モネ作品集

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モネの印象派展の出品作品や、1908年の睡蓮の展示作品が整理されてるのは素晴らしい
修復家の森さんの話など得るものがあった

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絵画について全然知らないので、これから勉強したくて手に取った。
モネの絵の特徴として紹介されているように、日常に近い風景を、光と影と水面の反射を取り入れて描かれたものが多い。それら変わりゆく風景の一瞬を切り取った一つ一つの作品の美しさにじっくり見入ってしまった。後期の連作では、光加減と色合いがより繊細に使い分けられており、見比べるのも面白い。
モネの生涯やその時々で描かれた絵の特徴、解説などがわかりやすくまとめられていてとても興味深かった。

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「私は鳥が歌うように描きたい」
と語ったモネ。
陽光、天候によって風景が見せる変化、移ろいをカンヴァスに表現した、
私が最も尊敬する印象派画家、モネの作品集。
こんな本が図書館にあったとは！
ページ数も、作品数も充実しており、モネの半生、画家仲間達との関係性も結構しっかり書かれており、
ページをめくる旅に幸せな気持ちになれる一冊でした。
サイズも大きく、絵も見やすいです。

下記、読書メモ。

・師匠ブーダン
ル・アーブルで過ごす17歳の頃、モネは風刺画を港近くの額縁屋で販売していた。
そこで同じ店で作品を展示していた海景画家ブーダンと知り合い、2人は屋外制作へと出かける。
ブーダンはモネの重要な師の1人。モネは後年、自分が画家になったのはブーダンのおかげであると語っている。

・画才と商才を併せ持つモネ
モネは批評家と画商が連携して価格を釣り上げるという「画廊＝批評家」システムを使いこなし、商才も兼ね備えていたと言われる。

・バニラスカイ
トムクルーズの映画。モネの描いた絵が重要なキーになっているようだ。
今度見てみよう。

・印象派展
印象派展でモネが出品した作品のサムネイルが全て（油絵作品のみ）載っている。
毎回、今回はどんな傾向で出すか、どういうアピール方法にするか、というモネの選定理由も描かれていて面白い。
ただ、4回目はドガを始めグループ内に亀裂が生じ、作品の選定は友人のカイユボットに一任したそう。
（カイユボットは画家としては無名で終わってしまったが、エピソードを知れば知るほど、友人思い。私の好きな人物）
5、6回目は不参加。7回目は最後の参加となった。（このときはルノワール、ピサロ、シスレー、モリゾ、カイユボットなど少数精鋭で参加。展覧会も好評で、モネも高く評価されたという）

・モネとルノワール
仲良しの彼らは同時に同じ場所で描いたモチーフがいくつかある。「ラ・グルヌイエール」「花と果物」「アルジャントトゥイユ」などが一例。
（アルジャントトゥイユのモネの家にはルノワール用のベッドもあったようだ。ホントに仲良しだったのね）
「今日はあの場所で描こうよ」
「見て、この光の表現！」
とか2人で話しながら描いたのだろうか？
想像すると、楽しい。

・モネとバジール
モネを経済的に支えた友人の1人。
画学校時代、ルノワールと同時期に出会った。
伯母や父に無心しにサンタドレスに行った時、妻子を預けたほど。
モネからのバジール宛の手紙が多く残されていて、こちらの本でもその一部の文章が掲載されている。
モネは、借金をしていたバジールからは贅沢をよく嗜められていたそうだ。

・静物画
モネは静物画のイメージがない。
初期を例外として、純粋な静物画を描いたのは生涯を通して戸外で制作できない時であった、と記述がある。
でもこちらの本には彼の描いた果物や花の静物画がたっぷり掲載されていて、私は好きだな、と思った。
（モネの静物画。やっぱり優しさが溢れているように���じて、セザンヌの静物よりも好きです）

・ゴッホ
ひまわりといえばゴッホのイメージが圧倒的に強いが、モネもひまわりをテーマに描いている。
ゴッホは「ゴーガンが僕に『モネが描いた、大きな日本の花瓶に生けられたひまわりを見たことがあり、美しかった。だが僕は君の方が良いと思う』と言った。僕はそう思わないが」と語ったという。
ゴッホとモネ。私の好きな2人の画家の繋がりを知って嬉しくなった。

・積み藁
私の好きなモネの連作の一つ。
大胆な構図の積み藁を見て、カンディンスキーは強い衝撃を受けて抽象絵画への歩みのきっかけとなったという。
画家同士が刺激しあって繋がっていくエピソードを知るのは面白い。

・モネの美術品コレクション
画家仲間から贈られたり、直接購入したり、ときには裕福なカイユボットやベルトモリゾからは譲ってもらったりしていたようだ。
コレクションの中で多かったのはルノワールとセザンヌ。
同い年の盟友であるロダンとも、互いの作品を交換しあったという。

・睡蓮
1909年に開催された「睡蓮　水の風景連作」と題されたモネの個展の出品作が全て掲載されている。
小さいサムネイルだけど、並ぶと圧巻。
そして後半のページは晩年まで取り組んだ睡蓮の連作がメイン。
（一枚、ジャクソンポロックの描いたような抽象画の睡蓮が掲載されており、驚いた）
モネはオランジュリーのプロジェクト関連作品を手放そうとしなかったが、松方幸次郎だけは例外。松方がモネから直接購入した睡蓮は、国立西洋美術館で見られる。

こちらが発行されたのは2018年。
割と最近の本だ。
改めてモネの作品集を作ろうと考えた編集者と、この本を置いてくれた我が街の図書館の方に拍手したい

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コロナ前のサンラザール駅近くのホテルに7連泊し、ジベルニーやモンサンミッシェル、オペラ座等を巡った。
モネの描いたサンラザール駅、モネの住んだジベルニーを思い出させてくれ画集。モネの生涯も分かりやすく解説されているモネガイドとしても優れている。

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ゴッホ作品集と同様、フルカラーでかつ、ポイントごとの解説、コラム要素、掲載の順序等編集がとてもわかりやすい。
実はゴッホ作品より見た作品数が少ないかもしれないなと開いていて思う。連作シリーズは結構かいつまんでみているものだが、把握しきれていないものも多い。あと一月で終わってしまうがモネ宣伝作品のウスター美術館展も今やっているので、そちらに行く前に読んでおくのも良さそう。

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モネの連作をある程度まとめて見れるのはうれしい。

初期の作品から睡蓮まで、おさえるところはおさえてくれている作品集だと思う。

解説もある程度しっかりとあって、初心者にも優しいと思った。

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大好きなモネの画集。一冊持つならこれ！といった素晴らしい作品集。
買ってよかった。何度も眺めることになると思います。
表紙からしてときめく…