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紙の本
情熱でたどるスペイン史 (岩波ジュニア新書)
著者 池上俊一 (著)
ピレネー山脈で他のヨーロッパ諸国とさえぎられたスペインは、イスラームとキリスト教が影響しあうことで、特異な文化が育まれてきた。スペインとスペイン人の歴史を、「情熱」をキー...
情熱でたどるスペイン史 (岩波ジュニア新書)
情熱でたどるスペイン史
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商品説明
ピレネー山脈で他のヨーロッパ諸国とさえぎられたスペインは、イスラームとキリスト教が影響しあうことで、特異な文化が育まれてきた。スペインとスペイン人の歴史を、「情熱」をキーワードにたどる。【「TRC MARC」の商品解説】
フラメンコや闘牛に表出する情熱的な国民性、異文化が融合する傑出した建築、パプリカやトマトで彩られた真っ赤な食べ物――。他のヨーロッパ諸国とはピレネー山脈にさえぎられ、長い年月をイスラームとキリスト教が影響しあい、特異な文化が育まれたスペイン。衝突と融和の歴史を、情熱的な国民性からひもときます。(カラー口絵8頁)【商品解説】
イスラームとキリスト教が影響しあった、ヨーロッパの「異郷」。衝突と融和の歴史とは?(カラー口絵8頁)【本の内容】
目次
- はじめに
- 第1章 ローマ属州から西ゴート支配へ−先史時代〜中世初期
- アフリカの一部としてのスペイン/中央台地(メセタ)と乾燥した貧しい大地/イベリア人とケルト人/ローマの一属州として/都市の復興と鉱山開発/言語・宗教の統一/猛烈な気性/西ゴート時代とその遺産/大知識人セビーリャのイシドルス
- 第2章 国土回復運動の時代−八世紀〜一五世紀
- イスラーム時代のスペイン/後ウマイヤ朝時代の文化/レコンキスタ(国土回復運動)の進展/封建制度の浸透度/タイファ(群小諸王国)の乱立/ムラービト朝からムワッヒド朝へ/トレドでの文化交流/巡礼地サンティアゴ・デ・コンポステーラ/スペイン・ロマネスク/中核としてのカスティーリャ/地中海に雄飛するアラゴン連合王国/コルテス(議会)の役割/叙事詩『わがシッドの歌』/宗教騎士団設立/異文化交流の果実/アルハンブラ宮殿造営/賢王アルフォンソ一〇世/破格の知識人ラモン・リュイ/質素な貴族と郷士然たる職人/情熱としての名誉/カトリック両王によるグラナダ解放とレコンキスタの完成/異端審問制の開始とユダヤ人追放
- 第3章 スペイン黄金世紀−一六・一七世紀前後
- 見知らぬ土地への冒険の魅力/エンコミエンダ制/ラス・カサスの告発/太陽の沈まぬ国の形成/複合君主制の統治体制/経済の消長/イエズス会と海外布教活動/カトリックでのスペイン統一/「血の純潔」規約/鍋釜に神を見る神秘家/十字架のヨハネの場合/ロマンセーロとピカレスク小説/国民文学としての『ドン・キホーテ』/古典演劇の開花/奇知主義と文飾主義/コンベルソの文化創造力/スペイン・バロックの装飾性/パーソ像と幻視絵画/民衆宗教の展開/「画家のなかの画家」ベラスケス/完璧な赤色を求めて/赤い食べ物/一七世紀の政治と経済
- 第4章 ブルボン朝の時代−一八世紀前後
- スペイン継承戦争から対フランス宣戦へ/経済復興と貧しい農民/カトリック的啓蒙/闘牛の貴族的起源・民衆的起源/三場面の展開と規則・様式の確立/情熱の愛とドン・フアン伝説/愛される画家ゴヤ/民衆文化の勝利
- 第5章 社会分裂と領袖政治−一九世紀前後
著者紹介
池上俊一
- 略歴
- 〈池上俊一〉1956年愛知県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は西洋中世・ルネサンス史。著書に「パスタでたどるイタリア史」「お菓子でたどるフランス史」「ロマネスク世界論」など。
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紙の本
長い年月をイスラームとキリスト教が影響しあい、ヨーロッパの「異郷」ともいえる特異な文化が育まれた国、スペイン。くり返す衝突と融和の歴史
2019/02/01 13:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
スペインはおもしろい。地理的にも歴史的にも文化的にもユニークで魅力が抜きん出てる。いままでのいろんな知識が結びついて自分の中のスペイン像に色がついたように感じる。岩波ジュニア新書の「〈たどる〉ヨーロッパ史シリーズ」最新刊。シリーズ既刊、『パスタでたどるイタリア史』、『お菓子でたどるフランス史』他があります。
紙の本
わかりやすい
2023/06/11 13:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
スペインの歴史が、わかりやすく解説されていて、よかったです。情熱という言葉がキーワードになっているのが、興味深かったです。
紙の本
キーワードを情熱として
2023/01/21 10:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
スペインの歴史と国民性を「情熱」をキーワードにして解説。子ども向けといっても、日本から遠いスペイン、充分に勉強になりました。
紙の本
スペイン史のコンパクトな参考書
2019/12/01 09:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
複雑なスペインの歴史がコンパクトにまとめられた一冊。巻頭に豊富な口絵が収録されている。スペイン文学を読む時、当時の時代背景や社会制度を知らないと理解が及ばないことがままあるので、スペイン史の参考書として手元に置きたい。
時代毎に項目や章が分かれているので読みやすい。特にスペイン黄金時代の明暗が描かれた部分は面白い。一方、第二次世界大戦から現在にかけての解説がやや急ぎ気味なのが残念だった。現代スペインに大きな影を落としたスペイン内戦については、もう少し詳述がほしい。
スペイン史に興味を持つ人にとって、良い手引きになる本書。世界史の副教材としてもいいと思う。
紙の本
ついにヮスペインにまで手を広げ・・・
2023/03/17 17:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
情熱という切り口のスペイン史って
どんなものだろうか。書名を見てまず、
そう訝ってしまいました。
謂わば「勤勉でたどる日本史」といった書名に
感じるのと似たりよったりの違和感を感じた
わけです。
情熱という主題ヮ、大方の日本人にとってヮ
かの国の印象と結びつきやすく、
その意味で一見分かりやすいようですが、
スペインという国の領域内の民族と文化との
多様性を考慮すると、実のところ普遍性に乏しく、
そもそも無理筋だったように思います。
スペインについてヮ、
この種の誤解が少なくないように思います。
日本社会でヮ、スペイン文化の代名詞であるかの
ように扱われがちなフラメンコや闘牛も、
優れてアンダルシア的な文化でしょう。
なお、リュイヮ、カタルーニャ人ですし、
イエズス会創始者のロヨラヮ、バスク地方出身で、
歴史の教科書に出てくるザビエルヮ、ナバラ生まれ。
地元の人ヮ、彼らが所謂スペイン人だとヮ思って
いないはずです。