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内戦の地に生きる フォトグラファーが見た「いのち」 (岩波ジュニア新書)
著者 橋本 昇 (著)
苦悩、悲しみ、怒り、祈り、そして、愛や憎しみ。フィルムの中で、人々は“生きることの意味”を問いかけていた−。国内の被災地や海外の内戦、難民を取材してきたフォトグラファーが...
内戦の地に生きる フォトグラファーが見た「いのち」 (岩波ジュニア新書)
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商品説明
苦悩、悲しみ、怒り、祈り、そして、愛や憎しみ。フィルムの中で、人々は“生きることの意味”を問いかけていた−。国内の被災地や海外の内戦、難民を取材してきたフォトグラファーが、多くの写真とともに見てきたままを綴る。【「TRC MARC」の商品解説】
母親の胸に顔を埋め無心に唇を吸い続ける痩せこけた赤ん坊、スナイパーの銃撃におびえながらも熱い抱擁をして愛を確かめ合う若い恋人たち、自爆攻撃をした「英雄」の息子の遺影を複雑な表情で抱える父親。貧困、飢餓、民族対立のなかで「死」と隣り合わせに暮らす人々の「生」を長年にわたって撮り続けた写真家が生きる意味を問いかける。【商品解説】
苦悩、悲しみ、怒り、そして愛…。戦場の「生」を撮り続けた写真家が生きる意味を問う。【本の内容】
目次
- はじめに−パリから送られてきたフィルム
- ソマリア 1992年
- ボスニア・ヘルツェゴビナ 1994年
- 南アフリカ 1994年
- ルワンダ 1994年
- シエラレオネ、リベリア 1996年
- アフガニスタン 2001年
- パレスチナ 2002年
- 南スーダン 2003年
- カンボジア 2006年
著者紹介
橋本 昇
- 略歴
- 〈橋本昇〉30年にわたり、フランスの写真通信社Sygmaの契約フォトグラファーとして、国内の被災地や海外の内戦、難民を取材。『ライフ』誌、『タイム』誌等で写真を発表。
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紙の本
絞り出されてきた言葉は、確かに詩というにふさわしい。
2019/08/30 17:31
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
20世紀の最後の数年から21世紀の初めにかけ、著者が実際に訪れて撮った内戦の地の写真とその時の思い出をつづった文章。記憶回路を通り抜けてきた言葉は「いっときの激情」を振り落として静かである。静かである分、しっかりと深くしみこんできた。目を背けてはいけない歴史の一面を教えてくれるとても良い一冊になっていると思う。
10余りの訪問地での事件は、若い読者にとっては生まれる前のことかもしれない。ニュースで知っている私でも記憶はあいまいになっている。しかし著者は「背景」も要領よく教えてくれる。今はどうなっているのか、これからどうなるのか。辛くても見つめなければならない世界が目の前に広がる。
無理やり抑え込まれて落ち着くのではなく、長く続く平穏に向かっているところはあるのだろうか。あるのならなにがそれを実現させたのか。私たちは成功例からも失敗例からもきちんと学んでいるのだろうか。
昨今の様々に揺らぐ国際情勢がどうしても頭をよぎる。「正義という有無を言わせぬ言葉が、簡単に人の命を奪っていく。」P144という本書の言葉が突き刺さってきた。「”神”が絡むと土地争いは”聖戦”となる。 P172」 という言葉もあった。
著者はジュニア新書の読者対象である若い人へ「人間の一生もまた一遍の詩だとしたら、あなたはどんな詩を書きますか?」と書いている。
本書で絞り出された短い言葉も、確かに詩というにふさわしい。苦い詩だけれども。