妄想とツッコミでよむ万葉集
『バズる文章教室』三宅香帆×相澤いくえ『モディリアーニにお願い』!わるい彼氏と付き合う娘を心配する母親、えらいおじさんを手玉にとる若い女の子、散りゆく花びらを空から落ちて...
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商品説明
『バズる文章教室』三宅香帆×相澤いくえ『モディリアーニにお願い』!
わるい彼氏と付き合う娘を心配する母親、えらいおじさんを手玉にとる若い女の子、
散りゆく花びらを空から落ちてくる雪にかさねた繊細な男性歌人――
万葉集に登場する魅力あふれる人物と歌を、
ときに妄想をふくらませ、ときにツッコミをいれながら、とことん深ぼり。
隠れた魅力を浮きぼりにします。
私たちと変わらない、笑って泣いて生きている姿に
1300年前と現代がシンクロする、異色の和歌紹介エッセイ。
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姿勢と角度
2022/05/04 00:12
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読んで思ったことは、
万葉集は「昭和のテレビ」で
新古今あたりは「平成以降のテレビ」という印象。
万葉集は確かに低俗な部分も多分に含んでいるけれど、
その分、真に迫った表現やうわべだけでないところがあって心に沁みる。
新古今あたりになると、表現は整備されて奇麗だけれど、
やっぱりしっかりとしたルールの上にあって心象風景という感じではない。
その後和歌という文化の辿った道はというと……?
あと、本書は恋愛成分を主に抽出しているけれど、
恋愛的な表現に紛れ込んでいる多くの政治的な成分
(おもに権力をゴリ押す藤原に対するうっぷんとか)
も忘れてはいけない部分だと思う。
大伴旅人がなぜ酒を拠り所にするしかなかったのか。
老年ともいえる時期に大宰府に飛ばされた旅人の詠った梅の詩に対して、
どうして返歌がそっけないのか。
藤原氏の氏神である天児屋命をイメージさせる「春日」の後ろに
悲劇で知られる中将姫を思わせる「雲雀」がなぜ詠まれたか。
表立って言葉にできない状況が
これだけの文学作品の背景にあったということは、
とても大切なことだと思う。
おもしろ万葉集入門
2021/04/26 15:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:昼休み - この投稿者のレビュー一覧を見る
万葉集を、著者の妄想を交えつつコミカルに解説した1冊。
古典的仮名遣いを理解することが難しく、ハードルが高い万葉集だけど、実はまだまだ解釈が難しく研究が進められていたり、内容はお酒の席での言葉遊び的なものだったり、「万葉集入門編」として面白くよむことができた。
ただ面白いだけでなく、日本独自?の駄洒落的な言葉遊びや、教養があってこそわかる面白さもあって、改めて「万葉集」って文学なんだなぁと感じた。
途中、やっぱり難しく感じることはあったけど、いろんな文学に触れてみたい!