とも思います。深雪がちょっと出しゃばり過ぎに思う私…。賢い人なんでしょうけど。とにかく次も楽しみです。
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自由も目的もなく、日々を過ごしてきた一橋が見つけた目標、そこに立ちはだかる田沼。思い通りに進まないことに逆にゲームの駆け引きのような楽しさを感じてるのかもしれない。一橋にとっては江戸の町が火事で焼け野原になることも、ゲームの一手としか思わないのだろう。
ある意味か可哀そうだとも思うが、そんな遊びに付き合わされる人々はいい迷惑だろう。
新たに一癖も二癖もありそうな鳶が登場し、今後の展開も楽しみ。
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火消の人事異動とか、新人火消しをドラフトみたいに指名したりとか
とっつきやすい話からはいるから面白いんだよねぇ。
そして、オールスター戦まであって、面白いぃ。
新人研修もいろんな組からの指導者が
師としてでてきたりして
面白いし、
トレーニング方法も理に適っていて
なるほどぉという感じ。
今も、昔も火消しは体が資本なんだなぁ。
今の私にめっちゃイメージしやすくて
この、とっつきやすい感じがこのシリーズの面白さでもある。
ベテランも新人も中堅もそれぞれの成長を目指す。
今作も面白かった。
いつも必ず人情がベースにあって
それも気持ちいい。
要人までも巻き込む深雪ににんまりした。
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第七弾
今回久しぶりに読む、意外とこれまでの経緯を覚えている
過去の火付け犯人の手口に酷似した放火が発生
背後の謎を追いながら、色々な事柄が進行
新人火消しの共同での訓練、父のしがらみを解き放つ若者、
天才花火師と放火犯の意思を今後に生かす若者
そして隠密としての火消しを目指す者と盛りだくさん
消火の描写は素晴らしい
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またぞろ秀助を思わせるような火付け事件が続く。
時を同じくして、番付に名のある火付けを素手で襲う輩が出現。
二つの事件を追う。
今回も、それぞれに登場人物がよく書き分けられていて、その裏の人生なども映し出すような素晴らしい物語になっている。すごい!!
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羽州ぼろ鳶組シリーズ第7弾。
二年前、明和の大火の下手人として、小塚原で火刑となった秀助。奴が使った独特な火付けが、二年の時を経た今、再び江戸の町を焼く。果たして、秀助の仕業なのか…。
7作目にして、シリーズ初巻の総まとめのような本作。なるほど、二年前に源吾と秀助の対峙の後にこんな事があったのね…。秀助の狐火事件は、本当に切ない…。
今回も笑いあり、涙ありの盛りだくさんな展開。
個人的には、秀助が最後に人間らしさを取り戻すきっかけを作った人物に出逢えて本当に良かった。その人物には是非とも、立派な火消に育って欲しい。
そして、今回も事件の黒幕は分かっているものの、実行犯の確保には至らなかったので、これからもどんどん物語は続いていく予感ワクワク。次作が楽しみです。
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シリーズ第7弾。
今回は第1弾からの宿題の解決編のような回だった。
第1弾で発生した狐火。
解決したはずの狐火に似た付け火が、またもや江戸の街を恐怖に陥れる。
本当にあの狐火なのか、それとも他の誰かが模倣したものなのか。
ぼろ鳶組を中心に、江戸の火消集団が結束して謎の付け火に挑む物語。
火とはつくづく不思議だ。
一瞬にして家屋を燃やし人の命さえ奪うこともある火事もあれば、見る者全てを感動させる花火もある。
元は同じ火であるはずなのに、使い方でこんなにも異なるなんて。
人の気持ちを簡単に惑わす炎。
そんな炎が憎らしい。
今回も終章が切なくて泣ける。
秀助の意思を継いだ藍助が、将来立派な火消になることを私も信じてる。
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〈羽州ぼろ鳶組〉シリーズ第七作。
第一作「火喰鳥」に登場した天才花火師にして明和の大火を引き起こした下手人・秀助と同じ手口での火付け事件が連続する。秀助は火刑に処せられ死んだはずだが、実は当日秀助の頭には覆面が被せらていた。まさか秀助は生きていて、再び犯行を始めたのか? それとも秀助を操っていたあの黒幕が別人を秀助に仕立て、江戸を再び混乱に陥れようとしているのか。
折しも火消番付に載った火消したちが何者かに喧嘩を売られ襲われる事件も続く。二つの事件は繋がりがあるのか?
冒頭ページの登場人物の数にビックリ。
しかしそれもその筈、各火消し組の頭や副頭クラスが合同で臨時のチームを組んで火消しに当たったり、複数箇所で同時に起こる火事に各火消し組総出で対処したりと読者サービス満点の盛り上がり。
これだけ火消しが出てくると混乱しかかるのだが、医師の心得がある燐丞や江戸一番の纏師・漣次に喧嘩の強い秋仁などキャラの書き分けもしっかり出来ている。
何と言ってもこれだけの火消しスターたちがどのように火消しをするのか、ワクワクする。
肝心の連続火付け事件だが、「火喰鳥」で秀助と源吾が対峙したその後の物語が挿入されながら展開する。
その物語を知れば今回の事件が秀助によるものなのかどうかは分かっていく。
「火喰鳥」では救いようのない物語に思えたが、この回想により、ほんの少しではあるが光明が見えた気がする。そしてその光を別の形で継ぐ者がいてくれたことが何より嬉しい。
前作「夢胡蝶」で源吾が激しく反発した日名塚要人だが、今作では少し人間らしさが見えた。それを引き出した源吾の妻・深雪はさすが。そして彼女の付き合いはますます広がり、源吾が突っ込むのを躊躇するほど。そのうち将軍にまで行き着くかも知れない。
春の人事異動や、『鳶市』と呼ばれる新人・中堅火消しのドラフト会議みたいなくじ引き、新人火消したちの合同訓練など、火消しの面白い仕組みもまた一つ知ることが出来た。
そしてあまりに激しい火事は、火薬を投げ込んで消すという、油田火事の消火みたいなやり方も興味深かった。
事件の方は消化不良な部分がある。まだまだあの黒幕との闘いは続くということだろう。それでもこんなに気持ちの良い、スーパー火消し達がいる限り江戸の町は大丈夫。
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10月-11。4.0点。
新人鳶のリクルート会が行われるが、火付けが。
あの花火師の手口に似ていて。。。
またも一気読み。あの花火師の本当の狙いが分かったとき、涙腺崩壊。面白かった。
今回の新人鳶、今後も活躍して欲しい。
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秀助に泣き、藍助にほっとする。要人に引っ掛かり、慶司が気にかかる。
そして皆少しずつ育っていく。
火を消してください、でも どうかご無事で