王国のΩ （角川ルビー文庫）

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投稿者：なつゆき　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

オメガが迫害されるパターンが多いバースものの中では珍しくオメガが貴重で大事にされる世界観は新鮮。
受けがオメガだと分かり王宮に迎え入れられ、王子を含む三人のアルファから番を選ぶことになる。もちろん受けは恋しい王子を選ぶつもりで幸せだった。
しかし王子を慕う女性にオメガの受けが王子を選ぶと王子の子どもの頃からの夢を壊してしまうと指摘され…。

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投稿者：やまだち　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

天野先生によるルビー文庫オメガバース第３弾です。前２作とは設定が異なるので未読でも大丈夫です。

ネタバレがあります。

王国の第二王子で20歳のα攻め、王宮で働く庭師の18歳Ω受け、受け視点。

幼い頃、庭で偶然出会った攻めと受け。当時の受けは攻めが王子であるとは知らず、子供心に慕っていました。その後、立場の違いが明らかになりそれを自覚して成長しても、二人の仲は変わることはありませんでした。会えば親しい友人のように接してくれる攻めの優しさに触れ、受けは恋心を抱きます。でもそれは告げることのない思いでしたが・・・

Ωが絶滅しつつある世界で、受けはΩであることが判明します。そしてΩは王族に嫁ぐ決まりがあること、誰に嫁ぐかはΩ側が指名することなど、作中のΩの待遇が独特で物語を面白くしていました。

だったら片思いをしていた攻めを指名したらハッピーエンドじゃん！と、頭の中で教会の鐘を勝手に鳴らしていたら・・・攻めが戸惑っている、だと？え、君も受けのことが好きだよね？と困惑しながら読み進めると、攻めの事情が明らかに（涙）。

でもラストはちゃんとハッピーエンドなので、ご安心ください。兄王子の件はちょっと都合のいい印象もありますが、番になった攻めと受けにもう迷いはなく絆も深まったので結果オーライでしょう。