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商品説明
権力への抵抗、苦闘の軌跡を戦時詠から見直す! 時流に翻弄されながらも己の矜持を守り詠った20余名の歌人論を中心に、学徒出陣の歌、戦地詠などを採りあげ、昭和10年代の歌壇の実像をも描出する。『歌壇』連載に加筆。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
篠 弘
- 略歴
- 〈篠弘〉1933年東京生まれ。小学館社長室顧問等を歴任。歌誌『まひる野』代表。歌会始選者、毎日歌壇選者。NHK放送文化賞を授与される。著書に「司会者」など。
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紙の本
歌人たちのひそやかなる抵抗
2021/09/16 21:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
650ページを超える大部だが、専門外の人間にも、ぐいぐい読ませる力がある。
短歌雑誌での連載をまとめたものだからだろうか。読みたい章から読み進められる。
戦意高揚に寄与したと十把一絡げに断罪された歌壇にも、ひそやかなる抵抗があった。そんな先人たちの名誉回復とも言える力作だ。
「戦時下においては、社会人として定職をもちながら立論と作歌を続けていく限り、まったくの「反戦歌人」は成り立たなかった」と最初に著者は押さえる。
その上で、「時代やその環境に対応しながら、何をほのめかすことができたのか、かろうじて何が言えたのか」を注意深く読む。
言論統制の中、歌人に何ができたのか、できなかったのならば、「できなかったという認識に立って」局面を見つめようとした、歌人である著者の熱い思いと責任感がにじんでいる。