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21世紀を生きるための社会学の教科書 (ちくま学芸文庫)
著者 ケン・プラマー (著),赤川学 (監修・訳)
社会学は「誰にとってもよりよい世界」という希望をもたらす。個々人の身体が織りなすミクロな相互行為の世界から、グローバルでマクロな社会構造までを射程に、社会学の歴史から理論...
21世紀を生きるための社会学の教科書 (ちくま学芸文庫)
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商品説明
社会学は「誰にとってもよりよい世界」という希望をもたらす。個々人の身体が織りなすミクロな相互行為の世界から、グローバルでマクロな社会構造までを射程に、社会学の歴史から理論、未来までを平易に解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
パンデミック、経済格差、気候変動など現代世界が直面する諸課題を視野に収めつつ社会学の新しい知見を提示。社会学の可能性を論じた決定版入門書。【商品解説】
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本書は、世界を少しでも良くするための、ガイドブックです。
2021/08/22 10:01
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投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
”社会はたいていの場合、自分の外部にあるものに対しては理解し難い存在である。”
私たちは、世界を選んで生まれるわけではない。
社会は、複雑なやりとり、約束事で動いている。
それらは、明文化されず、暗黙知として共有される事柄で決められていることが多く、いかなる仕組みであるのか、共同体の中にいたところで、窺い知れないところがある。
社会性は、暴力も含めた経験や教育によって学ぶもので、機能的ではあっても、合理的とは限らず、ネットなどにより、変容を遂げてはいるものの、局地的でありつつも、掟に従わないもの、掟が身に付かなかったものは、排除される。
すべての人が、何らかの社会に所属しているにもかかわらず、その姿は、隠れていることも多い。
社会学は、掟を生み出すものは何であるかを検討する。
社会の力学、中立などありえない、不均衡な足場を解明し、未来を変えようとする。
たとえば、男性的な暴力世界の、解体である。
排外主義や、原理主義といった、迷妄は、グローバル化の進行とともに、反動としてより強固に、息を吹き返している。
わたし達は、権力(それは人の意思を無視する力である)に、抵抗することを奪われている。
”意思決定の不在”と呼ばれる現象は、人々が困窮すればするほど、力を増していく。
なぜなら貧しさは、時間を奪い、学習を奪うからである。
この社会を、設計したものは誰もいない。
わたし達は、力学に翻弄されていて、不平等に縛り付けられている。
優位に立つものは、すべてではないものの、多くの場合、初めから恵まれた位置にいる。そして恵まれた地位は、より恵まれやすい位置でもある。
わたし達は、歴史や科学を学ぶとともに、社会学を身につけねばならない。
それは世界を理解しようと努めることである。
知らなければ、ほとんど何もできないのだ。