- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
紙の本
歌人たちのひそやかなる抵抗
2021/09/16 21:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
650ページを超える大部だが、専門外の人間にも、ぐいぐい読ませる力がある。
短歌雑誌での連載をまとめたものだからだろうか。読みたい章から読み進められる。
戦意高揚に寄与したと十把一絡げに断罪された歌壇にも、ひそやかなる抵抗があった。そんな先人たちの名誉回復とも言える力作だ。
「戦時下においては、社会人として定職をもちながら立論と作歌を続けていく限り、まったくの「反戦歌人」は成り立たなかった」と最初に著者は押さえる。
その上で、「時代やその環境に対応しながら、何をほのめかすことができたのか、かろうじて何が言えたのか」を注意深く読む。
言論統制の中、歌人に何ができたのか、できなかったのならば、「できなかったという認識に立って」局面を見つめようとした、歌人である著者の熱い思いと責任感がにじんでいる。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |