ここがすごい！東京メトロ 実感できる驚きポイント （交通新聞社新書）

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投稿者：ドン・キホーテ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

交通新聞社の新書である。本書は東京メトロの最近の状況をまとめたものである。東京メトロについては、新線の展開は終了している。これ以上新しい路線を伸長しても、人口減となる今後を考えると、特殊法人から民営化したこともあり、経営的にも成り立たないとみているからである。

　本書は先ず最近の話題を紹介し、それ以降で線別の章を立てて各線の沿革等を説明している。車両としてみれば千代田線、有楽町線、半蔵門線と設計はほぼ同じであるが、時代が少しずつ異なるので、相違はある。それ以前の銀座線、丸ノ内線という第3軌条の路線で大きく分類できるわけである。

　赤坂見附という場所は、東京の都心中の都心で、東京メトロの地下鉄で成り立っている街と言っても過言ではなかった。現在、銀座線、丸ノ内線、有楽町線、半蔵門線そして南北線が入り乱れて入り込んでいる。当初は丸ノ内線と銀座線が交差するというので注目されていた。

　それに合わせて地下のコンコースなどが造られていた。しかし、上記の通り東京メトロの路線が５路線も交差し、さらに交差点を囲むエリアに再開発で超高層ビルが立ち並ぶようになってきた。すると以前の数倍の人口が増加するわけで、朝晩のラッシュ時ともなると赤坂見附、永田町駅は大混雑である。これだけ街が成長してきたわけである。昔は料亭が立ち並び、そこで密談が交わされる街であった。

　赤坂見附を例にとったが、東京の街が東京メトロによって大変貌を遂げつつあるということである。本書の特徴の一つは東京の街の歴史的発展を記述している点である。

　東京メトロの以前はなかった特徴は、郊外を走る他社の鉄道との直通運転である。その掉尾を飾ったのが日比谷線であろう。そして東西線であろう。東西線は当初から千葉県までそのエリアとする地下鉄であった。日比谷線は直通運転で神奈川県まで足を延ばしていた。ここ数年は副都心線が登場し、既存の地下鉄路線を複雑に交差し、埼玉県もそのエリアとし、都心とその隣接区間でごく一部の乗客の便を利するだけではなく、東京、千葉、埼玉、神奈川を股にかけて走破しているのである。

　本書ではこの発展ぶりを紹介する東京の地下鉄（都営地下鉄を除く）の発展を詳述したものである。記述内容も正確でこれ一冊でほぼ全概要をコンパクトに説明した新書である。

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投稿者：なつめ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

東京メトロの魅力が、いろいろな角度から紹介されていて、よかったです。写真やイラストが豊富で、楽しめました。