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紙の本
書物の破壊の世界史 シュメールの粘土板からデジタル時代まで
著者 フェルナンド・バエス (著),八重樫 克彦 (訳),八重樫 由貴子 (訳)
シュメールの昔から、アレクサンドリア図書館の栄枯盛衰、ナチスによるビブリオコースト、イラク戦争下の略奪行為、電子テロまで。膨大な量の文献や実地調査をもとに、世界各地の書物...
書物の破壊の世界史 シュメールの粘土板からデジタル時代まで
書物の破壊の世界史――シュメールの粘土板からデジタル時代まで
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商品説明
シュメールの昔から、アレクサンドリア図書館の栄枯盛衰、ナチスによるビブリオコースト、イラク戦争下の略奪行為、電子テロまで。膨大な量の文献や実地調査をもとに、世界各地の書物の破壊の歴史をたどる。【「TRC MARC」の商品解説】
「もはやわれわれの記憶は存在しない。
文字や法律の揺りかご、文明発祥の地は焼失した。
残っているのは灰だけだ」
(2003年、バグダード大学教員のことば)
「55世紀もの昔から書物は破壊されつづけているが、その原因のほとんどは知られていない。
本や図書館に関する専門書は数あれど、それらの破壊の歴史を綴った書物は存在しない。何とも不可解な欠如ではないか?」
シュメールの昔から、アレクサンドリア図書館の栄枯盛衰、ナチスによる“ビブリオコースト”、イラク戦争下の略奪行為、電子テロまで。
どの時代にも例外なく書物は破壊され、人類は貴重な遺産、継承されるべき叡智を失ってきた。
ことは戦争や迫害、検閲だけでなく、数多の天災・人災、書写材の劣化、害虫による被害、人間の無関心さにおよぶ。
幼少期に地元図書館を洪水によって失った著者が、やがて膨大量の文献や実地調査により、世界各地の書物の破壊の歴史をたどった一冊。
ウンベルト・エーコ、ノーム・チョムスキー絶賛!【商品解説】
目次
- 《目次》
- 【第1部 旧世界】
- 第1章 古代オリエント
- 第2章 古代エジプト
- 第3章 古代ギリシャ
- 第4章 アレクサンドリア図書館の栄枯盛衰
- 第5章 古代ギリシャ時代に破壊されたその他の図書館
- 第6章 古代イスラエル
- 第7章 中国
- 第8章 古代ローマ
著者紹介
フェルナンド・バエス
- 略歴
- 〈フェルナンド・バエス〉ベネズエラ出身の図書館学者・作家・反検閲活動家。元ベネズエラ国立図書館館長。ユネスコの使節団の一員としてイラクにおける図書館や博物館、美術館の被害状況を調査。
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なぜ書物は破壊されるのか
2019/07/19 16:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
古今東西あるわあるわ。要因は戦争、迫害、天災、人災、紙の劣化、さらには人間の無関心。最終章「デジタル時代の書物の破壊」ではネットの検閲問題にも言及。事実が消され続けている現状に戦慄(せんりつ)を覚える。スターリンとヒトラーの時、エスペラントが禁止になった。エスペラントの本や著者も失われた。ナチといえばふつう焚書だが,敵を破壊するためにこそ研究し尽くすというのが凄い。
紙の本
書物
2019/09/17 19:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
書物を破壊する歴史上の人物にろくなもんはいないかな。歴史上で見たら一番罪深い行為のような気がしました。
紙の本
「レニングラード」はドイツ軍が占領していたのか?
2019/06/21 18:26
2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「書物の破壊の世界史」という書名と内容で感じられるのは人間によって色々な理由で書物が失われるという印象だが、実際は本文にもある衣魚や幼虫、菌類などによって食べられるのも大きな一因だ。
ティンダル訳新約聖書について「聖書の通俗化」という訳語はないだろう。ここは「俗語化」でないと。ヒメーネス枢機卿(この本ではシスネロスと表記されている)の「多言語対訳聖書」を「ギリシャ語・ヘブライ語・アラム語からラテン語に翻訳された」とあるが、そういう箇所はあるけれど実際は書名通りで「旧約聖書」はラテン語を中心にしてヘブライ語とギリシャ語の本文を両側に付してトーラーはアラム語も付いている。新約聖書はギリシャ語とラテン語の対訳。おまけに「ラテン語聖書の改訂は」は「一五四六年のトリエント公会議でカトリック教会の公式聖書とされたウルガータ聖書以来のことだ」とあるがヒメーネス枢機卿はトリエント公会議が始まるはるか以前に故人なのは本文に書かれているだろうし、彼にそんな発想はない。トリエント公会議でウルガタのカトリック教会での「公式聖書」が定められるきっかけはエラスムスが彼が訳したラテン語訳を付したギリシャ語新約聖書から始まる主にプロテスタントによる聖書の「俗語訳」と宗教改革だ。
通称「コンプルトゥム多言語対訳聖書」については、おそらくこの本の中で一番ひどい間違いだが、著者によるとドイツ軍は「レニングラード」へ「一九四一年九月二三日」に入城して「ドイツ兵はそれらすべての施設で略奪を行ない、不適切と見做した本は燃やした」と書くが、「レニングラード封鎖」という事実を知らないらしい。「収容所群島」に言及しているから、そこからソルジェニーツィンの擁護者のリージヤ・チュコーフスカヤの作品が封鎖下の「レニングラード」で生き残ったことを書けばいいのに。「ノヴゴロドでも記念像」を「破壊された」というのは、おそらロシア建国千年記念碑の事だろうが、今でも存在している。それなら実際にドイツ軍に略奪されて行方不明になった琥珀の間の方がいいだろう。南京で「四週間で三十万人の中国人が殺害される大惨事に発展した」というのは中国側の発表の受け売りだろうけれど、これが霞んでしまう。
一番問題なのは国民戦線軍の集会でウナムーノが語った発言はミリャン・アストライ将軍が隻眼隻手なのをあげつらって国民戦線を批判したのを隠して、ただ単に国民戦線側を批判しているかのように語っている事にされている箇所。この本は確か、「書物の破壊の歴史」という邦題のはずで、ベネズエラ人の著者がスペイン語で原著を書いているのだから、ウナムーノの発言は読めるはずだ。