ローマ史再考 なぜ「首都」コンスタンティノープルが生まれたのか
著者 田中 創(著)
西欧中心のローマ史観を根底からくつがえす「ローマ史は五賢帝時代がピークで、あとは下降線」。世界史を学んだ人が抱くこんなイメージは、18世紀イギリスの歴史家エドワード・ギボ...
ローマ史再考 なぜ「首都」コンスタンティノープルが生まれたのか
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商品説明
西欧中心のローマ史観を根底からくつがえす
「ローマ史は五賢帝時代がピークで、あとは下降線」。世界史を学んだ人が抱くこんなイメージは、18世紀イギリスの歴史家エドワード・ギボンが印象的に描き出したもので、日本にも広く知れ渡っている。しかしそろそろこうした「西ヨーロッパ中心主義」を解体する時期ではないか――期待の俊英が、ローマが2000年続いたのは東側に機能的な首都・コンスタンティノープルを作ったからだとし、勅令や教会史に現れる「儀礼を中心とした諸都市の連合体」としてのローマ帝国像を生き生きと描き出す。コンスタンティヌス帝やユスティニアヌス帝ら「専制君主」とされる皇帝たちは、本当は何に心を砕いていたのか? 最新研究を踏まえた驚きの古代史!
[目次]
はじめに
第一章 コンスタンティノープル建都
第二章 元老院の拡大――コンスタンティヌスの発展的継承
第三章 移動する軍人皇帝の終焉
第四章 儀礼の舞台――変容する皇帝像
第五章 合意形成の場としての都
第六章 都の歴史を奪って
おわりに
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古代末期のローマ帝国
2021/05/18 16:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る
首都・コンスタンティノープルの誕生を通して、古代末期のローマ帝国像に再考を迫る一冊。歴代皇帝たちによって成されたコンスタンティノープルの発展が、ローマの影響力を削いでいき、最終的にはコンスタンティノープルが新たな「ローマ」となる。古代末期の複雑な政治状況を分かりやすく解説しており、また単純に「暗愚」で片づけられがちなディオクレティアヌス以後の皇帝たちにも光を当てている(個人的はこれが一番の収穫)。西ローマ帝国の衰退についても、「滅亡」ではなく新たな形態への変化と捉えるなど、気付きになる部分が多い。良書。
都か帝か
2020/09/22 12:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルのとおりローマ帝国の歴史の再認識を図る一冊。コンスタンチノープルへの遷都の経緯や、帝制の詳細を知ることが出来ます。ただ、少し読みにくい感じでした。