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商品説明
石牟礼道子の遺した預言とは何か。そして彼女はどこへ帰っていったのか。2018年2月10日に死去した石牟礼道子と共に歩み闘った著者が、石牟礼道子像とその作品に込められた深い含意を伝える。【「TRC MARC」の商品解説】
石牟礼道子の遺した預言とは何か。
そして彼女はどこへ帰って行ったのか。
2018年2月10日、石牟礼道子氏が死去した。本書の著者渡辺京二氏は、故人の最もよき理解者として常に互いに支え合ってきた。本書には、死去直前までの故人の闘病の姿と絶えることのなかった執筆(表現)への意欲を「石牟礼道子闘病記」として収録している。感情をおさえた淡々とした筆致が胸を打つ。また最後の作品のひとつ新作能「沖宮」の謎について言及した論考は深く鋭い。他に「春の城」評釈、「椿の海の記」讃、「十六夜橋」評釈、脱線とグズリ泣き、など各作品に込められた深い含意を伝える貴重な一冊。【商品解説】
目次
- 【目次から】
- 脱線とグズリ泣き
- 石牟礼文学の多様性
- 『椿の海の記』讃
- 『十六夜橋』評釈
- 『春の城』評釈
- 『沖宮』の謎
- 書評『不知火おとめ』
- 書評『「苦海浄土」論』
- 書評『潮の日録』
収録作品一覧
脱線とグズり泣き | 13−20 | |
---|---|---|
石牟礼文学の多面性 | 21−49 | |
『椿の海の記』讃 | 50−60 |
著者紹介
渡辺 京二
- 略歴
- 〈渡辺京二〉1930年京都市生まれ。日本近代史家。「北一輝」で毎日出版文化賞、「逝きし世の面影」で和辻哲郎文化賞、「黒船前夜」で大佛次郎賞受賞。
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近代の落とし物を探しに
2018/12/10 20:07
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:浦辺 登 - この投稿者のレビュー一覧を見る
石牟礼道子という、天界から地上に降りた天女の回想録。
初めて、石牟礼道子の作品を読んだのは『苦海浄土』だった。
なぜ、この一書を手にしたのかは、不明。
しかし、この作品が、あまりに地上の現実の物語であったため、フィクションとして絶賛された。
ところが、ノンフィクションだという。
中央(ここでいうのは東京)の編集者も、転がされた。
以来、石牟礼道子という名前は、鮮烈に、脳裏に刻まれた。
そして、渡辺京二という現世における最高の思想家が、石牟礼道子の側にいたことを知る。誰もが、渡辺京二が石牟礼道子作品のゴーストライターだったのではと疑っても致し方ない。
しかし、実際は、そうではない。
読了後、語彙力の欠如を、痛いほど示された。
まだ、まだ、まだ、というより、言葉を操る者は天性の感覚が無ければならないと悟った。
某新聞社のM記者が、これほど、石牟礼道子の近くにいたことを、初めて知る。
時折、会合で会うが、そんな事々を微塵も感じさせない。
次回、会う時を楽しみにしたい。
石牟礼道子ワールドを垣間見たい。