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商品説明
中国における社会主義の実体とは−。中国政府の外交・内政の基礎にあった毛沢東らの危機意識の構造を軸に、中華人民共和国の誕生から文化大革命、そして改革開放政策に至るまでの過程を、東アジアの冷戦史の中で捉え直す。【「TRC MARC」の商品解説】
今や世界の動きに大きな影響を及ぼす大国となった中国。この国の現状について語る言説は数多いが、歴史的視点を欠いたごく表面的なものか、近代以前の歴史と単純に結びつけ、明清あるいは古代以来の「中国的伝統」から説明しようとする傾向が多く見られる。しかし、現状は近現代の歴史過程の中でしか把握できず、とりわけ日中戦争以来の中国社会の変貌を背景にした、毛沢東時代をどう捉えるかが重要な問題になる。本書は深刻な対立状況のなか、中国政府の外交・内政の基礎にあった毛沢東らの危機意識に着目し、中華人民共和国の誕生から文化大革命、そして改革開放政策に至る過程を、東アジアの冷戦史の中で捉え直す。【商品解説】
目次
- 序 章
- 第一章 中華人民共和国成立の歴史的背景
- 第二章 急激な社会主義体制化と指導部の対外危機意識
- 第三章 「戒めの鑑」としてのソ連と独自の社会主義建設
- 第四章 廬山会議と認識の大転換
- 第五章 調整政策と社会主義教育運動
- 第六章 激動の一九六四年―文化大革命への傾斜―
- 第七章 文化大革命
- 終 章
著者紹介
奥村 哲
- 略歴
- 〈奥村哲〉1949年生まれ。京都大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。首都大学東京(現、東京都立大学)名誉教授。著書に「中国の現代史」「中国の資本主義と社会主義」など。
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冷戦の危機感がもたらした文化大革命
2021/02/14 15:34
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
文化大革命は毛沢東の猜疑心の強い性格や党内の権力闘争が原因だとする見方が多いが、著者は米ソ対立の冷戦下、ソ連の軍事傘下に下ることを拒否した中国が朝鮮、ベトナム、東欧動乱をみて中国もいつ戦争に巻き込まれるかとの恐怖心から起こった国内動乱であることを強調している。この恐怖感が大躍進、廬山会議、文化大革命、米中接近と言う一連の流れにつながる。特段の新しい知見はないが、中国と言う国は文飾の国であり、毛沢東の過激な文飾に国全体が引きずられて行くこと、そしてその文飾は要は感情に基づくものであり、西洋思想の伝統である衡平、明晰な理性とは別物であることを深く考えさせられた。