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- カテゴリ:一般
- 発売日:2020/08/28
- 出版社: 紀伊國屋書店
- サイズ:20cm/209p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-314-01177-8
読割 50
紙の本
愛するということ
愛とは、孤独な人間が孤独を癒そうとする営みであり、愛こそが現実の社会生活の中で、より幸福に生きるための最高の技術である−。愛の理論と実践の習得をすすめた世界的ベストセラー...
愛するということ
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商品説明
愛とは、孤独な人間が孤独を癒そうとする営みであり、愛こそが現実の社会生活の中で、より幸福に生きるための最高の技術である−。愛の理論と実践の習得をすすめた世界的ベストセラーを改訳。〔新訳版 1991年刊の改訳・新装版〕【「TRC MARC」の商品解説】
《世界的ベストセラーの改訳・新装版》
愛は技術であり、学ぶことができる――私たち現代人は、愛に餓えつつも、現実にはエネルギーの大半を、成功、名誉、金、権力といった目標のために費やし、愛する技術を学ぼうとはしない。愛とは、孤独な人間が孤独を癒そうとする営みであり、愛こそが現実の社会生活の中で、より幸福に生きるための最高の技術である。
*
●上野千鶴子(社会学者)
原題は The Art of Loving、訳せば「愛する技術」。だから学べる。学ばなければならないのは愛されることより、愛することだ。なぜなら愛するとは受動的ではなく能動的な行為、「人生を賭けた決断の行為」だからだ。
●ジェーン・スー(コラムニスト・ラジオパーソナリティ)
悩んでいた頃に七転八倒して辿りついた、自分なりの暫定的な結論みたいなものがあったのだけど、この本を読んだらそれがフロムの言葉に重なる部分があり、同じことを考えていた人がいて嬉しかった。やっぱり愛は練習するしかないんだ。
●武田砂鉄(ライター)
愛というのはね……なんてアナタに語り始める人がいたとしたら(しかも偉そうに!)、この本のことを思い出しましょう。そう簡単に語れるものじゃないってことを、思い出すことができます。
●谷川俊太郎
『愛するということ』を、若いころは観念的にしか読んでいなかった。再読してフロムの言葉が大変具体的に胸に響いてくるのに驚いた。読む者の人生経験が深まるにつれて、この本は真価を発揮すると思う。
●玉城ティナ(女優)
昨今、愛について真面目に語られることは少ない。ただ私はつねに愛を求め、信じ、まさに神のように崇めてきた。なのに本書を読む度に愕然とするのだ。愛について何も知らないということに。
●ブレイディみかこ(ライター・コラムニスト)
本書の英題は『The Art of Loving』。ARTは芸術のほか、技術、能力などを意味する。この本は「落ちる」感情ではなく、「踏み込む」意志から始まる愛のARTを語っている。その追求こそ、これからの人間と社会の進むべき道だろう。
●ミッツ・マングローブ(歌手・タレント)
私のように主体性や自己肯定力の低い者にとって、愛とは、とめどない勘違いと妥協と失望の連続であり、それらを乗り越える気力や相手への情があるかないかを自分に問いただす作業だった。愛というこの世でもっとも面倒くさいアクトを習練し、こなし続けることで、これまで見えなかった自分を知れるかもしれない。
●渡辺祐真(作家・書評家)
読んでいるあいだ、愛する人のことをずっと考えていた。その人のために自分が何をすべきか考え、様々なことを振り返り、そして決意することができた。自分と愛する人を見失わないための灯火のような本。【商品解説】
著者紹介
エーリッヒ・フロム
- 略歴
- 〈エーリッヒ・フロム〉1900〜80年。ドイツ生まれ。「新フロイト派」の代表的存在。真に人間的な生活を可能にする社会的条件とは何かを終生にわたって追求したヒューマニスト。著書に「自由からの逃走」など。
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紙の本
精神的自立と愛を論理的に語っている
2023/05/30 00:53
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まいみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
愛とは自分以外の人間と融合したいという強い欲望であり、技術であり、配慮・責任・尊重・知、もしくは愛する人の成長と幸福を積極的に求めること、とエーリッヒ・フロムは述べている。
本書では隣人愛や博愛といった概念を友愛と表しているが、これのない、特定個人のみを愛する愛は愛とされず、ナルシシズムやサディズムやマゾヒズムに分類される。
エーリッヒ・フロムに言わせれば利己主義者は自己愛すら持っていないし、母子は受動的服従関係にあるし、人類全体を愛せていない母親は本当の愛情深い母親ではない。
それほどに、エーリッヒ・フロムの定義する愛は厳しく、自立や弛まぬ努力を伴うものだ。
人間には女性的側面と男性的側面が内在しているが、母性は無条件の愛で、父性は条件があり、その条件を達成しない者を愛さない選択的愛である。
そして作者は、後者の愛に応え選ばれ、父性と母性を自己の中に確立させた人間こそを自立した、友愛を有する人間としている。
難しい本ですが、論理的に愛を説いているからこそ、愛について再考できる、技術的な愛の良書です。
紙の本
愛は自然にある生来のものや向こうから訪れるものでなく、本人が育む「技術」である
2020/11/10 10:57
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
エーリッヒ・フロム生誕120年記念。世界的ベストセラーとして知られるフロムの代表作。愛とはどのようなものか言語化できる方は少ないのではないだろうか。この本は、はっとさせられるような愛の理論を教えてくれる。「愛は技術である」などと言われてもぴんとこない人が多いのではなかろうか。多くの人にとって母性愛のような愛は生得的なものであり、男女の恋愛は自然発生的なものである、と思っている。それをフロムはあえて「愛は技術である」と言い切る。人間砂漠といわれる現代にあり、「愛」こそが、私たちにとって最も貴重なオアシスだとして、その理論と実践の習得をすすめている。
紙の本
一読しても理解できず、含蓄が深い
2021/04/10 09:36
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
言わずと知れた名著。昨今のお手軽な恋愛指南本とは別格で、一読してもさっぱり理解できませんが(特に愛の理論について)、何回か読めば得るものが大きい予感がしました。最後の方の「愛の習練」という章に書いてある「安全と安定こそが人生の第一条件だという人は・・・自分で自分を囚人にしてしまう」「愛されるには、そして愛するには、勇気が必要だ。」という部分が心に刺さりました。本当にそうだと思います。
紙の本
フロム
2022/07/25 14:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:gaco - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前から気になっていた作品で、難しそうな内容でしたが、わかりやすく現代の言葉に合うように編集されているということで購入いたしました。