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商品説明
あの頃、イラストレーションという言葉には魔法がかかっていた−。小6から『ガロ』編集長時代まで、南伸坊が1960〜1980年に目撃した日本のイラストレーション史を綴った、自伝エッセイ。『あき地』連載に加筆修正。【「TRC MARC」の商品解説】
あの頃、“イラストレーション"という言葉には、魔法がかかっていた。
和田誠、赤瀬川原平、木村恒久、横尾忠則、水木しげる、つげ義春、長新太、湯村輝彦、安西水丸……
学生時代から「ガロ」編集長時代までを駆け抜ける、自伝エッセイ。
モノクロ&カラーイラストを100枚以上収録。
〈もう少し経つと「イラストレーション」と日本語で言う人は、テレビのことを「テレビジョン」と言う人みたいになってしまうだろうが、1960〜80年くらいまで、イラストレーションというコトバは輝いていた。輝かせていたのは、雑誌『話の特集』に寄稿した、つまりアートディレクター和田誠に声をかけられたデザイナーや絵本作家、漫画家の人々だった。しかし当時イラストレーターという職業はまだなかったのだ。〉(本書より)【商品解説】
著者紹介
南伸坊
- 略歴
- 〈南伸坊〉1947年東京生まれ。東京都立工芸高等学校デザイン科卒業。イラストレーター、装丁デザイナー、エッセイスト。雑誌『ガロ』編集長を経て、フリー。著書に「くろちゃんとツマと私」など。
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紙の本
自伝という体裁を借りた日本のイラストレーション史
2020/06/06 15:56
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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
南伸坊と言えば、1980年代にイラストライターと名乗ってあちこちの雑誌や書籍などで文章とイラストを手がけていた頃によく読んだものだった。その前にどのような履歴の人かも知らず、その後顔面模写というか冗談のような冗談でないようなことまで始めたりするようになってからは何だか見かけなくなったようにも思っていた。
その南伸坊氏の自伝エッセイを見かけたら、なんだか懐かしくなって手にとってしまった。しかも、タイトルが『私のイラストレーション史』となっていて、イラストレーションについて語っているらしいのも気になるところだった。
まず何と言っても自伝なので、著者の子どもの頃の話から始まる。でも、著者は子どもの頃から「デザイナー」になりたかったと言い、今で言うイラストレーターに興味・あこがれをもっていたということらしく、とても普通の自伝ではない。そうした興味の対象であったということも含めて、やはりこの本は「イラストレーション史」と言っていいのかもしれない。
そして、「デザイナー」にあこがれていた少年が好きだった絵やマンガ、ポスター等々の話は、その時代のイラストやデザインの歴史の一端でもあり、どれも面白いものだった。
そして、そして、ついにイラストレーションに出逢ってからは、今では亡くなられた方も含めて日本のイラストレーション・グラフィックデザインを語る上で欠かすことのできない人たちの作品や、著者が知り得た人となりが縦横無尽に語られて、これはもう十分に日本のイラストレーション史と言っていい内容だった。しかも、そこに著者が模写したそれぞれの作品が載せられているのだから、それらを眺めているだけでも十分楽しめた。
先日、和田誠が亡くなった時のテレビでの追悼番組に著者が出演されていた。和田誠のファンであったといった紹介がされていたが、正直どこでどう和田誠と南伸坊が繋がっていくのかその時にはわからなかった。だが、本書を読んで著者がいかに和田誠に影響を受け、あこがれ、教えを請うような関係だったのだと知ることもできたのもなんだか良かった。
それにしても、南伸坊氏も「自伝」を手がけるような年齢になったんだなあ。
まあ、自分の年齢を考えれば、それも当然のことと言えばそうなんだけれど