Dの殺人事件、まことに恐ろしきは
著者 著者:歌野 晶午
歌野晶午×江戸川乱歩――貴方を「非日常の興奮」に導く、超ミステリが誕生!カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。その...
Dの殺人事件、まことに恐ろしきは
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商品説明
歌野晶午×江戸川乱歩――貴方を「非日常の興奮」に導く、超ミステリが誕生!
カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向いの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていた――(表題作)。
長崎港を訪れた「私」は、ビデオ通話で恋人に風景を見せながら旅する奇妙な男と出会う。男に誘われた路面電車での観光の車中、「私」はその恋人が、人気アイドルのヴィーナスだと明かされる。だが、2人の馴れ初めを語る男の話には、明らかにおかしな点があり……(「スマホと旅する男」)。
「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」……本格ミステリ界随一の騙しの達人が、江戸川乱歩の名作群を最先端テクノロジーでアップデートした、驚愕の翻案ミステリ短編集!
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☆オマージュ作品☆
2024/05/19 23:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
【椅子? 人間!】
「人間椅子」のオマージュ作品
オリジナルと同じように、閨秀作家に椅子を通じて迫る恐怖を描く。
オリジナルでは、椅子の中に隠れて女性の肉体を楽しむという偏執的な愛を際立たせていたが、オマージュ作品では、男とのメールのやり取りから「椅子の中にいるのでは?」と読者を錯覚させるが、最後に展開がコロッと変わり、男の気持ち悪い復讐心が読者に恐怖を与える。
【スマホと旅する男】
「押絵と旅する男」のオマージュ作品
スマホと旅する男は、動画撮影者かテレビ電話で他者と旅行しているかのような何の変哲もないように見えるのだが、話を読み進めていくうちに、何が真実なのか、幻想にかかったようなお話だった。
【Dの殺人事件、まことに恐ろしきは】
「D坂の殺人事件」のオマージュ作品
坂とラブホテルの多い街道玄坂で浮気調査を生業にする、半フリーターみたいな主人公が、早熟な小学生の聖也とともに薬局で起きた事件に関わっていく話。
薬局の娘の上半身裸の死体や見えない犯人像が謎を深め、「レイプ」「SM」といったとても小学生らしからぬ発言も飛び出す中、主人公の男は、ある恐ろしい仮説を思いつくのだが・・・
二転三転と話が展開し、聖也君の一枚上手の思考回路には、単に大人びているを通り越した、別の恐怖を感じた。
【「お勢登場」を読んだ男】
「お勢登場」のオマージュ作品
若い奥さんは、いつから悪女になったのだろう?
認知症の父を引き取ってからか、主人公の男と結婚してからか・・・
スマホも利用した現代版悪女である。
【赤い部屋はいかにリフォームされたか?】
「赤い部屋」のオマージュ作品
乱歩の「赤い部屋」に着想を得た舞台公演で、演技かと見紛うなか、役者が凶弾に倒れた。
果たしてこれは、事件なのか? 芝居の余興なのか?
現実と芝居とがごっちゃになると、刺激も麻痺して感覚が鈍くなるものだ。
【陰獣幻戯】
「陰獣」のオマージュ作品
女性に対して異常なほどの性的欲望を抱えながらも、現実では良き教師として振る舞う「彼」は、知り合いの北欧雑貨店の女店主から相談を受ける。ツイッターに不穏なメッセージが届くというのだ。しかもそのメッセージ、その女店主をのことを監視しているようで・・・
陰獣という名の性欲モンスター、気持ち悪いね。
【人でなしの恋からはじまる物語】
「人でなしの恋」のオマージュ作品
この物語は、彼氏に不満を持つある女性の視点から始まる。無理やり彼の元に押し掛けた日、彼女は、彼の秘密を見てしまう・・・
物語の前半と後半とでテイストが変わる、これまたちょっと雰囲気の違う作品だった。
☆オマージュ作品☆
2024/05/19 23:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
【椅子? 人間!】
「人間椅子」のオマージュ作品
オリジナルと同じように、閨秀作家に椅子を通じて迫る恐怖を描く。
オリジナルでは、椅子の中に隠れて女性の肉体を楽しむという偏執的な愛を際立たせていたが、オマージュ作品では、男とのメールのやり取りから「椅子の中にいるのでは?」と読者を錯覚させるが、最後に展開がコロッと変わり、男の気持ち悪い復讐心が読者に恐怖を与える。
【スマホと旅する男】
「押絵と旅する男」のオマージュ作品
スマホと旅する男は、動画撮影者かテレビ電話で他者と旅行しているかのような何の変哲もないように見えるのだが、話を読み進めていくうちに、何が真実なのか、幻想にかかったようなお話だった。
【Dの殺人事件、まことに恐ろしきは】
「D坂の殺人事件」のオマージュ作品
坂とラブホテルの多い街道玄坂で浮気調査を生業にする、半フリーターみたいな主人公が、早熟な小学生の聖也とともに薬局で起きた事件に関わっていく話。
薬局の娘の上半身裸の死体や見えない犯人像が謎を深め、「レイプ」「SM」といったとても小学生らしからぬ発言も飛び出す中、主人公の男は、ある恐ろしい仮説を思いつくのだが・・・
二転三転と話が展開し、聖也君の一枚上手の思考回路には、単に大人びているを通り越した、別の恐怖を感じた。
【「お勢登場」を読んだ男】
「お勢登場」のオマージュ作品
若い奥さんは、いつから悪女になったのだろう?
認知症の父を引き取ってからか、主人公の男と結婚してからか・・・
スマホも利用した現代版悪女である。
【赤い部屋はいかにリフォームされたか?】
「赤い部屋」のオマージュ作品
乱歩の「赤い部屋」に着想を得た舞台公演で、演技かと見紛うなか、役者が凶弾に倒れた。
果たしてこれは、事件なのか? 芝居の余興なのか?
現実と芝居とがごっちゃになると、刺激も麻痺して感覚が鈍くなるものだ。
【陰獣幻戯】
「陰獣」のオマージュ作品
女性に対して異常なほどの性的欲望を抱えながらも、現実では良き教師として振る舞う「彼」は、知り合いの北欧雑貨店の女店主から相談を受ける。ツイッターに不穏なメッセージが届くというのだ。しかもそのメッセージ、その女店主をのことを監視しているようで・・・
陰獣という名の性欲モンスター、気持ち悪いね。
【人でなしの恋からはじまる物語】
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この物語は、彼氏に不満を持つある女性の視点から始まる。無理やり彼の元に押し掛けた日、彼女は、彼の秘密を見てしまう・・・
物語の前半と後半とでテイストが変わる、これまたちょっと雰囲気の違う作品だった。