紙の本
いよいよ内乱か
2022/01/14 12:00
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦国足軽から出世の階段を上りつつある主人公植田茂兵衛は、鉄砲頭・侍大将へ昇進する。農民とは異なる武士の世界観は、主人公にとって違和感を抱くも、なじんでいかなくてはいけないのが、つらいところのようだ。己の中にある義の心を拠り所として考え行動するのが、侍そして武士だと気づかされていく。農民出の足軽上がりの、弱きものにやさしくするを基軸に行動する主人公のままでいてほしいと願う。
電子書籍
新しい視点
2021/02/28 11:33
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
百姓から叩き上げてきた主人公はある程度出世しても元々持っていた百姓や雑兵のときの気質気概を忘れないところがとても良い。作者の描く人物像はこの五巻目になっても変わらない。特にこの巻では「信康切腹」の真実 裏舞台が秀逸である。前の巻の伏線から、もしかしたら真相はこうであったのかもしれない と思わせる作者の力量に敬服。
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長篠の戦いで、ついに宿敵・武田を破った織田徳川連合軍。勢いをかって、遠江から武田勢の一掃を狙う家康だが、常に浜松衆や東三河衆ばかりが先陣を任されることに不満を募らせる西三河衆は、嫡子・信康を担ぎだし不穏な動きを見せていた。そんな揺れる家中をよそに、武田側の拠点である高天神城への補給路の寸断を命じられた茂兵衛は、森に籠って荷駄隊への襲撃を指揮することに。野に伏し山に伏して好機を待つが、ある日、間者と思しき男たちを捕らえる。戦国足軽出世物語、権謀術策の第5弾!
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5巻目は、家康と武田につなぎを取ろうとする妻女築山、息子信康の間に亀裂が!岡崎の武士たちも背後に存在。
クーデターがおこるやもしれない。
信長は絶対に許さない。
どうなるか!
どうも本物の武家にはなれない、慣れなくてもいいと、心で思う茂兵衛。
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家康に呼び出された善四郎と茂兵衛。その訳は、善四郎に政略結婚を勧めるものだった。一枚岩ではない徳川・松平一門。不満を抱える西三河の大給・真乗の妹との縁談だ。そして、茂兵衛を足軽大将に補する条件まで付してのこと。この頃から家康はなかなかの狸だな。大久保忠世から信濃国の最前線・高根城と、彼の弟=実に生意気で反抗的なガキ・平助を預かることになった。よほど戦人を育てる素質があると見込まれたのだろう。後に天下の御意見番と言われる男だ。終章は信康切腹の逸話。フィクションの中で、時代は確実に動いている。
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シリーズも5作目。
徳川家内部も色々ざわつきながら茂兵衛の活躍は続く。
楽しい読書体験。この著者の他の作品も読んでみたい。
作品紹介・あらすじ
長篠の戦いで、ついに宿敵・武田を破った織田徳川連合軍。だが、ここ遠江から武田勢がすべて去ったわけではない。武田側の拠点である高天神城への補給路の寸断をを命じられた茂兵衛は、森に籠って荷駄隊への襲撃を指揮することに。初めて一隊を率いる立場となった茂兵衛はいかにして任務をこなすのか?
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足軽出世物語第5巻。
農民から身を立てた足軽茂兵衛は、さらに出世。
正式な足軽大将となり、敵補給路の分断、支城を任されるまでとなる。役柄が上がるにあたって、腕力だけではことが済まない場面も多く出てくる。
知恵者の面目躍如。
また、古くから茂兵衛に従ってきた家来たちも出世し、苗字を持つ士分となり戦功をあげているのも嬉しい。
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シリーズ第5弾
百姓上がりの出世物語は、最前線の山城の砦の足軽大将ということで、今なら工場長といったところか。
だんだん人徳が出てきてしまって、少々物足りなさ感も出てきたが、基本的に出来事は史実の通りに進むので仕方ないか。
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人生とは、重い荷物を担いで坂道を上るようなもの。
本多平八郎が言う。ワシが思うに、武将の優劣は人柄と直感で決まる。
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紆余曲折あるものの順調に出世を続ける茂兵衛。読む方も調子が出てきて、止まらなくなってくる。
今回は初恋の女性絡みが長く描かれているが、残念ながら実らず。
出世の方は足軽大将として砦番となる。一国一城の主には程遠いが、それでも大したもの。あの有名な大久保彦左衛門も部下となって、益々活躍が期待される。
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2023.2.9
この巻は辛かったなぁ。
終わり方が悲しい。
こんなにも育ちと環境で感じ方が変わるとは。
今の日本は平均化して、感じ方もそこまで大差なくてよかった。
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Audible読了
今回は、武田勢が攻め落とした高天神城(現・掛川市)攻略のため、まずは補給路から断つ、というスニーキングミッションだ!山あいに身を潜め、敵の兵糧隊を待つ。
この城は勝頼最大の武勲。海を見渡すことが叶った信玄公の思いが詰まった要所。そこを落とすとなると、戦略的な意義は大きい。旧・今川領を、武田から徳川色に変えなくてはならないのだから大変。
こそこそミッションを、1人の死傷者も出すことなく成し遂げて帰ってきた茂兵衛に対し、家康は家臣団を前にして、なんとうそつき呼ばわりで罵倒する。キツい。しかしその裏では、落胆する茂兵衛の元に小姓をよこし、植田家の家紋を兜に飾ることを許すのだ。
百姓上がりの男を、武家の前であからさまに褒めない、家康ならではの気遣い。それ以上に、主君の意を理解し、納得できる茂兵衛がまた素晴らしい。やはり自分に折り合いがつけられる男なのだ。
この信頼関係が、物語全体を背骨のように支えているのを感じる。この一本道ではないかもしれないが、それでも金の兜飾りのように、男の誇りに最短距離で直結しているんだろうなと思う。
私の胸にも、得体の知れないデザインの社章が付いているが…。
これは飾りだとかなぐり捨ててやるところだ。
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良い。
相変わらず、戦国時代のいくさの描写が具体的で良い。
家康の息子は、信長の都合で亡くなったと思っていたが、家康の思惑もあった説もあるとは知らなかった。
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侵攻する武田勢の補給路の寸断を命ぜられた植田茂兵衛は、森に籠り荷駄隊への衝撃を指揮する。
この功績により、植田茂兵衛は足軽大将に任ぜられ、二俣城代の大久保忠世の寄騎として、高根城を任せられる。
徳川信康率いる岡崎衆との反目が広がり、ついに徳川信康は切腹させられてしまう。
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シリーズ第五弾。
徳川はこんな風に、武田と織田と国内の揉め事と、色々悩まされながら戦国の世を歩んでいたんだなと、茂兵衛の目を通して改めて感じることが出来る。
今作では、信康切腹までの流れが描かれていて、現在のドラマとは違って腑に落ちる気がした。
茂兵衛が猟師を道案内とし、山奥の城塞では足軽たちを連れて猟をさせ、鍛錬と気晴らしと獣肉での栄養補給を考えるのは、とても面白い。
茂兵衛が人をまとめていく才能を発揮していくので、ますます出世していきそうだ。