読割 50
紙の本
クワバカ クワガタを愛し過ぎちゃった男たち (光文社新書)
著者 中村 計 (著)
クワガタを愛し過ぎて、人生を賭してしまった「クワバカ」。ハブに咬まれても採集をやめない男、採集のためにインドネシアへ移住した世界的コレクターなど、少年時代を想起させる不思...
クワバカ クワガタを愛し過ぎちゃった男たち (光文社新書)
クワバカ~クワガタを愛し過ぎちゃった男たち~
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商品説明
クワガタを愛し過ぎて、人生を賭してしまった「クワバカ」。ハブに咬まれても採集をやめない男、採集のためにインドネシアへ移住した世界的コレクターなど、少年時代を想起させる不思議な男たちの人生を生き生きと描く。【「TRC MARC」の商品解説】
クワバカとは、「クワガタムシに魅せられ、バカの境地に達した男」のこと。彼らの姿を講談社ノンフィクション賞作家が描く——。【本の内容】
著者紹介
中村 計
- 略歴
- 〈中村計〉1973年生まれ。千葉県出身。ノンフィクションライター。「甲子園が割れた日」でミズノスポーツライター賞最優秀賞、「勝ち過ぎた監督」で講談社ノンフィクション賞を受賞。
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この本を読んで自分の捕獲したクワガタを自慢したくなった
2020/09/29 09:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kapa - この投稿者のレビュー一覧を見る
我が家はバブル期に都心郊外で開発された大規模住宅地域にある低層マンションである。当時の大規模郊外開発は、環境保全の観点から自然を残しつつ開発されたので、玄関をあけると、眼前には手つかずの雑木林が広がっている。夏になると、そこから玄関灯に様々な昆虫が蝟集するのだが、毎年何頭(本書を読むと、「何匹」ではなく「何頭」なんですね)かのクワガタが飛んでくる。自分も子供のころ、夏休みの昆虫採取ではクワガタを捕獲したかったのだが、記憶では巡り合ったことはなかった。ところがここに住み始め、夜タバコを吸いに外に出た時などに偶然捕獲することが多いのには驚いたし、久々に童心にかえって嬉しくもあった。息子がまだ幼かった頃、とりわけクワガタが大好きであった。息子に与えてやると、目をキラキラさせて大事そう飼育箱にいれて矯めつ眇めつ観察と「繁殖」に取り組んでいたことを思い出す。
息子は今は家を出て都心に住んでいるし、もう大人になったからもうクワガタは興味の対象から消えているかもしれない。しかし私は毎年夏クワガタを発見・捕獲したときは、頼まれもしないのに写真をとってメールで送っているのである。毎夏クワガタが飛んでこないかチェックしているし、大きなクワガタを捕獲したときはドヤ顔でメールを送ることを楽しみにしている自分を発見するのである。
本書は「クワガタムシに魅せられ、バカの境地に達した男」(何故『男』なのか、『女』はいないのだろうか?)である「クワバカ」にまつわる、ハンター(狩人)、バトラー(闘士)、ブリーダー(養殖)、そしてコレクター(標本)の「クワバカ」男4タイプの、壮絶な、しかし、悲しくも哀れなドキュメンタリーである。期待した内容とは全く違った本ではあった。「夏休み昆虫採集」的に、クワガタを追いかけ、愛でるだけの普通の愛好家には、手の届かない世界での話で、とても大枚はたいて離島・海外にまで遠征して捕獲しようという気は起きない。同じ頃に出版された「クワガタムシハンドブック 増補改訂版」(横川忠司著、文一総合出版)が向いていたかもしれない。
世に「××バカ」「・・・オタク」は多い。××、・・・にはこんなものまで、と想像できないようなモノが入ってくる。「クワバカ」も単に「クワガタ」が入っただけ。この手の本を読む人は、おそらく「バカ」人種であるだろうから、本書に描かれていることを自分の「バカ」領域に投影して、わかる、わかるという気持ちにさせる本である。本書を読んだ人は、自分をやってみよう、と考えるのではなく、自分の「バカ」領域の話と比べ、どちらの「バカ度」が「ギネス級」かを比較することをお奨めしたい。
著者によると、ノーベル賞と昆虫好きは不思議なほど縁があるらしい。何人かのノーベル賞受賞者は子供の頃昆虫採集に夢中になったという。昆虫は彼らにとって世界の入り口であり、好奇心の原点であった。「虫ほど多種多様な生物は他にいない。世界は不思議に満ちていること、それを理屈ではなく、最初に実感としてもたらしてくれるのが昆虫なのだ。」
最近の捕獲数は令和元年3頭で例年並みであったが、2年は結局1頭どまり。長い梅雨のせいであろうか。元年に捕獲したノコギリクワガタはサイズが約42ミリメートルでこれまで捕獲した中で最大であった。これまでの記録は、息子が捕獲したノコギリクワガタ35ミリメートル(2000年7月15日捕獲)の記録を大幅に更新した。写真を撮った後は、また来年会えるかもしれないので、リリースしているが、今年は再会できなかった。再開できることを楽しみにしている。
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極めることの凄さ
2020/12/13 14:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
体長1ミリの差に野生か養殖かにこだわる。
門外漢からすれば、どうでも良いこと。
こだわって、極める姿勢の凄さに感じ入った。